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再生医療と美容医療

当山美容形成外科では

美容外科を行なっています。と同時に再生医療も行なっています。一見すると全く違う二つの分野を扱っているように見えますが、この二つにはとても大きな共通項があります。それはなんでしょうか?
それはどちらも自費診療であると言うことです。
日本にお住まいの皆さんが受けるの医療のほとんどは保険診療だと思います。
これは国が公的に認めた医療制度で、日本全国どこに行っても同じ値段で、ある一定のレベルの医療が享受出来る制度です。保険診療は医療機関が値段を勝手に決める事は出来ませんし、行える医療行為にも制限があります。
一方で、よりレベルの高い医療、自分のライフスタイルに合わせた医療サービスを享受したいといった人たちにはあまり適さないかもしれません。
自費診療はその自由度が大きく、患者さんのニーズに適した医療サービスの提供が可能です。一方で、自費診療は値段が医療機関側が決める事が出来ます。医療を提供する側が利益至上主義に走った場合、不適切な医療の提供を勧められ、何らかの健康被害が生じる可能性もゼロではありません。

美容医療の問題点として

金儲け主義の医師がいるという事です。医療はビジネスでは無いといったら嘘になりますが、極端すぎるのは困ります。正しいことをして、正しく稼ぐのは良いと思いますが、法律に触れるスレスレのことをして稼ぐのは良くありません。
美容医療は一昔前と比較して医師が増えている印象があります。私が所属している日本美容外科学会(JSAPS)も入会希望者が増えていますし、、開業する若手の医師も増えています。
当然ですがライバルが増えると、競争が生まれます。競争はサービスを受ける側の人にとっては良い面もあります。具体的には価格が安くなったり、サービスの質が上がるといった点です。しかし、価格が安くなることは品質の低下も懸念されます。ここで懸念されることは、医療の質の低下です。その場合被害者は常に医療サービスを受ける側の患者様になってしまいます。長年美容医療に携わっていると、残念ながら患者様が泣き寝入りをするしかない状況をよく目にして来ました。

今後の再生医療の発展のために

最も大切なのは高い倫理観だと思っています。再生医療は美容医療と違い参入できる医療機関も限られていますし、法律によって一定の基準も守られています。しかし今後美容医療のように、多くの医療機関が参入し、競争が激化することによって再生医療の質の低下が起こり被害者が出ないとも限りません。
今再生医療に携わっている人たちの多くは、新しい医療の幕開けをワクワクしながら日々過ごしています。また、病に苦しみながらも、再生医療に期待している多くの患者様がいるのも事実です。私たち医師もその可能性に期待を寄せています。

だからこそ私たちは再生医療の正しい未来のために、今自分たちが正しいと信じる選択をしなくてはいけないのだと思っています。決して後悔しないために。





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