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アルプスの山々に、気分アゲ揚げ。 【きっぷ1枚で日本横断:#9】

日本横断9日目、糸魚川駅から。

おはようございます。現在時刻は、午前5時40分頃。ちょっと危なかったですが、無事起きることができました。今日も朝から、楽しく日本横断を進めていきましょう。

いったん東日本へ戻ろう

スヤスヤ大糸線

本日最初に乗り込むのは、大糸線の始発列車。JR西日本の閑散区間を走っていることでお馴染みの気動車に乗って、南小谷(みなみおたり)駅を目指します。

糸魚川といえばヒスイの街
西日本のローカル線という趣き

糸魚川駅6:00発 大糸線 普通 南小谷行き(420D)

同行人の18きっぷ、糸魚川駅が朝無人だったので運転士さんに日付を入れていただくことに。
手書きに印鑑スタイルは、都会から旅を始めると意外とお目にかかれないレア物。
根知駅に到着

途中の平岩駅では20分ほど停車時間がありましたので、列車の外に出て外の空気を吸うことに。少しストレッチもしました。運転手さんもやることが無いのか、外に出て少し休憩されていましたね。山々に囲まれて、清々しい朝の空気を満喫します。さすがは山奥、夏とは思えないほど涼しかったです。

山に囲まれて、清々しい朝。

途中停車も挟みながら、列車は糸魚川駅から1時間20分ほどで、終着の南小谷駅に到着です。ちなみに、南小谷駅からは、再びJR東日本の管内になります。東日本へあっさり戻ってきました。

見覚えのある駅名標の雰囲気に戻った

南小谷駅では、ホームの反対側に信濃大町行きの普通列車が停まっていました。すぐに発車してしまうとのことでしたので、そそくさと乗り込んでいきます。

さようなら西日本、しばらくしたら戻ります

南小谷駅7:24発 大糸線 普通 信濃大町行き(5328M)

しかし、見出しのタイトルにもある通り、連日の早起きが祟りまして、ここに来てめちゃくちゃ眠くなってきました。小谷の素晴らしい川景色を写真も撮らずにぼーっと眺めていたら、いつの間にか結構時間が経っていました。

かろうじて白馬大池駅あたりまでは起きていた気がする。
なお、記憶はない。

気づいた頃には、終着の信濃大町駅に到着です。跨線橋を渡り、松本行きの普通列車へ乗り換えていきます。

こういう跨線橋からの景色が好き。
少しだけ時間があったので下車印を押していただいた
昨日乗ったナイトビュー姨捨号は、本来リゾートビューふるさと号としてこの辺りを走る。
中央線を18きっぷ旅行したらn回見るやつにいよいよ遭遇

安定のスタバムーブ

信濃大町駅8:26発 大糸線 普通 松本行き(3228M)

コミケの最寄り駅はこっちじゃないので十分に注意しよう。

このまま終点の松本駅まで行っても良かったのですが、松本で時間を持て余してしまうのと、松本自体は以前18きっぷで何度も訪れていますので、ここでは敢えて、少し手前の豊科駅で途中下車をします。

乙な駅舎

さて、なぜ豊科駅で途中下車したかというと、歩いて20分ほどの距離にあるスタバへ立ち寄るためです。どんなに眠くても、この旅が全国のスタバ巡りを兼ねていることを忘れてはいません。何だかこの流れ、すごく既視感がありますが、気にせずスタバに向かっていきます。

四方をアルプスの山々に囲まれた雄大なロケーション

329店舗目 安曇野豊科店 #1828

お馴染みの1杯

コーヒーで目を覚ましたら、豊科駅に戻り、普通列車に乗り込んで再び松本駅を目指します。発車まで少し時間があったので、指定席券売機でこのあと使うきっぷの発券などをしておきました。

豊科駅10:15発 大糸線 普通 松本行き(5230M)

特急あずさ号の名前の由来になったところ

こちらの列車、立ち客で溢れかえるほどに車内めちゃくちゃ混んでいました。たくさんの人を乗せて、列車は20分ほどで松本駅に到着です。

めちゃくちゃ混んでいた

松本で熱々に齧り付く

松本駅へ着く頃には、時刻は午前10時半過ぎ。朝はホテルで食べたコンビニのパン1つしか胃に入れていませんので、流石にお腹が空いてきました。次の列車まであまり時間はありませんが、11時オープンの山賊焼が有名なお店に並んで、熱々の山賊焼をいただきましょう。

オープンと同時に入店し、山賊焼を注文します。しばらく待つと、熱々のどデカい山賊焼が出てきました。次の列車の時間が迫っていますので、急いでかき込んでいきます。

もはや見た目がジューシー

これまで山賊焼は唐揚げのご当地版くらいにしか思っていませんでしたが、これほど豪快な食べ物だとは思いませんでしたね。サクサクアツアツの衣に肉厚ジューシーな鶏肉がばっちりとあっていました。塩キャベツをつまみつつ、そのままザクザクといただいていきます。あっという間に食べ終えたら、次の列車に乗り込んでいきましょう。

善光寺平をもう一度

日本三大車窓を昼も見たい

松本駅から乗り込むのは、篠ノ井線の普通列車。こちらに乗車して、姨捨を経由し篠ノ井駅まで向かいます。姨捨や篠ノ井は昨日ナイトビュー姨捨号で通ったところですが、日本横断のルート上ではこのタイミングで通ることになっています。次の写真をご覧ください(路線図はJR東日本の公式HPより引用)。

自分でも混乱してきたので整理しておく

信越付近の経路取りが自分で作った割にはややこしすぎたので、少しiPadを使って整理しました。赤い細線で描いたのが前日(#8)に通ってきた日本横断の片道乗車券経路、黄色の太マーカーで描いたのが前日(#8)に乗車券を買い足して寄り道した場所、緑の細線で描いたのが今日(#9)通っていく日本横断の片道乗車券経路です。細く描いた線だけを辿ってみると、少し見切れてはいますが、確かに片道の一筆書き経路になっていることを確認できます。


《参考》日本横断中にも関わらず観光列車に乗りまくった、前日(#8)の記録はこちらから。


今は松本駅(上記画像の左端中央付近)にいますから、これから取るべき針路は、篠ノ井線と信越本線を経由して長野駅に向かう方向、ということになる訳です。しかし、長野駅は昨日の寄り道で散々見ていますし、普通列車と新幹線との接続があまりよろしくなく、新幹線特急料金もかかってきてしまいます。そこで、乗車券を買い足して篠ノ井駅から分岐する第三セクターのしなの鉄道に乗り換え、上図の緑色の太マーカーで描いたルートイメージで、日本横断の経路上にある上田駅へ復帰することにしました。これで、時間もお金も節約しながら上田駅でお土産を見る時間も確保できます。……自分でも複雑すぎて段々よく分からなくなってきました。そうと決まれば、難しいことは考えずにさっさと列車に乗り込みます。

通称松本おばさんの「まつもとぉぉぉ」の構内放送が聞けたので、満足
隣の線路に昨日乗ったリゾートビューふるさとの車両が停まっていた

松本駅11:30発 篠ノ井線 普通 長野行き(2239M)

聖高原駅に到着

この列車最大の見どころといえば、もちろん姨捨駅付近の善光寺平の車窓でしょう。昨日の夜景の素晴らしさに感動したのですが、お昼の車窓こそ素晴らしいに違いないという期待がさらに高まってきたのです。そんな期待を胸に、列車はスイッチバックの分岐線に入り、姨捨駅へ昨晩ぶりの入線です。

やはり素晴らしい

さすがは、日本三大車窓の一翼を担うだけあります。もちろん夜景も最高でしたが、お昼の車窓も素晴らしく、連日立て続けに姨捨の車窓を味わうことのできる感動を噛み締めていました。しかも、ラッキーなことに姨捨駅では列車の行き違いのために6分ほどの停車時間があり、じっくりと景色を眺めることができました。同行人とともに一頻り写真を撮り、満足したところで列車はスイッチバックしながら先を急ぎます。

姨捨駅から15分ほどで、篠ノ井線の終点である篠ノ井駅に到着です。僕たちが乗っていた列車は、そのまま長野駅に向けて走り出して行きました。

篠ノ井駅で途中下車をした後、券売機で慌ただしく上田までの乗車券を購入したら、再び駅のホームに戻ってしなの鉄道線の列車を待ちます。ホームに着くや否や、これから乗る戸倉行きの普通列車が入線してきました。

可愛いデザインのレトロな車両が来た

篠ノ井駅12:38発 しなの鉄道 普通 戸倉行き(1644M)

北海道で見て以来だった、下から開けるタイプのレトロな窓

こちらの車両、個人的に驚きだったのはドアの開閉スタイル。ドアボタンがついていないので、ドアが自動で開かない駅ではロックの解除されたドアを自分で引いて、手で開けるのです。流石にこんなドアの扱い方はやったことがなかったので、ちょっと面食らいましたね。僕がドアを手で開ける姿を見て、同行人も「いよいよドアは手で開ける時代なのか…」などと呟いていました。いや、それ時代逆行しとるよ。
終着の戸倉駅に着いたら、ホームの反対側に停まっていた列車に乗り換えて、上田駅を目指します。

戸倉駅12:54発 しなの鉄道 普通 軽井沢行き(2744M)

駅周辺にテクノ要素は見当たらず

列車は戸倉駅から15分ほど走り、上田駅に到着です。新幹線駅ということもあり、思っていたより多くのお客さんが降りていきましたね。

上田で買うものといえば

実は本日、僕も一通り日本横断の行程を消化した後、一旦自宅へ帰って旅を中断します。お盆シーズンの混雑する時にあまり動き回りたくないというのもありますが、この辺りまで来ると帰宅するのがそれほど大変ではなく、現地で宿泊する方がかえって高くつくことが多いのです。北海道に向かって以来の一時帰宅ですね。折角なので、今日は自宅にお土産を買って帰ることにします。
上田駅のほど近くには、みすゞ飴で有名なお店の本店があります。こちらで杏のジャムを購入していきます。

無事購入。
ビンなので、一時帰宅じゃないと持ち歩く気が失せる。
それでも、持ち帰りたくなる美味しさと甘さ。

店内で、りんごのジャムの試食を少し頂きました。圧倒的な甘さが疲れた身体にばっちりでしたね。疲れが少し回復しました。
さて、この後は新幹線に乗って1駅隣の佐久平駅を目指していきます。しかし、新幹線の発車まではまだ時間がありますから、駅から少し歩いたところにあるスタバに寄っておくことにいたしましょう。大きな道路に沿って、額に汗を浮かべつつ歩いていきます。15分ほど歩き、お目当てのスタバに到着です。

330店舗目 イオン上田店 #571

スタバで一息ついたら、駅に戻って新幹線に乗り込んで行きます。お盆の帰省ラッシュで、臨時便にも関わらず自由席座れませんでした。まぁ、隣の駅まで10分乗るだけですから、全く問題ありません。

上田駅14:15発 北陸新幹線 あさま642号 東京行き(8642E)

座れなかったのでデッキに立つ
すぐに着いた

アルプスの間をぶちアゲていく

再びの観光列車

佐久平駅からは、今日も観光列車に乗り込んでいきます。これから乗車するのは小海線の観光列車である快速「HIGH RAIL 1375」号。こちらに乗って、山梨県の小淵沢駅まで向かいます。アルプスの高原の間を、縫うようにぐんぐんと高度を上げていくところが見ものですね。さっそく乗り込んでいきましょう。

佐久平駅14:44発 小海線 快速HIGH RAIL 2号 小淵沢行き(8222D)

ものすごいペースで踏破
面白い配置の座席を確保してみた
中込(なかごみ)駅では駅員さんから心温まるお見送りが。

1号車の運転台付近で途中から物販が始まりましたので、いそいそと軽井沢ビールを買い込む同行人を横目に、炭酸が飲めない僕は信州りんごの100%ジュースをいただくことにしました。

当然のように甘くて美味しい。
車窓を見ながら飲むジュースは特に美味しい。
缶を開けるパキュ、の音からもう美味しい。
2号車後方にはプラネタリウムが。
司書課程を履修する人間としては、やはり本棚のラインナップが気になるところ

途中、野辺山駅では12分ほど停車時間がありました。この駅は、日本全国のJRの駅で最も標高が高い場所にある駅です。野辺山駅に着いた頃はあいにくの夕立で土砂降りでしたが、傘をさしながら駅を見てまわりました。

ここからはもう、下ることしかできない。
駅舎の天井をフラッシュONで撮影すると星座が浮かび上がってくるという、星空に最も近い駅ならではのおしゃれな仕様。

野辺山駅からは、山道をひたすらに下って終着の小淵沢駅まで走り抜けていきました。

清里駅に着く頃にはバケツをひっくり返したような土砂降りになっていたが、むしろ風情があってよろしい。
アンケートへ回答した記念にコースターを頂いた
山間を駆け降りていく
小淵沢駅直前の名物大カーブに差し掛かったところで、中央本線の特急あずさ号を捉えた。

アルプスの山間の景色に気を取られていたら、あっという間の2時間でした。大満足で、終着の小淵沢駅に到着です。

山賊にもう一度会おう

小淵沢駅へ着いた頃、現在時刻は17時を回ろうかというところ。流石にお腹が空いてきましたので、名物の駅そばで本日2度目の山賊焼きをいただくことにいたしましょう。

「丸政」さん
駅そばには特有の惹かれるものがある気がする

座って食べるサクサクの山賊焼きはもちろん最高ですが、駅構内で立って食べる蕎麦つゆヒタヒタの山賊焼きもまた素晴らしいですね。そもそもの蕎麦のクオリティーが駅そばとは思えないほど高いので、旅情も満点の最高な1杯をいただくことができました。
駅そばを食べ終えたら、駅構内に響き渡る駅ピアノのメロディーに耳を傾けつつ、帰路につくための普通列車を待ちます。

落ち着くデザインの綺麗な駅舎

久しぶりの一時帰宅へ

小淵沢駅からは、始発の普通列車に乗り込んで甲府駅を目指します。

小淵沢駅の待合室は雰囲気があって良き

小淵沢駅17:38発 中央本線 普通 塩山行き(342M)

塩崎駅に到着。
以前、山梨県のご当地フラペチーノを飲むべくこの駅から歩いてスタバに行ったが、売り切れていたのが個人的にあまりにも印象的な駅。
特急の通過待ちがあったので、途中下車して駅を見物

列車は45分ほど走り、山梨県の中心駅である甲府駅に到着です。

ということで、本日の日本横断の行程はここまで。ここからは中央本線をそのまま東に進み、一時帰宅します。
次回は甲府駅から、日本横断の行程を再開することになります。甲府から東京方面へは、普通に乗車券を買っても2000円前後で帰宅できるため、このまま宿泊するより効率が良いのです。一旦自宅に戻り、諸々の用事を済ませつつまた日本横断へ復帰したいと思います。今後は東京近郊をしばらくウロウロすることになるので、日帰り旅行を組み合わせながら日本横断を進めていくことになるでしょう。なんてことない近郊路線の乗り継ぎが、日本横断を繋ぐことになると考えると、なかなかテンションが上がりますね。これからの行程も楽しみです。まずは、ホームの反対側に停まっている普通列車に乗り換え、帰宅の途につきます。

ひっさしぶりに東京の地名を見た

ここまで長いこと読んでくださり、ありがとうございました! 日本横断はまだまだ続きます。またお暇な時に、続きを読みにきてくださると嬉しいです。

それでは、また数日後にお会いしましょう。家に帰ったら、流石によく寝られそうだ。

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