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2度のM&Aで得た教訓、高校生にも伝えたい|M&A BANK Vol.218

福山さんも視聴者だった!お気に入りは

島袋
今回も福山さんに来ていただいています。
そういえばさっきM&A BANKを見ていただいていたとおっしゃっていましたが、本当に見ていただけてたんですか?

福山
実はM&Aを2回したあとに見つけて、そこからハマりました。「そうそうそう!」と思いながら見てます。
ちょうどもう1件やっているので、そこではすごい参考になってます。

島袋
どの回が参考になってます?

福山
意外と最初の方のテクニカルな話とかが参考になってますね。
最近すごい方がいっぱい来ているのも、「安藤さんが出るんだ」とか「河端さんも出るんだ」ってなりますし、もちろん参考になるんですけど、それ以上にテクニカルなお話が。

島袋
ありがとうございます。
決してみなさん「いいね」とかはしてくれないんですが、会ったら「見てるよ」って言ってくれるんですよ。


アーンアウト付きのPMI、やっぱりもめてた!

島袋
上場企業に売却されて、PMIはどういう感じなんですか?

福山
もちろん減損にならないような形にしたいので、最初は最低このライン、マックスここら辺までやってほしいという目標を取り決めて、そこを下回らない形で一応利益貢献する形にしました。
2件目はなかなか金額が折り合わなかったので、「じゃあアーンアウトにしましょう」と、覚えたての言葉を使って。
担当を決めてそこに向かってフルコミットしました。

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島袋
アーンアウト契約後、実際達成したのかどうか、あまり聞いたことがないんですが…

福山
達成しました

島袋
おめでとうございます!

福山
ありがとうございます。
ただ、これもこの間のM&A BANKの動画であった通り、営業利益って確かにこっちで100%コントロールできないんですよね。
本当にあったんです、勝手に人を採用されたり知らない役員を入れられそうになって、「いや待って待って」みたいなことが。
「だって営業利益見てるんですよね、だったらこれ以上増やしたくないです」みたいなことで毎晩ぐらいバトってました

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確かに、僕も僕がいないと成り立たないビジネスだとよくないというのはわかるんですが、それにしてもコスト増えすぎじゃない?というのが気になって、すごい違和感でしたね。
何ならオフィス代も、地代家賃だから入れられちゃうじゃないですか。それは取ってしかるべきなんですけど、「え、これも取るんですか」みたいなことがあるので、やっぱり事前に握っておくべきです。

島袋
達成できたから結果的によかったですけど、これが未達だったら違和感が残りますよね。

福山
そうですね。
PMIについては、僕もM&A売った側でもありつつ、ショーケースに入ったあとは買う側になったこともふまえて思うのは、どちらかが本気じゃないと成り立たないなということですね。

島袋
と言いますと?

福山
机上のシナジーみたいなのはいくらでも言いようがありますけど、結局売ったあと、もしくは買ったあとは、買った側か売る側かどちらかが本気にならないといけない。
お互い忙しいので、わりと「M&A成立したらいいよね」みたいな風になってしまったりするんですよね。

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やっぱり成立するまでもいろいろ資料を揃えて役員会を通さないといけなくて大変なので、成立するとお互い「はあ」「ちょっと休むか」みたいになります。

島袋
わかるわかる。

福山
それはいいんですけど、PMIはどちらかが本気にならないと絶対達成しないなと、それはすごい痛感しましたね。

島袋
こんなこと言っちゃうと怒られるかもしれないですけど、
買い手側が本気になるのはわかるんですけど、売り手側が売却したあとに本気になれるんですかね?

福山
アーンアウトももちろんそうですけど、言っても(M&Aは)経営統合だと思うので、買った側の経営方針にちょっとでもシナジーというかシンパシーを感じられなくて、「この会社の言うことは聞きたくないけど売りたい」という状態だと、たぶん売ったあとに逃げたくなっちゃいますよね。

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島袋
M&Aがゴールになっちゃうということですね。

福山
そうですね。やっぱり事業はどこまでいっても人だなと思いますね。

島袋
ほう、名言ですね。

福山
いやいや、みなさん言いますよ。(笑)
やっぱりメディアだってSEOリスクが毎年ありますし、本当に人だなって感じます。

島袋
いやあこれは、今度ぜひイベントに登壇をお願いしたいですね。


福山さんも、「1回目は絶対アドバイザーを入れるべき」だそう

島袋
そういえば、M&Aをされたときはアドバイザーは入れましたか?

福山
1回目は入れました。
M&Aクラウドで知り合った仲介の方が、どちらかと言うとM&Aより不動産の方が得意な方で、資産運用あたりのお話を伺ったんですが、会ってみたら意気投合しました。
その方がリクルート出身で、同じ出身の50代経営者のすごいネットワークができていて、(ショーケースは)そのうちの1社としてお引き合わせいただきました。

島袋
なるほど、じゃあそれで結果的にハッピーだったわけですね。2回目はどうしました?

福山
2回目はさすがに自分でもういろいろわかったので、次やるときは絶対直でやってやろうみたいな風に思っていましたね。

M&A BANKさんでも「アドバイザー入れる説・入れない説」でお話があったと思いますが、1回目は絶対入れた方がいいと思います。やっぱり情報の非対称性がすごいので。
絶対普通には学ばないことじゃないですか。
だから全然だまされるなと思いましたし、1発目は明確にだまされてますし。

島袋
たとえばどういう?

福山
デューデリ資料を見せられなかったんですよ。
根拠を示さずに「デューデリした結果、あなたの金額はいくらです」みたいなことだけ言われたんです。
でも、ゆくゆく会社に入り込んでいったときにフォルダを見てみたら、4倍くらいの金額だったんですよ。

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それも経営の方針ならいいとは思うんですが、「どういう計算式ですか、DCF法ですか?」とか聞ければよかったんだなと。
でも当時はまったくわからなかったので、「そんなものなんだな」という感じで、従うしかなかった。

島袋
確かに相手からバリュエーションを出されたときは、絶対にそういう確認は必要ですよね。計算ロジックとか、根拠を示してくださいというのが。

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でも確かに、最初はわからないですもんね。

福山
わからないからとりあえず1回くらいやっておこうという気持ちもあったので、そこでもめるよりはとりあえず1回やれば2回目はもっとうまくいけるというメンタリティではありましたね。

島袋
すごいなあ。


高校生で起業、大学生でイグジットするべき。

島袋
何かPRとかないですか?せっかくなので、今やっていることとか。

福山
そうですね、本がいろいろと出ているので、ぜひ。何かPRとかないですか?せっかくなので、今やっていることとか。

あとは来年から高校生向けに起業を教える講座をやるんですが、その参考書になるようなものを今書いているので、もしよかったら学生のみなさんにも起業と、イグジットの1つとしてのM&Aをぜひ知ってもらいたいなと。

島袋
高校生に?すげえ時代だな。

福山
僕の子供にも絶対起業させますし、就活前に絶対イグジット1回させます。

島袋
就活前に!?

福山
絶対、選択肢を自ら持った上で戦略的に就職してほしいですね。
事業を持って他の会社に入るというのは日本にとっていいことだと思うので、これをやってもらいたい。

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うちの親父も社長だったんですが、出口がない戦いを何十年もやっていたのでかなり大変だったんだろうなと思うんですよね。
モチベーションの浮き沈みもありますし、「この事業どうするんだっけ」というところがたぶん定まってなかった。

僕が高校野球とかで頑張ってきた経験って、言っても3年間とかで短期勝負なんですね。
その努力はできたという自負が16年間の野球の実績であったので、3年勝負を繰り返していくような形も、1つの起業家のキャリアかなと思っています。
それを後世に伝えていきたいなと。

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島袋
見た目とのギャップありすぎですね。

福山
ちょっと外熱かったんで、すみません。(笑)

島袋
面白かったです。どうもありがとうございました!
ではまた、M&A BANKでお会いしましょう!


出演者

■福山敦士:経営者・キャリア教育研究家
サイバーエージェントにて、入社1年目からグループ会社の起ち上げに参画、セールス記録も更新。25歳でグループ会社の取締役に就任、営業部長を兼任。27歳で独立し、株式会社レーザービーム創業。28歳で東証一部上場企業である株式会社ショーケースにM&A(売却)。29歳で株式会社ショーケース 執行役員に就任、30歳で同社取締役に就任。20代で2度のM&A(売却)を実現。

■島袋直樹:M&A BANK株式会社-取締役会長
シリアルアントレプレナー。26歳でインターネット広告代理店を創業、年商20億円規模に成長させる。2016年に同社を分社化し、インターネットメディア運営を主体とするIdeaLink株式会社を創業。2017年12月、自社メディア5媒体を上場企業に事業譲渡し、2018年3月よりM&A BANKの運営を開始。「事業は創って売る」をモットーとする。「会社は伸びてるときに売りなさい。」の著者。


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