シャガール展『版にしるした光の詩』
昔から、シャガールの『色』が好きだ。
私たちの国では培われないような色。
世田谷美術館の図録が素敵で、手に取った。
真っ白な表紙に、SETAGAYA ART MUSEUM だけは深緑。
開くと砧公園の木々のような深緑になっている。
白と深い緑が、作品の美しい色を引き立てるような気がする。
シンプルで、美しい表紙である。
今回は、珍しい木版画もあった。
端の木目をじっと覗く。
濃い色は深く、リトグラフでも27か28色くらいの色を重ねていると読んだ気がする。
ヴィヴィッドな色を使うわけではないのに、華やかである、
ベラルーシ付近でユダヤ人として生まれたシャガールがパリに行き、個性的な作品を生み出したことを考える。
ラ・フォンテーヌの寓話のエッチングや、『馬の日記』。
ダフニスとクロエ。
サーカス。
『光』がなければ色もない。
美しい色彩。
涼しいカフェでお茶を飲んで、夕方の公園を遠回りして帰った。
書くこと、描くことを続けていきたいと思います。