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#010 小説じゃなくてもいい

拝啓 別の表現ジャンルにも興味のある方へ


小説というかたちにこだわらなくてもいい。
エッセイでも構わない。詩でもでも構わない。
音楽でもいいし、思いの声を録音するのでもいい。
定形にこだわらず、やってみたいと思ったかたちで表現すればいい。
別の表現ジャンルへの挑戦を、おそらく誰もが賛成されると思います。
もちろんわたしも大賛成です。

実際にわたしも挑戦しました。
2020年の春、コロナ禍の自粛じしゅく期間中、
わたしの内面は、びくびく・イライラ・もやもやなど、
いろんな感情がぜになって、もうゴチャゴチャで、
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■コンセプト(メッセージ)
 「正義のために悪を作っちゃいけない」
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という強烈な思いだけが、グツグツ沸騰ふっとうしていました。
居ても立っても居られず、
わたしは[ビデオコンテ(動画)]をつくりました。
「こころの整理&こころの解放」 コレが主たる目的でしたが、
制作に没頭ぼっとう ⇒ 現実逃避とうひという理由もありました。
(リンクをっておきます)

ちなみに、
擬人化ぎじんかされた動物(昆虫)と人間がともに暮らす世界が舞台という設定は、
知らず知らず、明らかに「Dr.スランプ」ペンギン村の影響だと思われます。鳥山明先生、本当にありがとうございます。

…… 少しだけ脱線します。
「Dr.スランプ」がジャンプで連載され始め、爆発的なヒットを飛ばす前、
当時まだ小学生だったわたしは、
友だちと2人、稲沢市 ⇒ 清洲町(現:清須市)の距離を自転車こいで、
鳥山明先生のお宅(当時のご実家)に行きました。
さんざん探し回って、夕暮れどき、ようやく見つけた木造の戸建こだて住宅。
その2階の物干しには、アラレちゃんのTシャツ。
表札(鳥山)をしっかり確認するも「ご迷惑だ」と尻込しりごみして、
ピンポンせずにわたしたちは帰途きとにつきました。
今となっては、懐かしい思い出です。
もう一度、言わせてください。
鳥山明先生、これまで本当にありがとうございました。

…… 話を戻します。
設定したコンセプト(メッセージ)を伝えたいとき、
小説という手段よりも分かりやすく伝わる別のかたちがあれば、
そっちの表現方法をいちど試してみることをおススメします。

前述の[ビデオコンテ(動画)]ですが、
具体的なストーリーを考え中に、
■昆虫と人間がともに暮らす世界を文章で表現することは激ムズ
■情景描写に限ってはビジュアル化した方が分かりやすい
「なるほど~。コレはアニメーションだな」と思い立ち、
手始めに絵コンテを作成。そしてつなげてビデオコンテを試作。
「おや? アニメにしなくても、この状態のママでいいかも」
「コレはコレでアリだな~」という感じで仕上げた作品です。


さて、今度はここから、真反対まはんたいのことを言います。
設定したコンセプト(メッセージ)を伝えたいとき、
分かりやすく伝わるかたち選択せんたくするのではなく、
どんなに激ムズでも、文章で表現するための試行錯誤しこうさくごを重ねて、
がんばって小説で表現してください。

先ほど紹介した[ビデオコンテ(動画)]は、
コロナ自粛じしゅく期間中、制作に没頭ぼっとう ⇒ 現実逃避とうひ
というメンタル的な理由もあってつくった作品です。
これまで未経験だった表現ジャンル[ビデオコンテ(動画)]への挑戦は、
事前の勉強と準備が必要、時間と労力が必要、集中力と持続力が必要、
つまり創作のストレスが強大なうえに、長期間つづくおかげで、
現実逃避とうひには打ってつけの選択だったという訳です。

そして、どうして先ほど、真反対まはんたいのことを述べたかというと、
ビデオコンテ(動画)制作中に気づかされたことがあったからです。
おそらく映像表現においては、
以下の2つが否応いやおうなく発生します。
■ことばでちゃんと説明したいこと(言い訳したいこと)が言えない
■細かなこころの描写など言語表現の方が伝わりやすい場合もある
この2つのことを、自ら経験したからこそハッキリと分かりました。
いちど経験したからこそ、
その真反対まはんたいの良さ(言語表現の便利さ)も、
あらためて再認識できたという訳です。
(なるほど新海誠監督が映画と同名の小説を書く理由も理解できました)

あなたも、さまざまな挑戦を通じて、

✕ 小説じゃなくてもいい。
○ 小説じゃなきゃいけない。

その理由(自分なりの解答)を見つけてくださいませ。



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