オンライン修士論文中間報告

お久しぶりです。8月になってしまいました。
なんか気がついたらスイス生活もあと3ヶ月。
そんな中、日本でのオンライン会議(6:00~13:00)に出てからのアメリカでのオンライン授業(17:00~23:30)を受けたりしてたもんだから、ココハドコ状態です笑 オンラインありがたいけど時差つらい...

でもって今日はスイスの建国記念日。祝日です。
いつもはパレードとかも開催されるくらい賑やかにお祝いするらしいけど、昨今の事情で大人しめ。
それでもさっきから打ち上げ花火がどんどん上がってます。爆竹も。
それから家々の軒先にスイス国旗が飾られている。結構可愛い。


祝日でお祭りモードとはいえ、やらないとあかんことはたくさんある。
けど今日は神戸の修士論文中間報告スライドを見てました。


中間報告ってのは、修論の進捗状況をラボメンバー以外の先生、学生に発表するイベント。神戸の修論研究は、多分他大学も一緒だと思うけれど、指導教員以外の先生2〜3名が副指導教員という形で関わることで、修論の内容が妥当かを審査するシステムが採用されています。中間報告のメインの発表相手はこの副指導教員の先生方です。


うちの学科は修士での中間報告の数が多いのです。

修士2年の頭に修論の中間報告をして、年度末に修論発表

という流れが一般的なんだと思いますが、うちの学科の場合は

修士1年7月に中間報告その1(ポスター)
修士1年3月に中間報告その2(ポスター)
修士2年7月に中間報告その3(口頭)

と、半年に1回ペースで中間報告がやってきます。
これら3つを経て合格をもらわないと、修士2年2月の修論発表ができない仕組みになっている。

定期的に他のラボの先生方や先輩後輩に自分の研究を見てもらえて、意見をもらえるのはとってもいいことで、ラボ内だけでは煮詰まっていたところにブレイクスルーというか良い方向への方針転換ができたりもします。

それから、半年に1回、なんらかの形でデータを見せないといけない。
前回と同じですとはいえない
ので、実験や解析を頑張る。
そしたら修士論文が最低限形になるという仕組み。


なんでうちの学科だけ回数が多いかというと、過去にとんでもない(高校生でもできるような)内容で修論を出して修士号を取っていった学生がいて、
国立大学の修士の学位がこんなに簡単に出るようではいけない!
と私の師匠が立ち上がり、改革したらしい。
だから私はこのシステムに文句を言ってはいけないらしい笑


半年なんてすぐだから、結構めんどくさかったりもするんですが(言ったそばから文句を言う)、私は概ね気に入っている。
同期や先輩、後輩の研究内容や近況を定期的に聞けるのは面白い(研究室に配属になると他のラボの学生との交流が若干希薄になるので...)。それからうちの学科は各研究室の専門分野がとても多様なので、分野外の先生にも、後輩でも、誰が聞いてもわかりやすい発表をするための良い練習になる。


中間発表、今年はオンライン開催になりました。
Dropboxでスライドが共有されて、読みたい人が読みたいものを読む。
副指導教員にはテレカンツールで説明する。副指導教員以外でスライドを見た人は、メールで質問をして良いことになっている。


せっかく他のラボの人がしていることを知れる絶好の機会なのに、ラフに質問ができる良い機会なのに、自分のラボの先輩、後輩のしか聞かない、そもそも聞きに行かない、という学生が大半です。「時間の無駄」だと言い切る人もいます。

私は中間発表や卒論、修論、博論発表は極力全部聞くようにしてます。
他のラボの研究からアイデアをもらえたりするし、スライドの作り方、プレゼン方法など、良い面でも悪い面でも勉強になることが多い。


今年のM1、25人分のスライドが共有されていて、とりあえず頭から10人分を見たけど、スライドの作り方から個性が出ていてとても面白い。
つい昨日まで教授、准教授の力の入った熱いプレゼンを聞いていただけに、M1ならではの初々しさがスライドににじみ出ている気がして微笑ましい。

せめて主語と述語の整合性は取ってほしいな、このスライド先生のチェック入ってるんだろうか、やったことは過去形で書かなきゃ、この用語の使い方これであってるんかな?...

人のスライドの粗はよ〜く目につくもんですね。
自分のは気がつかないのに笑


流石にD3ともなれば、どのラボがどれだけ研究しているかはだいたいわかっています。どんな学生がどの程度のやる気で研究を進めているのかも以外と把握できてたりします。

配属前は「先生とか先輩とかって毎年毎年学生の顔なんて覚えてへんやろ」くらいに思ってましたが、意外や意外、どの先生方も、学生も、(よっぽど他人に興味がない人を除いて)みなさん結構学生の顔と名前を把握している。
修士の学生なら、卒論を聞いてるから、「〇〇の研究をしている△△さん」なんて覚え方をする。悪いことはできませんね笑

ただ、今年のM1はコロナの関係で卒論発表が公に開催されていなかった(そもそもスイスにいるから、開催されていても見れてなかった)ことから、初めて彼らの研究内容に触れたわけです。

いつも気合いを入れて聞かないと理解できない、難しい研究をしているラボが2つあります。そこの学生のは相変わらず難しいけど、すっごい面白い。
そのほかに1件、予想外にめっちゃ面白い研究がありました。内容もしっかり進んでいる。これは先がかなり楽しみです。


1つ1つ見ているとツッコミたくなる。聞きたいこともたくさん出てくる。
オンラインでスイスからでも見られるのはありがたいけど、質問がリアルタイムにできないのはちょっと残念なところかな。
なんかSpatial Chatみたいなツール使って、質問もリアルタイムでできるような感じにならないかしら...


コメントとか質問とかメールして良いことになってるけど、D3からメールきたら圧強いかなぁ...
一部の学生はこういうのすごい迷惑に思うのは知ってるんです。
でもせっかく公開してるんだったら聞きたいよなぁ...

と迷いながら、メールの下書きだけ作ってます。
もうちょっと迷って、多分月曜日に結局送るんだろうな笑
返事はこないものとして、自分のアドレスをばらまくのもまた一興か。

良い休日の現実逃避でした。



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