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心療内科に通いはじめて30年ぐらいになるかな

妄想が趣味な素朴な紳士です
子どもたちは、もう巣だっていきました
うちには家内とふたり
ほんとうなら、後、一年で定年退職
このご時世、そうは、とんやがおろさない

心療内科に通うきっかけになったのは、その当時、確か、めまいや、ふらつきがあって、ちょっと自分でも気になったので、まずは、耳鼻科で診察してもらうことにした

おそらく、30歳前後の頃だった

町のクリニックでなくて、大きな病院に足を運んだ

実は、めまいや、ふらつき以外にも、気になっていたことがあったのだ

当時、ランチは、小さなスーパーでお弁当を買って食べることが多かったのだが、レジでお支払をする時に、妙に緊張する
並んでいる時からなぜか緊張するのだ

あたふたすることもしばしばあって、お釣りもらう時に、レジの担当の方の手を指で何度もついてしまうのだ
『あっ、すいません、ごめんなさい』
『いえ、大丈夫ですよ』

からだが緊張するというか、ひきつるような感じ、こわばる感じというのか

どう説明してよいのか、わからない

スーパーを出るとホッとする

その頃、ランチを弁当にするには理由があって、外食だと余計に緊張するのだ
例えば、牛丼とたまごと味噌を頼むとする
牛丼は普通に食べれるのだが、味噌が口もとまで持ってこれない
こわいのだ
ひきつりそうになる感じ、硬直しそうというか、手が震えてこぼしそうになる

ランチバイキングなんて、とんでもない
お盆に何種類もの食べ物を乗せたまま歩けるはずもない

そんなことが、毎日のようにあるのを気にしながら、耳鼻科で検査を受けた

平衡感覚を計るために、耳の中に、液体の薬を流しこまれた

わざと平衡感覚を少しくるわせて、検査するらしい

横になったまま、目をつむったまま
看護婦さんが、僕に問いかける
『今、右に回ってますか⁉️、それとも左に回ってますか』
僕は、『はい、右に回ってます』

こんな検査があるんだ
右回り、左回り⁉️
どっちだったらどうなんだろぅ
おもしろい

次の検査は、立ったまま、目をつむったまま、足踏みをさせられた

『その場で、足踏みをしてください』
20回ぐらいだったかな

足踏みをして目を開けると、もとの位置から少し斜め右へ二歩ぐらい前の位置に立っていた

あれ⁉️笑う

面白い検査だ

自分では、その位置で、足踏みをしていたつもりなのに、ずいぶんと移動していたのだ

面白い、また笑う

検査の結果は、すぐ判って、医師より報告を受ける

『一般的、同年代男性と比べると平衡感覚が少し鈍いようですが、気にするほどでもありませんよ』とのこと

そっかぁ、異常はないんだ、原因不明か

どうしよう

どうしようかと悩んだのは、耳鼻科の横に心療内科があったのだ

耳鼻科で異常がないのなら、症状からして、もしかしたら、心の病?

思いきって、すぐに隣の心療内科の診察を希望してみた

『ちょっと、お待ちいただければ、診察できますよ』とのこと

ラッキーだ、

あまり、病院のことはわからないが、こんな大きな病院では、普通は、予約とかいるのんじゃないのかと

今でこそ、『精神科』、『心療内科』とか『カウンセリング』とか、さほど、差し支えのないキーワードになっているように思うが、その頃は、あまり世間体がよくないような気がしていたので、勇気がいった

この思い切りのある行動は、普段の自分とはちがう自分が出てくる

もし、戦争に行ったら、『こわいです、ムリです』とか言いながら、いざとなっら、先頭きって、つっこむちょっと危ない自分がいるのだ

待合室で、落ち着かないまま、おどおどしながら、周りを見渡してみた
こんな場所になぜ居るのか、見た目にはわからない方がほとんどだが、やはりそうでない方も居た

心療内科では、特に検査はなくて問診だけだった気がする

薬を処方してもらった

医師から『お住まいはどのあたりですか、この病院まで来なくても、近くにもクリニックがありますよ、同じ薬を出してもらえますよ』と、自宅付近のクリニック一覧を渡された

『はい、じゃあ、ここなら通えそうです』

その場で、すぐに紹介状を書いてくださった

病院って、めんどうなイメージだったが、その時は、トントン拍子だった

その後は、薬を飲んでも、そんなに症状は、かわらないが、飲まないよりはマシかな~っていう感じだ

その後も、色々な症状が出てきた
なんでかはわからない

そのひとつは、散髪屋さんにいくのがこわいのだ
散髪をしてもらっている間、大きなエプロンの下で、あごの下を押さえながら緊張しまくる
早く終わってほしい
こわばる感じ、硬直しそうになる感じ
散髪屋の大将が、色々話をしてくれるが、まったく聞く余裕がない

今も、多少はあるがずいぶんマシになった
まったく緊張しないこともある
今となればなんだったのか、わからない

もうひとつは、会社の朝礼で、じっと立っていられないのだ
緊張して倒れそうになる感じ
どっかにつかまっていたい感じ
冷や汗が出て、早く座りたい

1分間のリーダーの話を聞くだけなのが、20分ぐらいに感じて、話している内容など、まったく聞いていられないのだ
この症状は、2年前ぐらいまで続いた
あまりにも、ひどい時は、朝礼の時間をトイレでしのいだこともあった
今は、さほどでもなく、緊張も少なくなった

その前は、地下道を通るのが緊張してふらふらするのだ
壁づたいにやっとこさ歩ける

こんなこともあった
広い道路に出るとこわい
平衡感覚がなくなっていく感じ
なんだか、よくわからない

いずれも、緊張というか、平衡感覚がなくなって、こわばる感じ
こわばる感じからふらつく感じなのだ

えらく長く自分ではどうしようもない症状が続いたが、最近、やっと、症状も軽くなった

町のクリニックの医師とも30年ちかいお付き合いとなった

自分は、今も、パソコンのプログラム関係の仕事をしている

小説家のたまごを応援しています
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