初めましてのみなさまも、おなじみのあなたもこんにちは、MAKIです。

恋愛イップスの克服のためにも
わたしの特技でもある
言葉を紡ぐ、という手法に
向き合い始めたのかもしれません。

誰かの人生に憑依し、
わたしではない人格を手に入れたら
さながら女優のように
好きなひとに全力で向き合っていたわたしを
取り戻せるのかも、
そんな楽観的な思考を持ち合わせているうちは
まだ、オンナとして終わりではない。

取り戻そうと躍起になることだって
決して遅すぎることはないのだと思うのです。

さて、
わたしが人生でたいそう調子に乗っていたころ
方々で謳っていたのは
「最初にプロポーズしてくれたひとと結婚する」
ということ。

初めて宣言したのは、
大学生のころだったと思います。
#おなじみmixi日記にて笑

おままごとのそれではなく
責任の取れる大人になってから、という意味で
20代を迎え、そう決めたような気がします。

わたしにとって結婚とは
いつかしたい、ではなく
見初められてしたい、ものでした。

好きだったひとと結婚したいと思っていた時代、
いま思えば、
自らもっと押すこともできただろうけれど
そうしなかったのは、
この「見初められてしたい」というプライドが邪魔をしたからだと振り返るわたしがいるのです。

シンデレラストーリーを正義とする風潮や
自ら欲しいものを欲しいということへの卑しさを
幼少期から積み重ねていたのでしょうか。

あれは11年と少し前、
思いがけず、プロポーズめいたものをされました。

隠し事のないそのひととの関係は
わたしにとってはたいそう貴重で
月並みかもしれないけれど
きょうだいのような
ソウルメイトのような
ほかには代え難いものでした。

ほんとうに残念なことに
友達でいたい気持ちを凌駕することはなく
（あとシンプルに当時恋人のことが好きすぎた）
断腸の思いでプロポーズを断って
ああ、わたしの決意なんて大したことないな、
結局は好きなひとと結婚したいなんて
普通のオンナだな、
そう認めて堪忍して。

その好きなひとには
それから１年後に見限られ

婚活市場で迷子になったわたしは
やっぱり恋をしたい呪縛から抜け出せず

なんとなく気に入られ、思われ始めては逃げ、
交際を仄めかされては
先に身体の相性を確かめることを提案し、
ランク上位の真面目なハイスペからは逃げられ、
結果的にふわふわした遊び目的のひとにしか
かまってもらえない、
不遇の時代を送っていました。

いかにも婚活優等生然りとした顔をしながら
真剣に不真面目を貫き通すわたしですから
いわゆる男のひとウケはいいけれど
結婚したい女のひと像からはついぞ遠のき
気がつけば、30歳を迎えていました。

それからまた、恋をしたけれど

すっかり新しく出逢い恋をすることに
珍しく疲労と、またどうせ結婚を仄めかされて
辟易していくことを思ったとき

ふと、
もうわたしのこの自堕落な性質も
真剣に不真面目なことも知っていて、
一度は勢いでプロポーズめいたことをしてくれた
ソウルメイトの顔が浮かびました。

これが、
わたしの結婚のすべてです。

結婚生活と呼ぶにはあまりにもわたしが幼く
奥さんらしいこともなにひとつ上手くできず
やっぱり縛られることから逃げたしたくなり
でもどこかで、
そのひとは変わらないわたしを見放さない
そんな自惚れもあったのでしょう。

きっとそのひとの幸せのためにも
これでよかったと、改めて振り返ります。
一緒に選んだ
洗濯機も冷蔵庫も炊飯器も掃除機も
そちらでまだ活躍中でしょうか。
わたしが選んだ
ローテーブルとソファと
誕生日にもらった炭酸水メーカーは
こちらで元気でやっております。

あれから、もうすぐ３年です。

ほんの３年間の結婚生活を
美談にすることも許されないけれど

でも
結婚を否定することはわたしはしません。

愛し合い、赦しあい、慰め、寄り添う。
それはとても美しく素晴らしい関係です。

まだまだ禊の途中で
そう易々とまた結婚したい！とは
大口を叩けないのだけれど

病がわかり、
もしものときにそばに居てくれる存在は
心強いものだと知りました。
そのことに気づかせてくれた
友人や家族に感謝でいっぱいです。


わたしも、
好きなひとのもしものときに
ただ隣で、多くを語らず、微笑み、
手を取り、慰め、寄り添う。


そんな役目をもらえるひとになりたい、
そう願っているのです。

やっぱり美談みたいに聞こえちゃうのはご愛嬌。

つづく