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Uber technologies ダウ輸送株20種平均採用の背景について(大和証券CMアメリカ シュナイダー恵子氏/Morning satellite Mar,2024)

配車サービス大手のUberテクノロジーズが2024年2月26日からダウ輸送株20種平均に採用されたことから、理由について解説する。

Uberテクノロジーズは、乗客とドライバーをマッチングするライドシェアのアプリやフードデリバリーサービスのUber Eatsなどを展開し、輸送業界にイノベーションをもたらす企業となる。

2024年2月は、2019年IPO以来、初の通年での黒字化達成、70億ドルの自社株買い計画を発表し、ダウ輸送株指数採用と重要な節目を通過した。

2024年2月7日に発表された、2023年10月から12月期決算は、取扱高、利益率とも予想を上回り、アナリストの目標株価の引き上げが相次いだ。

2023年通期の取扱高は、ライドシェアが前年比32 %増の690億ドル、フードデリバリーが15 %増の640億ドルと事業の両輪がしっかりと伸びている。

成長の背景として、ネット社会ではスマホアプリサービスが生活の一部となり、またアメリカの経済のソフトランニングの可能性が高まり、乗客が順調に伸びる中で人手不足が緩和し、特別手当を払わなくてもドライバーが集まり、ドライバーの総労働時間は前年比40%増えている。その結果利益率の改善に繋がった。

今後の見通しについて、フリーキャッシュフローを見てみると、大幅な取扱高増加により70億ドルの自社株買い計画を発表し、収益の安定化と財務健全性への自信と経営者は発表している。また、新たに立ち上げた広告事業も、目標である年間10億ドルに迫る勢いである。

ただ、リスクとして、アプリを通じた単発の仕事を受け合うギグワーカーに対する規制が挙げられる。最近ニューヨーク市でも、フードデリバリーの最低賃金が引き上げられるなど、大統領選挙の年だけに、労働者保護に関するニュースが出やすい点には注意が必要である。

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