挫折のない人生に憧れますが、そんな人生ってあるのでしょうか。
どうせ挫折をするなら（どうせ通る道ならば）早くに味わっておいた方がいいと思います。

◯才能がないとわかる時

タモリさんのラジオを聴きました。

タモリさんは若い頃、ジャズをもっと極めたくて、大学のジャズ研（ジャズ研究会）に入ったそうです。
その時、すでにミュージシャンの道を目指していたのでしょう。
自分はすごくできるし才能もあると思っていたのに、他のメンバーが皆すごく上手で圧倒され、ショックを受けたと話をされていました。

自分には才能がないと。

「挫折も挫折。大挫折ですよ。それで音楽の道は諦めたんです」

タモリさんのその後、30歳でタレントになり、さまざまな活動をして来られました。

あの成功者のようなタモリさんも挫折を味わっています。「大」をつけるほどの挫折を。でもそれがなければ、今日のタモリさんは居ません。

挫折を知っているタモリさんだから、たくさんの人に支持される人になり、どんなゲストとも話を合わせられるほど、多くの引き出しを持っているんだろうなと思うのです。

〇小さい頃に味わった挫折

以前、お笑い芸人のオードリー若林さんの話を書きました。
小さい頃から、違和感を持ち「自分は他の人と何かが違う」と向き合ってきたとのこと。

挫折とは何かも知らない小さな体が、挫折を感じ続けてきた。そんな彼の苦しみを思うと、さぞ辛かっただろうと思います。

人生において挫折のない人生の方がいいのかもしれません。
その方が人生について深く考えなくてもいいし、すごく楽なのかもしれません。

でも私は、断言します。

挫折はあった方がいいし、あるなら早めにあった方がいいと思うのです。

晩年になってから、人生で初めての挫折はキツいはずです。怖くてずっと失敗と挫折を避ける人生を選んでしまうからです。

若林さんの場合、その後の人格形成で大きな影響を与え、今の素敵な人柄が出来上がりました。必要なことだったんだろうと、私はプラスに思っています。

◯あれがあったから今がある

タモリさん若林さん同様に、私自身にも挫折がありました。
本人としては辛いです。挫折時の心境は、どん底でした。

でも、ここまで生きてきてわかったのは「あれがあったから今がある」と感謝できる日がやって来るのです。必ず。

逆にあれがなかったら自分はどうなっていたんだろう？？、とちょっと怖いです。

挫折を経験すると、他者に優しくなれますし、痛みに共感できます。

また、アドラーが言っていた「何者でもないこのままの自分」を受け止めやすくなります。

そして辛いけれども、それでも生きることができるという「強さ」を手に入れることができます。

一度弱くなるけど前以上に強くなる。これって最強じゃないですか。

今は情報が多く手に入るから、確実な道を選べます。

みんな失敗を避けようとしすぎていないでしょうかね。若い人はそんなもんでしょうか。
もったいないな〜
挫折は味わっておいた方がいいと思うのです。

人生を彩り豊かにしてくれますので、乗り越える自分を信じて挫折を迎えていただきたいです。ウェルカムの意識で。

もし挫折がやってきたら、その後の大躍進は目に見えています。

強くなる一歩手前に居るんだ。より味わい深い人生が待っている。
そう信じてそのまま進めばOKです。あなたのより大きな幸せを、心から祈っています！