ISOランニング vol.12 ~故障中のトレーニング~

故障について説明

前回の投稿(vol.11)から約半年が経っていました…
前回内容からの連続性がない内容になりますが、どなたかの参考になれば幸いです。

ちなみに、2023年春頃から悩まされ続けていたアキレス腱痛は、別の故障に伴う1か月以上に及ぶ休養期間中にすっかりよくなりました!
アキレス腱痛の治療はノーランが一番だなと実感しました。
完治してから5か月程経ちますが、今のところ再発の心配も一切なく順調そのものです。(そういう時が一番危険なので、ラン後の入浴時にアキレス腱マッサージを行うようにはしています。)

で、肝心の故障についてですが、前回の記事を書いた8月初旬から中旬まではアキレス腱を多少かばいながらも納得のいく練習が積めていました。
この調子でいけばもしかして…と調子づいたのが悪かったのですが、駅伝選考会が想定より1か月以上早まり、焦って練習の質・量を増やした結果、8月下旬に故障発生!!!
どうせ安静にしてくださいと言われることがわかっていたので、受診していませんが、おそらく後脛骨筋炎(内くるぶし下側の筋肉の炎症)か距骨の骨折です。(内くるぶしの下から土踏まず周辺がぱんぱんに腫れて1ヶ月近く引きませんでした)

左足の内くるぶしが見えないくらい腫れてしまいました。


そのため、8/24~9/15までの期間は完全ランオフで過ごすことになりました。さらに、10/3まではジョグのみで過ごし、本番直前の10/4に3kmのコース試走をキロ4で2本走り、10/7の駅伝選考会はスピ錬なしで本番を迎えました。結果については別の記事でお伝えします。

結局、Mペース以上の練習に復帰できたのは11/15なので、故障発生から約11週間はポイント練習と呼べるトレーニングは行っていませんでした。
そうした状況でもある程度の走力を維持することができたので、この期間中に行ったリハビリメニューを紹介したいと思います。

リハビリメニュー その1 バイクトレーニング

それは、バイクトレーニングです。
毎日通勤で使用しているママチャリですが、ランの代わりに直線の田んぼ道で漕ぎ続けました。下の画像は、心配に負荷をかける目的で坂道を往復したときのグラフです。

バイク坂道トレーニング

次の画像は、平地でのバイクインターバルトレーニングのグラフになります。平地のインターバルは回転数を上げて、心肺よりも脚を鍛える目的で取り組んでいました。
また、バイクトレーニング中に私が気を付けていたのはランニングへの還元性です。ペダルを漕ぐ下半身の動きがランニングに通じるようサドルを上げ、深めに座って、重心は前にもってくることでランニング時のフォームに近くなるよう姿勢を常に意識していました。時には、腕ふりを加えて、ランニング時と同じ姿勢になるよう確認したりもしていました。

バイクインターバルトレーニング(平地)


最近のランの傾向から、ピッチが180前半まで落ち込んでいることが気になっています。
190に近づくと呼吸が早くなるからか、一気に心拍があがってしまうため、安定した呼吸ができるピッチで走ってしまうためです。
ストライドが広がってきたのでペース的には想定内ですが、今後、もう少し早いピッチで走らなければタイムの向上が見込めないことから、高ピッチのときの呼吸を意識したトレーニングを積んでいこうと考えています。

リハビリメニュー その2 ガチゆる走

3週間ほど屋外でバイクトレーニングを行っていましたが、結構スピードを出す上、夜間のトレーニングだったため安全面を考慮して、室内用のスピンバイクを中古(¥5,000)で購入しました。
9/19以降始めたこのトレーニング、これがかなり重要な役割を果たしました!

ハイガー スピンバイク HG-YX-5006A

ラン仲間の練習記録から「ガチゆる走」を知り、色々と調べてみると、効果的に有酸素能力を向上させられる練習メニューであることを知りました。
この「ガチ」の部分をランで行うことができないので、スピンバイクでタバタ式を1セット行い、その後にゆっくりジョグすることで私なりの「ガチゆる走」に取り組みました。
ちょうど故障から1か月が経った頃、まだ腫れは引いていませんでしたが、ゆっくりなら大きな痛みを伴わずに走れる程度にまで回復していたので、まずは6km30分程度のジョグから再開しました。
実は、歩くだけでもかなり痛みを伴う状態が1ヶ月近く続き、いつまでも治らないのではと心配していました。
10日間ほど経つと、ジョグを10km50分程度まで増やすことができるようになりました。
結果的に、この「ガチゆる走」で脂質代謝能力を向上できたことが11月以降の練習内容を充実させた一因だと考えています。

リハビリメニュー その3 バイク→トレラン→バイクのセット錬

「ガチゆる走」に並んで、効果的だったと思うトレーニングになります。
ジョグができるようになった頃から、なんとかして体力を維持ではなく向上させる方法がないかと考えた末、このトレーニングを閃きました。
自宅から20kmほどの場所に猿投山という軽登山に向いた山があります。
そこまで自転車で約60分かけて行き、すぐにトレランに入ります。登りはジョグ、下りは速足程度で故障箇所に負担がかからないよう慎重さを優先してのランになります。下山後すぐに自転車で帰宅するという長時間動き続けることを目的としたトレーニングです。トータル3時間以上の有酸素運動を継続させるこのメニューは地味にきついです。
始めて行ったときは、「ガチゆる走」を取り入れる前で心肺機能が弱っていたためトレランは往復110分かかりましたが、タバタ式のトレーニング効果で心肺機能を向上させ、2週間後の3度目のセット錬では110分→70分にまで短縮させることができました!
ちなみに、9/19~30までに「タバタ式」は計9回(週4~5回)行っています。

2023/9/16 バイク→トレラン→バイク 1回目
2023/9/30 バイク→トレラン→バイク 3回目

リハビリでトレラン???と思う方がいらっしゃると思いますが、固いロードを走るより柔らかい不整地を走るトレランはリハビリに向いていると考えます。
ペースを上げなくても心肺への負荷をかけられますし、芝生などの不整地を走る時以上に足元への注意力も高まるので、故障個所を悪化させることもありませんでした。
速く走ることを目的とせず、長時間動くことを目的としたトレーニングなので、歩くより多少速ければ目的を達成できます。
近くに適度な山がない場合、ロードや不整地でのジョグでも代用できますが、心肺に負荷をかけられるトレランにすることで効率的なトレーニングになると考えています。
「ガチゆる走」と同様に、このセット錬が回復後の練習に大きな影響を与えたと考えています。
11月まで足の腫れが引き、完全に回復するのを待った後に実施した最初の30km走がこちらです。

2023/11/10 30km走

このセット錬は上記30km走までに4回実施しました。
3時間以上の有酸素運動に適応することができていたため、2時間程度の距離走は余裕をもって行えるようになっていました。
私はフルマラソン未経験で、さらに言えば、ハーフ以上の距離を休まずに走るのはこれが初めてになります。

最後に

私のリハビリメニューについて、まだまだ説明が足りない点が多くありますが、一番伝えたいことは「走らなくても大丈夫」ということです。
もちろん走ることが一番効率よく走力を上げることができますが、故障や悪天候によって走れない日々が続くことは当然誰にでもあります。
そんな時、焦って完治前に無理して走って悪化させたり、悪路面を走って滑って負傷したりするくらいなら、走る以外の練習に取り組んだ方が長期的に見れば確実に走力を向上させることができると信じています。

完治した今も、練習にバイクトレーニングを取り入れています。
今月は月末にレースを控えていることもあり、練習量の調整として総トレーニング時間の約35%をバイクトレーニングが占めています。

今回紹介したリハビリメニューでも、ほぼぶっつけ本番だった選考会では下のような走りができました。故障前の7/31の5kmTTからは予測できない好記録だと思います(笑)結果は参加者の中で最下位でしたが、故障してもできることがあると証明でき、今後のランニング生活の大きな柱となる大きなきっかけになりました。
現在、故障で悩まれているランナーの皆さん、安心してください。
伸びしろしかない我々市民ランナーは何をやっても成長できますから!

2023/10/7 駅伝選考会 

最後の最後に当初の計画の進捗を簡単に報告しておきます。

2024/1/20 5kmTT

(実施月)(ストライド)(ピッチ)(スピード)(タイム)
 2024/1   1.43m   198spm 
当初の目標  1.50m   195spm  3'25/km   17’06
まだ少し届きませんが、だいぶ近づいてきました。

ここで嬉しいお知らせが。
駅伝選考会のレベルが突然上り、5km17分では全く通用しないことが判明しました(笑)
今年は目標を次のように修正します。
(実施月)(ストライド)(ピッチ)(スピード)(タイム)
 2024/10  1.55m   198spm   3'15/km  16’15

引き続き頑張ります!


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