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NVIDIAは、なぜ大手企業との提携を進めているか?(大和証券CMアメリカ 矢澤賢氏/Morning satellite Mar.2024)

半導体大手のエヌビディアが、GTC開発者会議行い、AI向けのトップランナーとしての立場を固めたとされる内容について解説する。

今回、次世代チップでたるブラックウェルを発表した。ただ、2023年10月の投資家向けイベントで、投入する計画を既に明らかにしていたため、大きなサプライズはなかった。

しかし、これまで以上に目立ったのは、他社との提携である。Amazonなどのクラウドサービスやサーバー企業はもちろん、製造業における設計やシミュレーション、工場の自動化、電気自動車、ヘルスケアに至るまで、各業界の大手企業との提携が発表され、エヌビディアが、AI半導体やAIサービスの利用が広がっていることを示したと言える。

特に注目したのは、台湾の半導体受託製造のTSMCと半導体の設計自動化を手がけるシノプシスが、エヌビディアの技術を用いて半導体生産をスピードアップさせると発表した点である。この技術は、将来的に今回発表されたブラックウェル生産にも用いられる予定である。

エヌビディアのデータセンター向け売上高は、年々伸びているが、GPUの品薄状態は続いており、オープンAIのサムアルトマンCEOやテスラのイーロンマスクも購入の難しさに言及するほどである。

自らの技術で生産を加速させ、需要を満たすことができれば、エヌビディア技術の利用拡大、そして供給増加に伴う半導体販売の増加と言う2つの側面から業績のさらなる拡大につながると考えられる。

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