見出し画像

47歳までに転職10回以上、大手上場企業で年収4000万円稼ぐまで!波乱万丈、最後の試練!(第四話)

(前回からの続き)
社内では、新しい人材は増えたが、癖のある奴ばっかで、上の立場になってから様々な問題に遭遇し、ぶつかり合って、次第にそこでの仕事に飽きてきた。
既にその頃には40歳半ばになっていた。

ここから、波乱万丈の山場を数々迎えることになるのだが、「自分に自信を無くしたら立ち向かえなくなる。だから自信を持て」と言い聞かせて、乗り越えた次の引っ越し先の群馬県での話はまた次回に。(第三話完)

・・・第一話:47歳までに転職10回以上!波乱万丈な人生を生き抜きました。(第一話)|真淵慶|note
・・・第二話:47歳までに転職10回以上、大手上場企業で年収4000万円稼ぐまで! 営業力開花への第一歩(第二話)|真淵慶|note
・・・第三話:47歳までに転職10回以上、大手上場企業で年収4000万円稼ぐまで!波乱万丈、営業に一番大切なモチベーション(第三話)|真淵慶|note
・・・第五話完:47歳までに転職10回以上、大手上場企業で年収4000万円稼ぐまで!波乱万丈、居場所は自分で作るもの(第5話完)|真淵慶|note


第四話:追い込まれた後の決断が人生を決める

またもや引き抜きに委ねた私の行き先は群馬だ。

しかし、私も40歳半ばに近づき、30代の気力は失われていた。
出来れば育成やら教育の方向にすすみたかったのだが、違ったようだ。
マネージメントプレイヤーを託され、「自分で道を切り拓く」後輩が見当たらず、すぐに、嫌きがさしてきた。
それどころか、部長という新参者の私に与えられた肩書きに嫉妬し足を引っ張る人間も存在し、惰性で仕事をこなす日々が始まった。

その頃私は、付き合っていた彼女も付いてきて同居しているので、将来の事を考え始めた。
「このままでいいのか?」
自問自答する毎日。

私はまず最初に決断した。
彼女と入籍する事を。

中途半端な転職先の状況でも、まずこれは優先すべきと決断した。

彼女も「父も死んで母も昔に離婚して居ないから披露宴はいらない」と言っていたので、婚姻届の事を話すと快く承諾してくれた。

入籍してから1年ほどしたある日、私は夏季休暇を取り妻と愛犬と軽井沢に泊まりに行っていたのだが、会社の同僚から電話が来て「社長のお父さんが亡くなったので、すぐ戻って」と言う連絡だった。
「私は通夜には出られないけど葬儀には出るよ」と返答した。
葬儀の日、横浜の葬儀場に着くと、会社の人間がたむろしていて、その中から社長が近づいてきた。
「みんなが君を降格させるべきだと言ってきたので、悪いけど明日から社員として働いてくれ」と私に告げた。
役職はどうでもいいが、社員だと給与は半分以下になる。
でも私は頷くしかなかった。

どうやら通夜の席に出なかったのは管理職では私だけで、上の人間の足を引っ張って口先だけで今の立場を保持してる二人が首謀の様だった。
私に味方する二人がそう教えてくれた。

私は次の日から悩み苦しみ考え、このままこんな会社に居たくないと言う思いと、辞めたら次どうすると言う不安に人生初めて覆い被された。

そして私は動いた。

兼ねてから常務や部長と親しかったニチガス(日本ガス)の面談を受け、また、新規でチャレンジの形になるが募集してた大東建託の試験と面接も受けた。

最後まで迷ったが、今の会社を辞める腹づもりは決まっていた。
まず、社長に辞める事を告げると、「なら、用意した戸建社宅も引っ越して車も返納して、呼ぶのに色々掛かった金50万円返してくれ」と言われた。
手のひら返しで、やはり、辞めるべき会社だったと確信した。

しかし、いきなり引っ越しと車と金を取り上げられた状況はきつかった。
私は結局、ガス業界からのしがらみも消したかったので、大東建託に入社する事に決めた。
評判は聞いている。
パワハラ・長時間労働、しかも初めての畑だ。

でも成果を上げれば「稼げる」
その1点だけで決めた。

私は直ぐ様引っ越しや返済もあるし稼がないと猶予がなかった。
大東建託では入社3ヶ月以内の挙績で翌月50万円の新人賞がある。何度でもいいようだ。更に1年以内3筆や2年以内7筆など様々なインセンティブがあった。
私は先輩たちの1年に1〜3筆くらいの成績と雰囲気を見て、「これなら勝てる」と確信していた。

私に着いた課長Kさんには朝も夜も電話して、わからない事を聞いた。終いには「もう勘弁してよ、仕事終わってプライベートなんだから」と言わせていた。
3日目には以前から顧客だった方の所に出向き、概要を話して契約金の話まで出来たので、K課長に伝えると「自分は同行してないし、そんなの無理だよ」と言ってOさん宅に着くと、テーブルの上に契約金が置かれていた。

今思えば、確かに、プランも試算書も出さずに、レオパレスで一度建ててるからとは言え、あり得ない事だ。
自分を信用してくるたからこそだった様だ。

直ぐ様会社に戻りプランを作り家賃審査や試算書に取り掛かった。
そして2日後、受注し、3日後契約に至った。
入社して7日間の出来事だった。

しかし一方、支店長や他の課長は、成績が低迷してる社員に対してパワハラをやっていた。隅々まで響き渡る怒鳴り声とモノを蹴ったり叩く音が響き渡る毎日だった。
私は稼ぐ事に集中していたので、その頃は被害を免れていた。

その翌月も午前中初めての訪問をした家の奥様に「主人なら夜帰るからきいてみたら」と言われ、夜出向き、覚えたての自分のプランと建て替えての概算、また減税や節税効果など作成したものを持って説明した。
金曜日にアポを取り、更に精査して利益がでる様に組み立てて来ますのでの言葉をあとに、その日は終わった。

金曜日に感触や目算通り受注には至った。

契約は2日後の日曜日。

当日の朝7時。いかなり私の携帯が鳴った。
「私と妻はいいんじゃないかと思ってたんだけど、娘の旦那が反対してるから契約は破棄でよろしく頼むよ」と悲しいお知らせ。
アパート建築の契約による歩合は、ガスの切り替えの100倍もあるので、この最初のショックは計り知れなかった。

そして、ガスの切り替えと違って、相手業者はいないが、身内に敵がいるんだなとおもい知った。

翌月、今度は多筆地主を所有する農家のご自宅。
奥様と最初話していたら、ご主人が農作業から帰ってきた。
また最初から話し始めた。
ねぎを中心にゴボウもやっていて、農協の品評会でも優勝した実績のある農家だった。
「今、調整地域だけでなく市街地でも畑をやられているので勿体なく思い、あそこの畑だけでも不労所得を生む資産活用にしてみませんか」と切り出すと、「大東さんはたくさん来てるよ、でも使ってるから」
すると横から奥様が、「皆、市街地の畑ばかり聞きに来るけど、森林で竹藪になってるその中に老築化した旅館がある土地に関しては、誰も言ってこないのね」とほくそ笑みながら口にした。
私はすかさず「あの土地にある旅館はHさんの所有なんですか?」と聞くと、奥様が「違う、土地を貸してた人が亡くなっちゃって、その息子が65歳だけどまだいるけど解体してくれないの」
ご主人も続き「裁判してるんだよ、解体費に600万円かかるんだよ、弁護士に頼んで3年たつけどまだ解決しない」

それを聞いた私は「あの、私法学部出てまして多少法律関係も熟知してますので、弁護士さんの連絡先お聞きして話してもいいですか?そしてもし解決したらそこでアパート建築考えて貰っていいですか?」

お二人は、『しょせん無理だろう』と思っていたのだろうが、「いいよ、解決したら考えてあげるよ」と笑いながら言ってくれた。

入社当時から、通常では難しい案件ばかりに出会うが、私は難しければ難しいほど燃えてくるタイプなのかも知れない。

モチベーションが一気にあがった。

これが通称「鬼の十訓」と呼ばれる電通で採用されていたものを大東建託でもその頃採用していて毎朝暗記させられ声を出さされていた「難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。」が、脳裏に渦まいた。

【鬼の十訓】

  1. 仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。

  2. 仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。

  3. 大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。

  4. 難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。

  5. 取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……。

  6. 周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。

  7. 計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。

  8. 自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。

  9. 頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。

  10. 摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。

私はすぐさま弁護士に連絡して、Hさんからの情報を元に事情や経過を伺った。どうやら、相手側が、「父がやってたことで良くわからないし、解体費など出すつもりもない」で、3年過ぎていたらしい。
私に言わせれば放置だろ!そう言いたかった。

弁護士の許可を得て、私は旅館の所有者の息子夫婦に会いに行った。

土地所有者のHさんの事情も話し、話の中で妥協点が見つからないかを探るためだった。

事情を聞き、どうやら旅館の所有者の夫婦も子供にはこの問題を残したくない気持ちはあり、でも600万円も支払うお金もないのが停滞の理由で、会社に帰ると早速パワハラ支店長に相談した。
支店長も、前向きな案件なら自分の実績にもなるし真剣に考えてくれた。

そして「じゃあ、600万円は大東建託で値引きするから、旅館所有者にも出来る範囲弁済するよう弁護士に話してまとめてこい」と言われた。

私は、弁護士を通して旅館所有のご夫婦と再度話して頂き、結局解体費と滅失登記代含めて150万円ならと言う事で了承を得たので、Hさんの所にいき、「頑張ってきました!相手も一部支払ってくれると言う事で、どのみち竹藪が蔓延る森林3反以上のあの土地は近所からも火事の危険や不審者の危険もあるのでキレイにして欲しいと言う声もたくさん聞いたので、今のままでは体裁上良くないですよね」「そこで、支店長とも相談し、解体費の600万円は大東建託が持ちます、更に旅館所有者の夫婦が出せる限度が150万円だってので、それで、1反(1000平米)だけでいいのでアパートやってくれたら、更に残りの土地の竹藪を掘り起こしての伐採や大木も処理します」と話すと、びっくりした様子で、「うん、まあ、それなら」とご返答頂いた。

その翌日、初めて支店長を連れて行った。

ほぼほぼプランと資産書を見てHご夫婦は満足げだったが契約するとは言ってくれなかった。
翌日、私が一人で行ってみると、「あのさ、支店長は胡散臭いから信用できないけど、あなたを信じるよ」と注文・契約の内諾を頂けた。

2棟14戸の大型案件だつた。

その後も、Hさんご夫婦とは妻も含めた家族付き合いをさせて頂いている。

さて、その2か月後に更なる大型案件に遭遇するが、これは次回に。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?