読書記録 橋本健二 「アンダークラス-新たな下層階級の出現」

30歳を目前に、非正規で働いていることへの危機感や将来の不安から今すべきことを探る中で読んだ一冊。
正規と非正規、性別や学歴、年齢、生活満足度や幸福感、職歴などの調査データをもとに解説している。
自分が現在、社会のなかでどの立場にいるのか客観的に考えた。

序章・終章では大量殺人事件に触れており、以下の文が印象的だった。

「社会の閉塞感。立ち直りのきかない社会。
一度落ちると、会社や国に、血の一滴まで吸い取られる社会。
立ち直りへの焦り。
私は、自殺を選ぶ人、大量殺人を選ぶ人、紙一重だと思う。」

貧困は本人の責任だけで片づけてはいけない。
一人も取りこぼさない、全員が安心して暮らせる社会が必要だと感じた。

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