松原卓二 動物ω写真家

動物の可愛いとこ探して半世紀◆動物写真集「エナガのねぐら」「ミナミコアリクイ」「りすぼ…

松原卓二 動物ω写真家

動物の可愛いとこ探して半世紀◆動物写真集「エナガのねぐら」「ミナミコアリクイ」「りすぼん」「モフモフ家族」「動物ω図鑑」「動物α図鑑」「笑顔のどうぶつ園」「動物mg図鑑」「エナガの一生(絵本)」をよろしく!◆モリカトロンでゲームAIの研究をしています。

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最近の記事

    • カワイイのはクチでした #12 ナキウサギのクチ

       動物のω(オメガ)すなわちクチとその周辺の図鑑を作るため日本中をかけまわっていたころ、時期が悪くて撮影できなかった動物がありました。それがナキウサギです。  写真集やネットで見るナキウサギは、かわいくて、小さくて、フワフワしていて、モキューッとしていて、さわりたくなって、つまみたくなるような、そんな理想のωの持ち主でした。  どこへ行けば会えるのだろう、と調べてみると「飼育している動物園はない」「日本では北海道にしか生息していない」「山中の岩場まで行かないと会えない」「でも

      • カワイイのはクチでした #11 トビエイのクチ

         動物の可愛さはωすなわちクチとその周辺にあるのだ、との私の持論を証明すべく、これまで哺乳類、齧歯類、鳥類と紹介してまいりました本連載、今回はついに魚類にまで行ってしまいます。  じつは魚のクチ周辺もたいへん可愛らしいものでして、私はかつて世界最大の魚のクチを求めて大阪にある海遊館まで出掛け、ジンベイザメの餌付けを至近距離から撮影させていただいたことがあります。エサのオキアミといっしょに海水を何百リットルもゴゴゴゴゴと鳴門のうず潮のごとく吸い込むジンベさんのクチはまことにすさ

        • カワイイのはクチでした #10 カルガモのクチ

           可愛さ余ってなんとやら。じっと見ているとなぜかしらだんだん腹が立ってくるほど可愛らしいこの生き物は、カルガモのヒナであります。このヒナの愛らしさの源泉は、私に言わせればやはりωすなわちクチバシとその周辺にあるのです。  数年前、カルガモが子育てをしているという噂をキャッチした私は、滋賀県大津市のホテルへ赴きました。すると、いるわいるわ、ホテル中庭の噴水池に、人の拳よりもまだ一回り小さいくらいのヒナが十数羽、目にも留まらぬ猛スピードで走り回っていました。私はいそいそとカメラを

        いつもの休憩場所

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        • カワイイのはクチでした
          12本

        記事

          カワイイのはクチでした #9 カピバラのクチ

           カピバラは世界最大の齧歯目(ネズミの仲間)。動物園愛好家の皆さんに絶大な人気を誇っております。かくいう私も大好きでして、どこがいいって、そりゃもちろんωすなわちクチとその周辺が素晴らしいのは当然として、温和な性質といい、少々だらしなく見える生活態度といい、家族で仲良く温泉に入ったりする様子といい、一目見ただけで誰もがグッと魅了されてしまう、愉快で不思議な動物なのであります。  カピバラは南米のアマゾン川流域あたりの水辺で生活する動物ですが、日本でも各地の動物園で飼育されてお

          カワイイのはクチでした #9 カピバラのクチ

          カワイイのはクチでした #8 アルパカのクチ

           アルパカといえば「ミラバケッソ」で一躍有名になった動物ですが、あのコマーシャルが成功を収めた理由は、私に言わせればアルパカのクチがカワイイから、に尽きます。パクパクと動く小さな可愛らしいクチからあのセリフが発せられた瞬間、えっ?と驚愕した視聴者は、必ずアルパカのω(すなわちクチとその周辺)を凝視してしまうに違いありません。そうなればもう…ええ…おわかりですね。  アルパカは南米原産の家畜で、ペルーやボリビアの高原で放牧されており、日本では各地の動物園や那須アルパカ牧場などで

          カワイイのはクチでした #8 アルパカのクチ

          カワイイのはクチでした #7 ヒツジのクチ

           青い空、流れ行く雲、そして、ああ、素晴らしきかなヒツジのωよ。  動物のωすなわちクチとその周辺の可愛らしさや素晴らしさを紹介する本連載。今回はヒツジのクチについてお話をいたしましょう。  そもそもヒツジとは野生の動物(原種)を人間が家畜化したものでして、その原種のひとつと考えられているのがムフロンです。立派な角を持ったムフロンは、各地の動物園で見ることができますので、彼女や彼氏またはお子さんに「このムフロンというのはね、ヒツジさんのご先祖様なんだよ」と蘊蓄を語ってあげてく

          カワイイのはクチでした #7 ヒツジのクチ

          カワイイのはクチでした #6 モルモットのクチ

           いまどきの動物園にはたいてい「ふれあいコーナー」がありまして、そこには小さな子供でも安全にさわることができる小動物が展示されています。私はこのコーナーが大好きで、どの動物園でも必ず立ち寄ります。小動物を抱き上げてωすなわちクチとその周辺を念入りに眺めたり、撮影したり、ときにはちょっとさわったりなんかしちゃったりして、そこいらの子供の何倍も楽しんでしまうのであります。  さて、ふれあいコーナーによくいる動物は、ヤギやヒツジなどの家畜系草食動物や、ウサギやモルモットなどの小動物

          カワイイのはクチでした #6 モルモットのクチ

          カワイイのはクチでした #5 アザラシのクチ

           この写真を見て「カワイイ!」と思ったあなたは、ω(すなわちクチとその周辺)好き人間に違いありません。自覚していようがいまいが、間違いなくあなたは私の同類です。握手握手!  この幸せそうな動物は、生後間もないゴマフアザラシの赤ちゃんです。大人のアザラシもまあ十分に可愛らしくはあるのですが、赤ちゃんアザラシの可愛さはまたひとしおですね。  ゴマフアザラシやワモンアザラシなど流氷の上で出産するアザラシの赤ん坊は、このように白い産毛で覆われた状態で生まれて来ます。氷の上で目立たない

          カワイイのはクチでした #5 アザラシのクチ

          カワイイのはクチでした #4 カワウソのクチ

           動物園愛好家(趣味で各地の動物園を巡る人々)の中で根強い人気を持っているのが、カワウソです。かくいう私も動物園巡りをするようになってから、カワウソの、というよりもカワウソのクチまわりのかわいさにやられっぱなし。カワウソ展示場の前で数時間を過ごしてしまうこともよくあります。  カワウソには、一番体の小さいコツメカワウソ(50cmくらい)から世界最大のオオカワウソ(1.5mくらい)まで、十数種類の仲間がいます。ちなみに海にいるラッコも、カワウソの仲間なんですよ。日本にもかつてニ

          カワイイのはクチでした #4 カワウソのクチ

          カワイイのはクチでした #3 クマのクチ

           今回はクマのクチまわりの良さについて、お話をしましょう。日本にいるクマの仲間はツキノワグマとヒグマ、世界にはアメリカグマやホッキョクグマ、ヒマラヤグマなどがおり、そのクチはいずれもよく似ているのですが、いちばん写真うつりが良いのはホッキョクグマのクチだと、私は思っています。  まず体毛が白いため、表情がとてもキレイに写ります。次に口角(上下の唇が出会うところ)がキュッとあがって、まるで笑っているかのような明るい表情を見せることが多いところも、ホッキョクグマのクチまわりの魅力

          カワイイのはクチでした #3 クマのクチ

          カワイイのはクチでした #2 猫のクチ

           ご多分に洩れずこの私もたいへんな猫好きでして、街で野良猫を見つけると、ついフラフラと吸い寄せられ、仲良くなろうと声をかけたりしているうちに時間を忘れてしまうこともしばしば。  猫といえばみなさんご承知のように、目も耳も肉球もシッポも、どこをとってもカワイイところしかないという、いやはやなんとも恐ろしい動物ですが、もちろんωすなわち「クチとその周辺」がいちばん良い部分である、というのが相も変わらぬ私の主義主張であります。今回もどうぞおつきあいください。  この写真は私の友人が

          カワイイのはクチでした #2 猫のクチ

          カワイイのはクチでした #1 犬のクチ

           この写真はポメラニアンの黒丸君、我が家の愛犬です。ぱっと見ると、ただ犬を写しただけの写真に見えるかもしれませんが、いやいや、そうじゃありません。じつはこれ「クチとその周辺」を狙った写真なのです。何を隠そう私は、動物の「クチとその周辺」が好きで好きで、ついにはその写真集まで出してしまった男なのです。  子供のころから動物が大好きだった私は、長じて犬を飼うようになりました。そして愛犬の顔を眺めていたある日、いったい私は、動物の「どこ」がいちばん好きなのだろうか、と自問しました。

          カワイイのはクチでした #1 犬のクチ