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コーヒー待ちながらスモールステップを上がったり降りたり

個人でやっているようなコーヒースタンドでテイクアウトする時、意外と時間がかかる。
今までの私は、メニューを読み込んでる振りしたり、店内を眺めまくったり、どうしようもない時はスマホに逃げていた。

しかし先日誕生日を迎え、また一つ年を重ねた私は決意したのだ。
スマホに逃げるのはやめようと。
メニュー見るのも店内見るのも良い。スマホはやめようと。

単純に言うと、店主ともっと話してみたかったのだ。
気軽におすすめとか聞ける人にずっと憧れていた。お恥ずかしながら。
別に常連面したいとか、店主と特別仲良くなりたいとかそういう願望は全くない。
むしろその場限りの軽い会話を楽しめる人になりたかった。

その空間にしかない情報をもっと楽しみたいとようやく思えるようになったのだ。
そうなればすることは一つ。
店主に話しかけてみるのみだ。

今までだったら、大きくおすすめ!と書いてあるコーヒーを選んでいただろう。
考えなくてもいいから。私は選ぶという楽しみを自分から放棄していたのかもしれない。
目の前に情報の宝庫があるのに、聞かないなんて何てもったいないことをしていたのだろう。
しかし今日の私は違う。


話してみたら、あっけなかった。
今まで構えていた自分の肩をたたいてあげたい。
大丈夫、気負うなよ。

店主はとてもやさしく丁寧に、私にコーヒーの説明をしてくれた。
何なら産地やメーカーの裏話までしてくれたのだ。

人はやったことない事、苦手に思っていることをする時、とてもためらう。
特に私は1歩踏み出すまでが時間がかかるタイプだ。
重くなってしまった足を持ち上げ、前に進む。
やってしまえばなんてことないことが多い。
やってみて苦痛だったら、やめてみればいいのだ。それは自分に合わない方法だと知れたのだから。

こういうスモールステップを上ったり降りたりしながら、なりたい自分に近づいていく。
人と話すことが好きな自分と、苦手な自分が同時に存在していることを許容して生きていく。

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