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「“弧”育て」を、「地域で子育て」へ。不安に寄り添い、つながり支え合う【移動式あそび場レポ】

子どもを産んで、育てる。

言葉にするとたったの10文字と少し。たったその10文字と少しの中には、はかり知れないほどの喜びや嬉しさがつまっています。けれども同時に、今まで経験したことのないような不安が、時には喜びや嬉しさをも波のように飲み込んでしまうこともあると思います。

そんな子育ての不安に少しでも寄り添いたい。子育てが“弧”育てにならないように、ママたちが気軽に交流できるような場づくりをされている「NPO法人たまり場ぽぽ」さん。

主催イベント「ぽかぽぽ Festival」が2022年10月29日(土)に開催され、私たちまちのこ団もあそび場を届けてきました。今回はその様子をお届けします。

一般社団法人まちのこ団
まちで育つ子どもたちの"原体験を豊かにすること"をミッションに活動をしています。 《主な事業》 ▶︎移動式あそび場づくり ▶︎拠点式場づくり(まちのこベース) ▶企画運営事業|防災/地域コーディネート等
https://lit.link/machinokodan】

“弧”育てになりやすい地域で、「ママにとことん寄り添う」

「NPO法人たまり場ぽぽ」さんは、ママにとことん寄り添う!をモットーに、茨城県ひたちなか市のママたちが中心となり活動しています。

子育てサロンの運営や、訪問型子育て支援、講座やイベントの開催など様々な活動を通して、転入者が多く孤立した子育てになりやすいひたちなか市で、地域全体で親子を見守り寄り添う活動をされています。

(「NPO法人たまり場ぽぽ」公式ホームページ活動紹介リーフレットより
https://tamariba-popo.net/about-us/

活動のきっかけは、代表である早川愛さんご自身の“弧”育て経験からでした。

子育てはママになればみんなやっているのだから、当たり前にできることだと私は思っていました。でも、実際は違っていました。産院を退院した後、自宅についた瞬間から産後うつが始まりました。毎日意味わからず泣いて、意味のわからない不安でいっぱいでした。

その後も子どもが大きくなっても不安がないわけじゃない。ちゃんと発達しているのか、思春期、反抗期、受験…親としてどうしたらいいのかわからないことがたくさんおきます。

たまり場ぽぽはママが不安な時に寄り添えるよう活動を続けていきます。ただ、「助けて」「辛いです」「不安です」と声を上げてもらわないと助けに行けないのです。言い出しにくいかもしれませんが、少し勇気を出して連絡してみてください。私たちはママのミカタです。

(「NPO法人たまり場ぽぽ」公式ホームページリーフレットより
https://tamariba-popo.net/about-us/

たまり場ぽぽさんと私たちまちのこ団とは、まちのこ団がひたちなか市で活動を始めた頃からお世話になっていて、たまり場ぽぽさん主催の「プレイパークひたちなか」にあそび場を届けたりしています。

(6月に行われた「プレイパークひたちなか」の様子です。よろしければご覧ください。こちら:https://note.com/machinokodan/n/na96548429f36

地域でつながる・支え合う「ぽかぽぽ Festival」

(「ぽかぽぽ Festival」フライヤー)

普段から子育てママたちの居場所づくりをされている「NPO法人たまり場ぽぽ」さん。年に一度の大イベントが「ぽかぽぽ Festival」です。2018年から始まったこのイベントは、今回で5回目の開催。

“子育て世代のママ・パパたち、子育て家族を応援してくださる地域の団体・企業が集まって楽しむ日”ということで、地域のママさんたちによるハンドメイドのお店や、マッサージやピラティス、様々なワークショップなどが体験できるイベントです。

普段からたまり場を利用されているママたちはもちろんのこと、子育てサロンに来られない親子さんたちや、以前利用してくださっていた親子さんたちにも会えたり、ふらりと立ち寄ってくれた親子さんたちに知ってもらうきっかけになったり、地域の会社やママたちとつながれる機会になっています。

子育て世代・地域の人たちが集まって楽しむ日

(10月末ということでハロウィーン仕様)
(会場の公園。気持ちの良い秋晴れです)
(ママによるハンドメイド)
(こちらはアクセサリー)
(駄菓子屋さん)
(まちのこ団のあそび場)
(元気にあそんでくれました)

前に子育てサロンで一緒に過ごしたお母さんたちの再会。子ども同士があそんでいる姿を見ながらお母さん同士が近況報告をしあう光景や、「学校は違うけどあそび場で仲良くなった」子どもたちがあそぶ姿。

様々な場所で「つながり支え合う」光景を目にすることができました。

つくりたいのは「顔」の見える関係性

ひたちなか市には、たまり場ぽぽさんの子育てサロンや、プレイパーク、今回のぽかぽぽFestival、そしてまちのこ団のあそび場など、子育て世代が気軽につながれる場所がたくさんあります。

「あの子、この前のプレイパークにいたよね」「この前、いらっしゃいましたよね、学校はどこなんですか?」

あそび場を通して、子どもたちがつながる。大人同士もつながる。地域の「顔」が見えることで、何かあったとき、ちょっとした不安なことも気軽に相談できる人が浮かぶ。

とりあえず、あそび場行ってみよう。ぽぽさんのところ行ってみよう。そういう選択肢があるだけで、ずいぶんと暮らしやすくなるような気がします。

気軽に、ふらりと。つながれる場所

子育てのことで不安なことがあるけれど、いきなりサロンとかに行くのはちょっと。どんな人かわからないし。合わなかったらどうしよう。

でも、イベントみたいな感じだったらふらっと行きやすいかも。どんな様子かわかるし、楽しそうだし。

「ぽかぽぽ Festival」や「あそび場」という楽しい場所がきっかけとなって、不安な気持ちを少しでもほぐすことができたら。どうか、不安な気持ちを抱えている人に届きますように。

(写真=まちのこ団/文=サトウミキ

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