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PB0110のカードケース 『服と暮らし』No.191

以前Aetaのミニウォレットについて記事を書かせていただきましたが、僕が今ほとんど財布として使っているカードケースについて今日は書きたいと思います。〈PB0110(ピービーゼロワンワンゼロ)〉はドイツ人のフィリップ・ブリーという方が設立したブランドで、「PB」は彼のイニシャルから。もともとドイツには〈BREE(ブリー)〉という老舗のバッグブランドがあり、その創業者のご子息でもあります。

ピービーの良いところはカーフスキンという薄い革を使っているので風合いが男らしくなく、キメが細かく品のあるところ。主張がなく、匿名的な外見だけど使い勝手や佇まいのところでしっかりとデザインが感じられるところ。このカードケースはCM 50というモデルで、シンプルな二つ折りのケースのカードを出し入れする部分が円形を重ねたようなデザインになっており、一枚革より出し入れがしやすくなっています。言ってしまえばそれ以上に何も目立った特徴はないのですが、そこは「特徴なんてなくていいのです」と強く言いたいところです。

(引用元:https://pb0110.com/

だいたい世に出回るものは装飾的なデザインが多いものです。
差別化や独自性を語るために本来は必要でなかったワンポイントやギミックが入るのはよくある話ですが、誰でもブランドを持てる時代になった昨今、あまりにそういうものが増えてきているきらいがあります。

もちろん、装飾というのはある人にとって「買う決め手」にもなるので一概には言えないのですが、例えば最近はずいぶん一般的になった”ミニマル”という言葉も、ミニマルという装飾が施された、もしくは装飾にミニマルという調味料をふりかけたようなデザインが横行していて、こういうものを虚飾と呼ぶのかと思ってしまいます。

きっと僕のような考えの人が少ないからこそますます世は理由なき装飾で溢れていくわけですが、僕は僕なりに考えるモノの美しさについて人に話して、提案していきたいですね。

(引用元:https://pb0110.com/

少し話が逸れてしまいましたが、このカードケースの中にはクレジットカードとパスモ、キャッシュカードと免許証、社員証、非常用に折りたたんだお札を一枚入れ、基本的にはそれだけを持ち運んでいます。
あと細かい決済はペイペイで済ませて、割り勘する現金が必要な時はマネークリップを使い、多くのカードが必要な場合はもう少ししっかりした財布を持ちます。(これらはまたの機会に紹介させてください。)

ちなみにこの品番”CM 50”のCMの部分はデザイナーのイニシャルになっています。CMだとChristian Metzner(クリスチャン・メッツナー)という方がデザインしたもの。ピービーは何名かのデザイナーによってデザインされていますが、品番の頭に各々のイニシャルが入ってるってなんだか親しみやすくて良いですよね。

一時期は日本でもかなり取扱店があったのですが最近は減ってきているような気がするので、今年に入ってからしばらく続いているユーロ高で日本から姿を消してしまわないといいのですが。

PB0110 / CM 50 € 99.00(今だと¥14,000-くらいでしょうか。)


今週も最後までお読みいただきありがとうございました。

次号のNo.192は5月13日(金)に更新予定です。

前回のNo.190はこちらからご覧ください。


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