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【徹底考察】2024年日本アカデミー賞の受賞結果予想します【期待▲】

差し迫った日本アカデミー賞の発表に先駆け、過去の受賞作品の傾向から今年の受賞作品を予想してみたいと思います。

私なりの予想の根拠ですが、過去の受賞作品の傾向を参考にします。
その中でも着目すべきは、1.他映画賞の受賞歴 2.興行収益
以上の2点です。
特に受賞歴、なかでも海外映画祭の受賞歴はかなり大きい加点要素になります。

そういったところに着目し、私なりの予想を書いていきます。

また、今回予想するのは以下の部門になります。

  • 最優秀作品賞

  • 最優秀アニメーション賞

  • 最優秀主演男優賞

  • 最優秀主演女優賞

  • 最優秀外国作品賞

以上5部門です。これ以外の賞はあまり考察に値しない、というかやる気が出ませんでした。新人賞とか考えたところで意味を感じないんですよね(笑)

最優秀作品賞

ノミネート作品は以下5作品 ()内は監督名

  • 怪物 (是枝裕和)

  • ゴジラ -1.0 (山崎貴)

  • こんにちは、母さん (山田洋次)

  • 福田村事件 (森達也)

  • PERFECT DAYS (ビム ベンダース)

そして今回最優秀賞をとるのは… PERFECT DAYS 
と、予想します。

本作の主演である役所広司がカンヌ国際映画祭で男優賞を獲得
米国アカデミー賞の国際長編部門にノミネートされている

以上の点が理由です。
やはりカンヌで評価されたことが大きいと思います。これは日本人史上二人目の快挙で、一人目は2004年「誰も知らない」にて14歳の若さで受賞した柳楽優弥。こちらは日本アカデミー賞受賞がなかったものの、当時はそもそも海外で評価された作品が少なく、あったとしても全くといっていいほどノミネートされていなかったことを踏まえると、おそらく時代の流れかと思います。
2022年のドライブ・マイ・カーを始め、近年は海外映画祭で評価された作品が高い評価を受けやすい流れになっているため、こちらが最優秀賞をとると思いました。

また、外国人監督の受賞は今まで例にありません。そもそもノミネート自体が初なのですが、国際化の影響が強い昨今においては評価に影響はないものと思っています。
(個人的にはそこで判断されてほしくないものですね)

対抗馬は前年のカンヌ映画祭で脚本賞を受賞している「怪物」になると思います。今回外した理由は、2020年から最優秀作品賞は最優秀主演男優賞の受賞と結びついています。
2023年 作品賞:ある男
    男優賞:妻夫木聡(ある男
2022年 作品賞:ドライブ・マイ・カー
    男優賞:西島秀俊(ドライブ・マイ・カー
2021年 作品賞:ミッドナイトスワン
    男優賞:草なぎ剛(ミッドナイトスワン
2020年 作品賞:新聞記者
    男優賞:松坂桃季(新聞記者

なので、最優秀主演男優賞の獲得が濃厚と思われる役所広司が出演している作品が受賞する可能性が高いものと判断しました。

対抗馬は「ゴジラ -1.0」です。国内外で評価も高く、一般の方からの評価でいえば一番でしょう。ただ近年の受賞傾向では一般受けする作品よりはより社会派な作風がより高評価されているため、視覚賞といった他部門での受賞に留まるのではないかと思いした。

最優秀アニメーション作品賞

ノミネートは以下5作品 

  • 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

  • 君たちはどう生きるか

  • 映画 窓ぎわのトットちゃん

  • 名探偵コナン 黒鉄の魚影

  • BLUE GIANT

この中から受賞すると思われるのは… 君たちはどう生きるか
だと予想します。

近年の傾向からして、重視すべきは話題性テーマ、そしてシリーズものではないことです。そして、これらを総合的に考える必要があります。

リーズものは話題性や興行に関わらず受賞がありません。なのでシリーズ初の100億円突破を記録したコナンは外しました。他該当するのはONEPIECEやドラえもんなども外しています。なお2022年の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」はシリーズ作品ではあるものの、公開までかなりスパンが空いているためこの法則からは除外。
また話題性とは、メディア、特にテレビへの露出や社会への影響度です。近年では2019年の「未来のミライ」や2020年の「天気の子」、2021年の「鬼滅の刃 無限列車編」が該当すると思います。とにかく知名度の高い作品が受賞するというパターンですね。

ただこれは興行収益の話ではないということに注意です。
というのも、2017年に受賞したのは、250億円を突破した「君の名は。」ではなく、「この世界の片隅に」であったこと。話題性ならぶっちぎりで「君の名は。」であるにもかかわらずです。

ここで三つ目の話であるテーマです。
「この世界の片隅に」は戦時中困難に直面しながらも毎日を必死に生きる市民の暮らしを描いたものです。歴史や郷土に寄り添った作風で、まさに文化的であるといえます。日本アカデミー賞の後ですが、フランスのアニメーション映画祭で審査員賞を受賞するなど海外での受けも良く、このような娯楽よりメッセージ性のある作品が好まれたといった形だと思います。

これらを総合的に考慮した結果、「君たちはどう生きるか」が最も可能性が高いのではないかと思いました。宮崎駿10年ぶりの新作ということやテーマソングなどで話題性があり、テーマもメッセージ性は十分。また、日本作品では初となるゴールデングローブ賞受賞や、米国アカデミー賞へのノミネートなども追い風になると思います。

対抗馬は「窓ぎわのトットちゃん」だと思います。作風としては受けも悪くなく、テレビでの宣伝なども比較的よく目にする機会が多かったと思います。が、ここでは海外での受賞歴による差が出るのではないかと予想しています。

最優秀主演男優賞

ノミネートは以下5人 ()内は出演作

  • 阿部サダヲ (シャイロックの子供たち)

  • 神木隆之介 (ゴジラ ー1.0)

  • 鈴木亮平(エゴイスト)

  • 水上恒司 (あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。)

  • 役所広司 (PERFECT DAYS)


この中から受賞するのは…役所広司だと予想します。

*この予想はPERFECT DAYSが最優秀作品賞を獲得するものと仮定して進めていきますね。

作品賞のところでも述べましたが、最優秀作品賞の主演男優が受賞している年が続いていることが一つ理由としてあげられます。
また、2018年からは最優秀作品賞に出演している方は、主演助演のどこかの部門で少なくとも一人は受賞しています。
そして今回のPERFECT DAYSからのノミネートはというと、役所広司一人のみ。

よって選ばれるならこの部門ではないかと予想します。

カンヌでの実績も無視できない要素の一つだと思いますし、ここは硬いのではないでしょうか。

ここは対抗馬もなし。一点予想で行きます。

最優秀主演女優賞

ノミネートは以下5人 ()内は出演作

  • 綾瀬はるか (リボルバー・リリー)

  • 安藤サクラ (怪物)

  • 杉咲花 (市子)

  • 浜辺美波 (ゴジラ -1.0)

  • ケイコ吉永小百合 (こんにちは、母さん)

ここは最も予想が難しいところでしたが…杉咲花でいきます。

なぜ難しいのかというと、他部門に比べ法則性があまり見受けられないためです。実際この部門は私が最も予想を外し続けているところ。

しかし数少ない法則性を頼るのであれば…。

ここ数年、最優秀作品賞出演者が男優賞を獲得した際は、作品賞ノミネート外の作品からの選出がみられています。

2023年 ケイコ 目を澄ませて(ノミネート外)
2022年 花束みたいな恋をした(ノミネート外)
2021年 MOTHER(ノミネート外)

さらに作品としての評価が高いことも加味し、市子で強烈なインパクトを残している杉咲花の受賞ではないかと思います。

対抗馬は「怪物」の安藤サクラだと思われます。「怪物」は海外の映画祭での受賞歴もあり作品の評価でいえば一番なのですが、安藤サクラは昨年「ある男」に出演し最優秀助演女優賞を獲得しています。主演と助演と部門が違うとはいえ、近年では2年連続してでの受賞というのはありませんでした。もしかしたらそういった都合も考慮しての選出を行っている可能性もあるかも。

最優秀外国作品賞

ノミネートは以下5作

  • キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン

  • バービー

  • パリタクシー

  • ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART  ONE

  • TAR ター

この中から受賞するのは…キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンと予想します。

この部門において近年最も強く傾向として見られるのが、日本で圧倒的な知名度を誇った作品です。2023年の「トップガン マーヴェリック」や2021年「パラサイト 半地下の家族」、2020年「ジョーカー」、2019年「ボヘミアン・ラプソディ」など、映画に明るくない人でも名前を知っているような大ヒット作品が該当します。

しかし、そのような圧倒的作品がない今年のような場合は、昔の思い出を刺激する作品が受賞するのではないかと思いました。これは内容ではなく、出演者や監督といった人の部分の話です。

上記に該当しない年として2017年「ハドソン川の奇跡」があります。知名度部門では「ズートピア」が優勢ですが、ディズニー作品はかなり辛めの判定が目立ちます。そこ以外ではどの作品もほぼ横並びの知名度となっています。ここで決め手になったのが監督。「ハドソン川の奇跡」の監督はあのクリント・イーストウッドです。1960年代から俳優、監督業で数々の作品に携わったこの人に心くすぐられ、いわゆる思い出補正が働いたのではないかと思いました。ちなみに2016年受賞の「アメリカン・スナイパー」も監督はクリント・イーストウッドです。
(ただクリント・イーストウッドが好まれるだけの可能性も考えられますが)

では今回はどうかというと、「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」の監督はマーティン・スコセッシ。1975年のカンヌ国際映画祭でノミネート経験があるほど長年映画界に貢献してきた大ベテランです。
また出演者もレオナルド・ディカプリオやロバート・デ・ニーロなど長年の映画好きにはたまらないメンバーが揃っていることも大きいと思います。

よって今作が投票を集める可能性が高いと判断し、受賞予想にあげさせていただきました。

対抗馬は「バービー」でした。海外の反応を考えると当初は最有力候補でしたが、公式の「バーベンハイマ―事件」から日本での興行がかなり下火になった影響は無視できませんでした。内容も男女の性の差を取り扱い、かなり若い世代をターゲットにしている印象であるため今回は見送らせていただきました。

まとめ

最優秀作品賞        PERFECT DAYS
最優秀アニメーション作品賞 君たちはどう生きるか
最優秀主演男優賞      役所広司
最優秀主演女優賞      杉咲花
最優秀外国作品賞      キラーズ・オブ・ザ・ムーン


皆さんはどう思いましたか?
当たればいいなと思いながら当日を楽しみにします。






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