【映画評詩】「日本はまだまだなのです」
人は モノ
欠けたモノを埋めようと
哀れな自分を繕う
自死した女が
自分が宿した胎児の脳を移植され
違う人生を歩む物語
女を蘇らせたのはマッドサイエンティスト
そのもとで
幼児から大人の女へと変身する――
ファンタジー ゴシックの世界をベースに
奇妙なストーリーは進む
それはそれでよい
ヒロインを演じる米女優
エマ・ストーン Age35
その演技に驚く
裸は無論
ファックシーンもあけっぴろげ
男の性器も はっきりくっきり
ぼかしなんてない……
ヘアは「影」だ アレは「影」だ
と
映画作家や写真家らが訴えていた時代があった
そんな頃を知る人間の目には
映画そのもの 物語そのものとは別に
スクリーンに映るものに 大きな驚きを感じた
今はお上品になってしまい
アレが映っています――
などと騒ぐ声も聞こえない
いくらでもどこででも
アレも コレも簡単に見られるのだもの
ただ 日本でこれだけの作品は
まだまだ
きっと 作れない
ブギウギの趣里 Age33も
こんな演技は絶対できないのだから
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