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ドイツ詩を訳してみる

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2021年9月の記事一覧

ハイネ「ばらや 百合や 鳩や 太陽が…」(ドイツ詩を訳してみる 35)

Heinrich Heine (1797-1856), Die Rose, die Lilie, die Taube, die Sonne (1827)

ばらや 百合や 鳩や 太陽が
みんな 好きで 好きで しあわせだった。
でもそんなものもう好きじゃない、好きなのはただひとり
小さくて 繊細で 清らかで かけがえのないひと、
そのひとそのものが すべての愛のみなもとで
ばらであり 百合であり 

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