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これからのコンテンツのありかたについて


花ちゃんの訃報から1日がたった。
昨日はあまりのショックに感情的につらつらと書いてしまったが、花ちゃんと一緒に暮らした仲間や、友人たち、母親の響子さんのツイートや投稿を見て、ただの視聴者が悲しみとか安易に使ってはいけないと思った。

感情的だったとはいえ、ここに書いたことに嘘はない。
自戒のために置いておく。

昨日のnoteの最後の方に

私のモットーは、絶対に本人に心ない言葉は送らないし、直接じゃなかったとしても少しでも本人が見れる可能性のあるところには書かないようにしている。
だがしかし、そんな私も、テラスハウスをコンテンツとして他人の生活をのぞき見することが正しいことだったのかということである。
私たち視聴者の意見や反応も合わさって作られていくコンテンツが、犠牲者をうんでしまったということについてこれから考え直さないといけないと思った。

と書いた。



就活のときに、私は愛と思いやりの溢れる社会、やさしい社会を作ることのできる会社を探していた。


定義についてはまた、別のnoteで触れたいと思う。
ここではなんとなく理解してくれたら嬉しい。


この世に溢れる様々なコンテンツ。
特に多くの人の目に触れる機会のあるテレビや、YouTubeの動画について疑問を持つことも多かった。

私は、愛の溢れるコンテンツを作れる会社を探していた。

そんなとき出会った会社は、新進気鋭の若手クリエイターが集められた会社で、20卒で新卒採用を初めて行っているところだった。
書類は通ったが、2次面接で落ちてしまったのだが、数多く受けた会社の中でも今でも少し未練がある会社だ。

その会社の説明会に行ったときに話していたのが、当時私が疑問に思っていたことと重なった。その一言で、その会社にめちゃくちゃ行きたいと思わせてくれた。

それは

○曜日の○○○○○○のようなコンテンツは作らない

の一言。


6月まで、留学中だった私は、留学中に日本で放映されていたそのバラエティ番組のとある企画に疑問を抱いていた。

お笑い芸人のKとかわいい女の子を共同生活させるテラハのパロディ企画。
中身は見る気も起きなかったので見ておらず、詳しい内容も知らないが、SNSには”気持ち悪い”という言葉が溢れていた。


問題は実際にKが気持ち悪かったのか、気持ち悪いと言われてもしょうがない行動をしていたのかではない。


番組側はKがそういう行動をするように誘発していたはずだし、Kがそういう行動をとって視聴者が気持ち悪がるというシナリオを企画段階でしていたはずだ。そしてそこにエンタメを創り出そうとしていたことに間違いはない。


この企画自体にも、最初からモラルが欠けていたと思っていたが、この企画の結末は世にも恐ろしいものだった。

Kの企画中の行動が許せないか許せるか視聴者投票を行い、95パーセントが許せないと回答。

罰としてKは生放送でとしまえんに檻の中に入れられて見せしめにさせられた。
しかも、その一般公開に視聴者が溢れ、会場は混乱状態に。
警察まで出動する騒ぎだった。
想像するだけでカオスだ。


口々に気持ち悪いとツイートをする、そしてストーリーに載せる人たちにも辟易としたが、それ以上にこういったコンテンツを作る制作サイドに疑問を抱いた。


これは制作サイドの悪意も顕著だが、テラスハウスの制作について見直す必要もあると思った。
私はテラスハウスをはじめとするリアリティショーが好きで、誹謗中傷やアンチはあってはならないことを前提において、制作サイドと視聴者が無意識のうちに番組に求めていることに言及したいと思う。

私は2012年、ファーストシリーズから見守ってきた。
忘れっぽいため、出演者のことは覚えているものの、事細かにどんなことがあったのか覚えておらず、ちょうど1週間くらいから見直していたところだった。
今のテラハとこんなに違かったっけな~なんて懐かしい気持ちで見ていた。

おそらく、視聴者の反応を見て、視聴者の求めるものへと変容してきたのだと思う。

1日24時間、そのうちどれくらいカメラが回っているのか分からないが、放送時間は限られているし、生活のほんの一部を切り取って放送するしかない。

放送だけ見ていたら、一見不仲に見えるふたりも、放送されなかっただけでふたりでご飯食べに行ったり、遊びに行ったり。
これは実際にえみかと花ちゃんの話だ。



視聴者が放送されない時間に想像力を持って番組を楽しまなければならないとも思うが、番組制作サイドは、視聴者が求めるスリリングな場面、修羅場などを積極的に切り取って放送するだろう。そして盛り上がる。

私は絶対にYouTubeにアップされる未公開動画や入居と卒業のインタビューまでみる。
そしてどうしてこれを本編にアップしないのだろうと何度も疑問を抱いたことがある。
その自問に対する答えとしては、「視聴者は刺激的なものを求めている」からだろう。


視聴者と制作サイド、両者で番組を作っているというのを私たちは忘れてはならない。

私は誹謗中傷はしてない。
むしろ、メッセージを送っていたし、最大限理解して番組を楽しんでいるつもりだった。
それはそう、それに間違いはないけど、番組を楽しみ続けていたこと自体問題だったのかと今も考える。

リアリティショー自体が、よくないコンテンツなのではという意見も目にした。
私は、世の中の人の中で、リアリティショーがかなり好きな部類に入る人間だと思う。
だからこそ、その意見にも目を向けなければと思った。


未だに、リアリティショーそのものが最悪なコンテンツだという結論にはなかなか至らない。


リアリティショーが嫌いな人の意見も聞いてみたい。
ただし、リアリティショーをいくつか見て根拠をもって言える人の。



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