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読書感想文:1%の努力

2ちゃんねるの創設者、ひろゆきさんの本の感想文です。

ひろゆきさんにも、苦労や大変な想いというのはあったのだと思うのですが、なんかそれを感じさせない飄々とした感じを受けました。

正直言って、ひろゆきさんの生き方、羨ましい。
ひろゆきさんは自分のことを「働かないアリ」と形容しています。

「働かないアリ」として生きていくためにはどうするか、ということが書かれいるのですが、ひろゆきさんは、「努力」という自覚がないだけで、興味のあることや、世界情勢等、めちゃくちゃ調べる人だろうな、と思いました。

もちろん、プログラムを書くという技術者でもあり、経営者でもある。

クレーム対応も得意と記載されていたので、多分メンタルが強い方だろうと思いました。

2ちゃんねるに匿名の誰かの不適切な書き込みがあった時、創設者のひろゆきさんが警察沙汰になったこともあったと書いてありました。

そういう一般人がダメージを受けるような局面も飄々と乗り越えちゃう強さが、彼の持ち味な気がします。

また、卒業→就職という、一般のレールから外れて、一匹オオカミでもやっていける強さも感じました。

フィジカルの強さというより、メンタルが強い‥!
これがこの本を読んで一番に感じたことです。

本書の中に宿題は、毎日コツコツ計画的にやるタイプか、自由工作や絵に時間かけるタイプか、最後の日にまとめてやるタイプかという質問があるのですが、私は、毎日コツコツタイプ。

別に毎日コツコツやるのが好きなのではなくて、
一気にやるのがしんどくて出来ないからなのですが、ひろゆきさんは、最後にまとめてやるタイプ。

やっぱりひろゆきさんは、メンタル強い気がする。

このタイプによっても、合う働き方があるらしい。

毎日コツコツタイプは、
知識を貯めていく方向で頑張ると良いらしく、

自由工作や絵に時間をかけるタイプは、
自分が納得できることに重きをおくと良いらしく、

最終日に頑張るタイプは、突発的なことに対処できるので、リスクマネジメントや、対人による交渉ごとに向いているらしい。

次に、私がこの本を読んでなるほど!と、思ったり、その通り!と思った文について、書いていきたいと思います。

以下は本書の中に出てくる文章の要約です。

ある授業の話で、壺に岩をめいいっぱい入れて、
教授が生徒に、「壺はいっぱいか?」と聞きます。

生徒はいっぱいだと言いますが、教授は、砂利を取り出して、岩と岩の間に砂利を敷き詰めます。

さらに、今度は砂を入れて、最後に水を注ぐのです。
教授は、
「何が言いたいか分かるか?」と生徒に尋ねます。

生徒は、
「どんなに厳しいときでも、最大限の努力をすれば、いつでも予定を詰め込むことは可能だということだ」と、答えます。

しかし教授は、こう言います。
以下は引用です。

「重要なポイントはそこにはないんだよ。この例が私達に示してくれる真実は、大きな岩を先に入れないかぎり、それが入る余地は、その後二度とないという事なんだ」

君たちの人生にとって”大きな岩”とは何だろう、と教授は話し始める。

それは、仕事であったり、志であったり、愛する人であったり、家庭であったり・自分の夢であったり…。

ここで言う”大きな岩”とは、君たちにとって一番大事なものだ。

それを最初に壺の中に入れなさい。

さもないと、君達はそれを永遠に失う事になる。


もし君達が小さな砂利や砂や、つまり自分にとって重要性の低いものから自分の壺を満たしていけば、君達の人生は重要でない「何か」に満たされたものになるだろう。

そして大きな岩、つまり自分にとって一番大事なものに割く時間を失い、その結果それ自体失うだろう。

1%の努力 p72

この話は、YouTubeでも動画が上げられてますので、動画でみた方が分かりやすいかもしれません。

うわ~って感じですよね。
砂利や砂ばっか入れてたわ~って思いました‥。

後、ひろゆきさんが、孫正義さんの「死ぬ気でやればやれないことはない」というツイッターのコメントに対し、噛みついたという文章も、すごく心に残りました。

人の上立つ人が、下に向かって「努力しろ」というのは、社会にとって逆効果だと思ったからだそうです。

ひろゆきさんは、日本とアメリカが戦争した時、
石油や弾の数、食料などの資源や物資の量も違うし、兵士の数も違うのに、個人の努力でなんとかしようとして、結果たくさんの人が命を落とした、と言っています。

上の人の判断で、多くの一般人が犠牲になったと。

他にも企業の例等を取り上げて、トップの判断がいかに現場の人間に影響を与えるかを言っています。

本書の中にイチローさんの言葉が出てきます。

「努力を努力だと思ってる時点で、好きでやってるやつには勝てないよ」

ひろゆきさんは、

たとえば組織で、社員が努力しないと回らない会社とダラダラしていても回る会社があったとしたら、きっとダラダラやって回る会社のほうが安定する。徹夜してどうにかクリアしたとしても、それを毎週やってくれと言われたら、体を壊す。
仕事というのは基本的に、毎月働いてお金もらって、次の月も同じように働くということを何十年とやっていくものだ。

1%の努力 p188~p189

その通りとしか言いようがない。
でも、日本には、必死に働かねばならないことを強要する職場のなんと多いことか‥。

経営者にとって、トップにとって都合の良いように出来ていることが多い。
だから、がむしゃらな人の方が評価されやすいし、
そういう人は、他人にもそれを強要する。

ひろゆきさんは、
「頑張りは人に押し付けない」と言っています。

人の成功は努力だけが要因ではなく、たまたま上手くいったものが多いと言っています。

「自分がやっているからお前もやれ」という押し付けは、人を不幸にする。

間違いないですね。言いたいこと、めっちゃ上手く言語化してくれています。

日々感じていた違和感これか、って感じです。

具体的には、是非本書を読んでいただきたいのですが、日本の労働環境から抜け出せたひろゆきさんは、やっぱり羨ましいなあ、なんて思ってしまいます。

もちろん、大変な面もあると思うのだけれど。

海外でも通用するものを持っている人というのは、強い。

とはいえ、基本的に、ひろゆきさんは、弱者の味方なので、私のような一般の人向けに書かれたアドバイスも沢山あります。

組織の中での立ち位置についても、色々考えさせられました。

「努力神話」

皆、それぞれ背負うものが多く、大変だからこそ、
真面目になりすぎず、下ろせるものは下ろして、
ひろゆきさんの考え方を見習いたいなあ、と思いました。


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