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法と専門性と国家資格

九條です。

昨夜(2023年6月9日)は夜更かししました。日付が変わった後も、ずっとインターネットを見ていました。と申しますのは、偶然にとあるサイトを見つけてしまったからです。

そのサイトというのは、弁護士ではない人が、単に自分は大学の法学部出身だからというだけで「法律の専門家」を名乗り、一般の人の揉め事に介入して(すなわちトラブルに首を突っ込んで)様々な法的アドバイスをしているというサイトだったのです。

しかし皆さま。例えば…

弁護士の資格を持っていない人が「法律の専門家」などと名乗って一般の人に法的なアドバイスをしたり、揉め事を解決しようと介入をしたり、または何らかの報酬(お金に限らない)を得ると警察に捕まって法律で罰せられます(すなわち弁護士法違反の非弁行為)。

同様に医師の資格(医師免許)を持っていない人が医師を名乗ったり、実際に医療行為を行うと警察に捕まって法律で罰せられますね(医師法違反)。

建築士の資格を持っていない人が建築図面を作成すると(それがたとえ自分が住むために建てる自宅だったとしても)法律によって「厳しく」罰せられます(建築士法違反)。

また、博物館学芸員の資格を持っていない人が学芸員を名乗ったり、またはそれを業務とすることも国は認めていません(博物館法違反)。

ほかにもたくさんあります。

なぜなら、これらの資格は国によって認められた「独占資格」であり、国が定めた「国家資格」だからです。

すなわち上記のような職業は、国が法によって定め、法によって守り、法によって縛っている専門職だからなのです。

ちなみに私(九條)は大学生時代に博物館学芸員の国家資格を取得しています。この博物館学芸員の資格は研究者としての国家資格です。^_^

翻って、いまのインターネット界隈を見ていますと(本来は資格が必要であるにも関わらず)資格がないのに「専門家」を名乗っている人をたまに見かけます。私は、そういう人はやがて警察に捕まるだろうと思います。

2019年にインターネット上で、弁護士の資格がないのに「自分は法律の専門家である」等と述べて一般の人たちに法律的なアドバイスなどをしていた大阪の人が逮捕された事件を知っています(報道されていませんが)。

分かりやすく例えるならば、自動車の運転免許証を取得していないのに自動車を運転すると、警察に捕まって法律によって厳しく罰せられますよね。

基本はそのことと同じ考え方だと思います。

まぁ、このようなことは、現実世界では普通の人なら誰でも知っている常識ですよね。^_^

その常識が通用しない人がインターネット上では(匿名性があるためか)多いようですね。(>_<)

©2023 九條正博(Masahiro Kujoh)
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