見出し画像

国産ワインと日本ワインの違いとは

日本のワイナリーが醸造しているワインの中には「国産ワイン」と書かれていたり「日本ワイン」と書かれているものがあります。それぞれ定義が違うのですが、その内容について解説してみたいと思います。

ワイン法

ヨーロッパの国々では「ワイン法」によりそれぞれの伝統や個性、品質が守られています。その始まりは1930年ですが、フランスが悪天候と経済不況に陥り、ワイン産業も打撃を受け、有名産地を騙るワインが大量に出回るということがありました。その対応策としてワイン法が誕生しました。

日本におけるワイン法

日本のワイン法はここ最近まで厳密に定められていませんでした。法律が施行されたのは2018年10月のことです。それまでは「国産ワイン」と「日本ワイン」の区別が曖昧で、混在していましたが法律が施行されたことによりはっきりと区別がされました。

国産ワインとは

国産ワインは厳密には「国内生産ワイン」に区分され、【日本ワインを含む、日本国内で製造された果実酒及び甘味果実酒をいいます。】と国税庁により定義されています。
つまり海外から輸入したブドウや濃縮果汁を原料として使用していても、国内で製造したワインであれば国産ワインと名乗ることができます。

日本ワインとは

【国産ぶどうのみを原料とし、日本国内で製造された果実酒をいいます。】と国税庁により定義されています。
原文のままですが、日本ワインと名乗るには、国産ブドウを100%使用し国内製造をする必要があります。さらに日本ワインには必ず「日本ワイン」と表示しなければならないという義務も発生します。

産地名、ブドウ品種、収穫年に関するルール

日本ワインには85%ルールというものも存在し、産地名、ブドウ品種、収穫年に関してはそのブドウを85%以上使用していればそれを名乗ることができます。
例えば山梨県甲府市で造られたブドウを85%以上使用していれば「山梨県産」や「甲府産」、甲州という品種のブドウを85%以上使用していてば「甲州使用」と表示できます。

それぞれの表示の意味がわかるとワインを選ぶのも楽しくなるかもしれませんね。