見出し画像

文学フリマ初体験 ~想像と違いすぎた~

本記事は掲題通りです。
既に文学フリマに行ったことのある人にとっては、「そこは我々は既に4000年前に通過した地点だ」とか「初めて東京に出てきた田舎者のように驚いてやがるぜ」みたいな感覚にしかならないと思うので、無理に読まなくて良いです。

文学フリマについてどんなイメージを持っていたか

文学×フリーマケット、です。
私はぼんやりと、コミックマーケットの創作小説島の雰囲気を想像していました。
サークルの周囲はそう盛り上がっておらず、設営も布一枚敷いてあるだけのところが目立ち、頒布の態度も「わかるやつだけ手に取れ」のような自信に満ちたオーラかもしくは必死に作品を手に取るように呼びかけるも作品の中身がタイトルからも表紙からもいまいち伝わらず……みたいな。

そんな、あんまり活気の無い世界だと勝手に思いこんでいました。
また、上記のイメージも過去数回ちょっと小説島を覗いただけなのでもしかしたらこれも完全に偏見かもしれません。

または、期待を込めての妄想にも近い想像ですが、眼鏡黒髪おさげセーラー服の文学少女が小説を読みながらサークルへの来訪者を待つような世界を期待していました。

何故、文学フリマに行ったのか

自分が行っても、そもそも小説は滅多に買わないし読まないし。
そう考えて敬遠していた文学フリマ。

しかし、Twitterでたまに流れてくる情報を見ると近年どんどん盛り上がっていっている気配は感じていたのですよね。
そしてたまたまでしょうか、小説畑では無いと思っていた相互フォロワーさん数名ほどがサークル参加している事に気が付き「彼ら彼女らが参加しているならば様子だけは押さえておくに値するイベントやもしれぬ」と考え……
昼過ぎまで布団の中で寝ておきながら思い立って向かった次第です。

あと、久しぶりに東京モノレールに乗ってみたかった。

会場で驚いた事

まず、熱気ある空間に驚きました。
この夏参加したコミケの評論島よりずっと人口密度が高い!
素直に、この盛り上がりに嫉妬しました。

ちくしょう!くそう!!
やっぱり、多くの人が集まって楽しそうに本を売ったり買ったりと盛り上がっている光景に憧れます。
こんなに活況だなんて誰も教えくれなかった!!!ずるいぞ!!!!

……そして、『文学フリマ』といいつつも参加サークルのかなりの割合があんまり文学少女でも文学青年でも文学老人でも無く。
河原で拾った石、音楽CD、手ぬぐい、みたいにそもそも本ではないものしか置いていないサークルもありました。

本を出しているサークルでさえ、ただのコミケの評論コーナーの本をそのまま持ってきているサークルもかなりあり「あ、別にこういうスタンスの本でもいいんだ?」と、自分もサークル側で参加してよいのかも?という気持ちにさせます。

ここらへんは、文学の定義をどうするか次第では私のただの偏見なのだとは思いますが。
誌や俳句や短歌や小説や文芸評論ではなくても、手ぬぐいに文字列が入っていれば文学足り得るかもしれないし。
その字さえ書かれていないただの石ころでも、その配置や採集の過程に文学的意味合いが込められ文学として成立しているのかもしれません。

また、今まで自分が知る同人誌即売会ってその本がアダルト向けなのかは結構明らかになっている感じなのですが、この文学フリマではそういうのは無いですね。
そもそもサークルの配置も、凄くエッチな写真集を出しているサークルの横が真面目そうな本を出していたりとイベント側ではそんなにリソースをかけて配置を考えているようではなさそうでした。
※比較的、飲食同人誌が固まって配置されているなどはありました

会場で考えさせられた事

かなりのサークルの頒布方法について「もったいないなー」という感想になりました。
とくに、文学によっていればいるほどわかりにくい。

どれくらいわかりにくいか、みなさんがよく知っているものに例えると微妙な小劇場のポスターくらい一体それがどんな本なのか伝わってこない。

例えば、タイトルが意味不明な「ザリガニの鳴くところ」という小説だったとしたら、そのタイトル回収は本の中身を先頭からじっくり読まないとわからないわけです。
そういう本は、タイトル名でアピールされても買う買わない以前に「わからないから、いっか……」とスルーしてしまうわけです。

ちゃんと、どういう本なのかは設営のポスターなどでビジュアルも用いてテキストも程よく簡潔にして短文で読みやすく通りすがりの人に伝えないと伝わらないと購入の選択肢にも入れてもらえない。

改めて、せっかく作った本をより多くの人に手に取って貰うには購入側の認知機序をイメージして設営や声掛けの戦略戦術を立てないといけないなと再認識しました。

自分のサークルに、自分が作る本に。
この学び・再認識を生かして行きたいです。

ピックアップサークル

そういう意味で、今回の文学フリマで一番売り方が上手いなと感じたサークルは「冬あとパルクール」さんの「○○しないと出られない部屋アンソロジー」でした。

本の表紙も設営も本のタイトルも、売り子の構え方も、本を手にとってみたときの最低限の説明紹介も実に無駄がなくわかりやすくしつこくなく、「自分のサークルも常にこう在りたいものだ」と思える内容でした。
中身もしっかり文学フリマに相応しいかと思う文学っぷり。

私まだ、一次創作小説ではサークル参加した事無いのですが……
やる時はこのサークルさんを基準点として頑張って行きたいと思います。

まとめ

僕も文学フリマに参加しよ!!!!!

無職へのお布施

この記事を購入すると、私が最近買った本のタイトルが表示されます。

ここから先は

33字

¥ 200

この記事が参加している募集

文学フリマ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?