イジメられのカリスマ2 〜娘もイジメられた〜 第拾話
あの頃のトトが笑顔で学校から飛び出してきたように見えた。
軽快に自転車にまたがり、登校してきた道を嬉しそうに走って行く…
イジメがなくなった日のトトや…
その日の給食の時間、トトの給食のカレーにチョークの粉をかけられ、白カレー。
牛乳に茶色い絵の具を混ぜられ、コーヒー牛乳。
その出来事をチャンスと思ったトトは、机の中にある彫刻刀を握りしめ、震える手で犯人の顔に突き立てた。
でも、周りは加害者をかばい、被害者のトトを責め立て、トトをカーテンに巻き付けて、気絶させた。
眠りから覚めたトトは、4人の友達に助けられ学校の途中でコッソリと家に帰った。
学校に忘れ物をしたことに気付いたトトは、放課後
こっそりと自転車で取りに行った。
教室に入るといつも、トトの机や椅子が何処かすぐに分かる位ひっくり返されたりしてるのに、その日は何故か普通に並べられており、何処が自分の席か分からなかったらしい。
その後、数人の生徒に呼び止められ、いつもなら嫌な事言われたり、されたりするはずが、普通に挨拶されたらしく、そこで、イジメがなくなった〜と
喜び、自転にまたがって行った…
ハナと、トトは学校の周りを歩き、トトが泣いてた体育館や、花壇を見て、ゆっくりとさっきのトトを追いかけた。
歩道橋を超え天国の道に入り、山公園に入りベンチに座りトトとお弁当を食べていると、トトが話だし
また、あの時のトトが見えた。
自転車を止め、ゆっくりと公園に入り山の中のトンネルに入って行った…
トンネルの向こうにはトトを助けた4人の友達と
トトをイジメてた4人が口論をしている。
あの頃のトトは、それをトンネルの中で震えながら聞いていた。
しばらくして、トンネルの中から勢いよく出てきたトトは、トンネルの出口で頭を打ち、頭を押さえしゃがみ込む。
トトが居ることにビックリした8人の人達は呆然とトトを見つめる…
すぐに立ち上がったトトはその中の1人に何度も頭突きを入れ、哀しそうに自転車に乗り、その場を去っていった。
騒然とした公園に残された7人…
トトに頭突きをされ倒れているのはトトを
イジメてた真犯人…
お弁当を食べ終えたハナ達は急いであの頃のトトを
追いかけ、美容室へと向かったが、
あの頃のトトは、二階の寝室で首を吊り自殺をした…
なんで、なんで死んじゃうの?
ココにおるトトは誰なん?
第拾壱話へ続く…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?