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映画と。③

こんにちは。
このところ、まったく展覧会レポをしていないはくれぽ!のきねれぽ!です。

まったく関係ない話ですが、美術館・博物館が豊富にない地域にいると、観たい展覧会は観に行くまでにも結構時間がかかります(地方あるある)。
現在、その時間がなかなか取りにくい状態です。

(こういうことを書くと、美術館の多いところはいいよな…という長年の根深いルサンチマンがむくむく顔を出すので引っ込めておきます。(この状況は映画館然りなのですが))

だからというわけではないのですが、最近になり近場の映画館に行くようになりました。仕事帰りに行けるなどもあり、ちょっとハマっています。また、上映作品がどれもいい感じなんです。

この映画館自体はとても昔からやっているのですが、今更ながらありがたさを感じています。
ただ、小さな映画館が抱える問題はおそらくどこでも同じだと思いますが、観に来る人が少ないということ。私自身も近くにあって知ってはいたけれど頻繁に行くことはありませんでした(この辺、博物館問題にも似てるなぁ…)。

映画館自体の運営者も高齢化していたり、それほど自館の宣伝に力を入れていなかったりして、なかなか良さに気がつけません。(気づかない鑑賞者側にも責任はあるのですが……この辺は個人個人の文化的関心事にも大きく関わるような気がします。あとそういうセンサーを持っているかどうか、あるいは鍛えられているか、など)

というわけで、つらつら恨みがましい雰囲気になってしまいましたが、しばらく続くであろうこのシリーズ。


今回の作品はこちら〜!

ふたりのマエストロ

設定はわかっているのに、めちゃくちゃドキドキしました。
特に、主役である息子のその瞬間の心情たるや…(みてられない!)
ある意味ホラーです。

その後、ジワジワ…ジワジワ…ジワ……と父と息子、そして彼らを取り巻く人々が、めちゃくちゃ気まずくなっていき、どの人物の気持ちもわかりすぎて、辛い。

辛いのですが、パリやミラノの風景や人物たちの生活感(オシャレ過ぎる)や、流れてくる「なんか聴いたことある!」な名曲の数々が各場面を美しく彩ります。
音楽のことはわかりませんが、シーンにあわせた曲が絶妙だと思いました。
(個人的にはラフマニノフ「ヴォカリーズ」が好き!)

終盤の父親のセリフから、息子への場面展開の流れはフワァ〜〜〜〜となる(語彙)カタルシス感が、すごかったです。

この作品は観た人それぞれのどこかに響くものがあると思われるので、年代を問わずお薦めできそうです。

今回も良き作品でした!

☆映画の中で使われていた曲☆
・ブラームス「間奏曲第7番」
・ベートヴェン「交響曲第9番」
・モーツアルト「フィガロの結婚」
・ドヴォルザーク「母が教えてくれた歌」
・モーツァルト「ヴァイオリン協奏曲第5番」
・ラフマニノフ「ヴォカリーズ」
・シューベルト「セレナーデ」  …などなど

以上、きねれぽ!でした。

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