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マスメディアの動向から見る、最近の仮想通貨業界の盛り上がり

インターネットそしてスマートフォンの普及により、私たちはいつどこにいても情報を集めることができるようになった。それに伴い、かつては情報配信媒体として支配的であった新聞社とテレビ局の権威が、ネット上の新たな巨大メディアへと移っていった。今では、それらの権威がLINEニュースやNewspicks、SmartNewsなどさらに多くのメディアに分散されつつある。このような時代では、伝統的なマスメディアの存在価値が希薄化しているとの声も多い。しかし、今でも変わらないことは、彼らが大衆の興味関心を一番に表しているということだ。

以上を踏まえて、マスメディアが報じる仮想通貨・ブロックチェーン業界のニュースの変遷を辿ると面白い。仮想通貨・ブロックチェーンが業界として成り立つ以前には、マスメディアはビットコインなどに関するニュースをほとんど取り上げなかった。報じられたとしても、キプロス危機やマウントゴックス事件といった世界経済に影響を及ぼしうる大きな事件に限られていた。「仮想通貨」「ビットコイン」という言葉が世間に全く定着していない頃の話である。

大衆の関心が業界に向く一つの転機になったのは、やはり2017年である。ビットコイン価格が上昇するに連れて、日本の新聞社やテレビ局そしてロイター、ブルームバーグといった世界的メディアまでが揃って業界ニュースを取り上げた。この時は仮想通貨の価格に言及する報道も多かったが、その他にもICOやハードフォークといった業界全般のニュースが報じられた。しかし、2018年に価格が暴落し低迷すると、「仮想通貨は終わった」という世間的なイメージの通りに報道の数をめっきりと少なくした。

価格に相関して世間の関心は弱まったが、規制環境や投資環境の整備そしてプロダクトの開発は着実に進められ、業界はこの一年間ゆっくりではあるが一歩一歩成長してきた。前週のビットコイン価格の暴騰を抜きにしても、今年に入ってマスメディアが報じる業界ニュースの数は、2017年の水準とまではいかないものの増える傾向にある。それだけ世間的な業界への興味関心が回復しつつあるということだろう。特に、今ではビジネスとして仮想通貨・ブロックチェーンを無視できないフェーズに入っている。今後それが個人にまで拡大すれば、業界はさらなる盛り上がりを見せるに違いない。

#仮想通貨 #ブロックチェーン #マスメディア

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