shoui kamada

2000年生まれ / 北海道網走市出身 / 弘前大学22卒 地域行動 / 本屋が好き …

shoui kamada

2000年生まれ / 北海道網走市出身 / 弘前大学22卒 地域行動 / 本屋が好き / 書きたい / 地域に関心 / なかよし過激派 / 目指せアルライター / 色々やろうとしています

最近の記事

成瀬は天下を取りにいくらしいが、ぼくはそれほど期待していない。

小説の帯文は往々にして過大に書かれるものだ。商業的に成功させるために書かれることが多いからだろう。「この帯文は秀逸だな」と思わせられるものから、「はいはい、テンプレテンプレ……」と厭になってしまうものもある。 帯に書かれた「かつてなく最高の主人公、現る!」の文字。「成瀬になりたくて、なれなかった。だから芸人になった。」のコメントを読んで、きっとまっすぐな主人公がドロッとした学校生活に風を吹き込むような物語だと推察できた。”天下を取る”の言葉からもスカッとした読後感を想像させ

    • アカデミックの成果と不甲斐ない自分の話

      弘前市の街中にある複合施設ヒロロで行われた「令和4年度地域未来創生センターフォーラム」では、青森県の国立大学として弘前大学が地域と連携し調査・研究をおこなった成果が発表された。 2022年に同大学を卒業した自分は、学術の世界にある独特の”熱”と、先生方の”優しさ”と、「チ。-地球の運動について-」(魚豊)に感じたロマンに魅せられて、卒業後も大学とキッパリ分かれる事のないなぁなぁな状況にいた。 調べる、研究する、でどうするの? シンポジウム自体は広く知られていない地域文化

      • 大学生が興味本意で弘前市長選出馬予定者と話に行ってみたら、バチバチだった話。

        花の季節を前にした青森県弘前市で、最近ホットな話題といえば弘前市長選だろう。今回は現職を含めて4人が出馬を表明しており、混戦必須な状況である。「色々噂は聞くけれど、もう何がなんだかわからない」大学生(3月31日までは)の筆者。しかし、一市民としてリベラルに判断したい。齢22歳、写真映りや印象だけで選ぶ訳にはいかないだろう。 そう思い立った筆者は市長選や地方行政・地域おこしに関心のある学生9人について来てもらって、恐る恐る市長選出馬を予定している山本昇(やまもと のぼる)氏の

        • 別れる二人は、恋より熱い、なにか。遺骨と旅するロードムービー「マイ・ブロークン・マリコ」

          「どこで聞いた言葉だったかな……染み入る言葉だよな」と唐突に思い出す言葉はないだろうか。座右の銘とまで言わなくとも、質の高いクリエイティブは時間が経ってもジワジワと考え方に影響を及ぼす。 「恋より熱い、なにか」もそんな言葉のひとつである。これは女性が読む青年誌Bridge Comicのコンセプトだ。少女漫画やレディースコミックスの題材は恋愛が多い。それ以上に熱く恋にも似た、しかし恋とは違う、分類の難しい関係がある。 今回取り上げる「マイ・ブロークン・マリコ」は、そんなコン

        成瀬は天下を取りにいくらしいが、ぼくはそれほど期待していない。

        • アカデミックの成果と不甲斐ない自分の話

        • 大学生が興味本意で弘前市長選出馬予定者と話に行ってみたら、バチバチだった話。

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          本屋の意義と読書会

          本が好きだ、読書が好きだ。そして、本屋が好きだ。隙間なく本が詰まった棚を前にすると、ひとりでは一生かかっても知り得ない世界の広さと深さに圧倒される。本は作者や編集者がつくり出した知の結晶であり、それを運び、読者の手元に届ける取次や図書館、そして本屋の意義は決してなくなるものではない。 しかし、書籍の電子化の進行、実店舗を構えないネット書店の隆盛はリアルに小さくない影響を与えた。人口減少、娯楽の増加といったもっとマクロな要因もあり、”本屋”はその意義を問われている。 街にお

          本屋の意義と読書会

          ”自分は普通側に立っている”と思い込んでいるあなたへ

          実はシェアハウスに暮らしていたりする。人と住むことは、こうも楽しいことかと。朝起きて「おはよう」と言える、些細なことでなんだか笑える。住人たちに感謝しながら、昨日も大量に作ったカレーをシェアした。きっと住人たちも楽しんでくれているに違いない。 いつものごとく書店を物色していると、なんとシェアハウスを題材にした漫画が出ているではないか。どれどれ、人質……? なんだか物騒だが、買ってみるか。 読後、自信がなくなった。 あらすじ 人質たちのシェアハウス/有咲めいか多様な人々が

          ”自分は普通側に立っている”と思い込んでいるあなたへ

          漫画語り#2 「短編漫画とこんにちは卵子ちゃん」

          カマダ(以下、カ)「そろそろ、30分すね……そろそろ始めま……すか」 クドウ(以下、ク)「はい、じゃあ、漫画語りを始めさせていただきます。よろしくお願いしまーす」 カ「お願いしまーす」 客:パチパチ ク「すみません、ありがとうございまーす。今回結構お客さん来てくださっていまして」 カ「嬉しいですね」 ク「たまたまかもしれないですけれど……」 ク「えーと、今回ちょっと3人でお送りする話になっていたんですけれど、あのですね、約1名ですね、仕事が押していると」 カ「はい」 ク

          漫画語り#2 「短編漫画とこんにちは卵子ちゃん」

          漫画語り#1 「 ボンボン世代のウイスキーパブ店主とコロコロ世代大学生による、好きな漫画を語る会」

          クドウ(以下、ク)「まずは自己紹介ということで、私ウィスキーパブノアールの店主をしております。クドウと申します。よろしくお願いしまーす」 客:パチパチ ク「今日はですね、すでにお客さんが来て下さっていまして……。はいじゃあ、カマダ君もお願いします」 カマダ(以下、カ)『はい。なんて言えばいんですかね……えー……まぁ、ガクトさんの……友達……?』 ク「煮え切らねぇな」 カ『の、漫画が好きで、ちょこちょこ来ていて、気づけばこんな感じの、漫画好きの大学4年生ですかね?』

          漫画語り#1 「 ボンボン世代のウイスキーパブ店主とコロコロ世代大学生による、好きな漫画を語る会」

          漫画好きを唸らせる。生粋のストーリーテラーが描く「別れ」の短編集。

          出会いは偶然だった。いつもの書店をうろつく中、直前に読んでいた「なぜ本屋に行くとアイデアが生まれるのか/嶋浩一郎」で、5m隣の書棚に行ったことがあるかと問いかけられたことを思い出す。 「確かに、少女漫画棚ってちゃんと見たことないな」 今だから思う。あの時の俺、ナイスだ。 たった5m隣で名作と出会えたのだから。 あらすじ 式の前日/穂積表題作「式の前日」は、「明日結婚する」から始まる、結婚式前日の男女の物語。暖かい縁側のシーンから短編は始まる。結婚式の前日には、翌日を心配

          漫画好きを唸らせる。生粋のストーリーテラーが描く「別れ」の短編集。

          「チ。」の作者が描く、陸上100m漫画が凶器すぎた。

          もし、ひとつだけ、好きな能力を得られるとして、あなたは何を欲するだろうか。筆者は案件がバンバン舞い込むようなライティング能力か、聞いたことを絶対に忘れない記憶力が欲しい。あとは、目をよくして欲しい。と、思っていた頃が懐かしい、今なら答えはひとつだ。「100m誰よりも速く走れる足」が欲しい。 あらすじ ひゃくえむ。/魚豊全てを変える距離、100m100mはみなさんも体育で走ったことがあるだろう。素人には結構辛い距離だ。今走ったら筋肉痛になれるかも知れない。「ひゃくえむ。」は、

          「チ。」の作者が描く、陸上100m漫画が凶器すぎた。

          Event Report:学生目線が地域を救う?! マーケティングの基礎講座

          「カタカナ用語とかあると、無理だわって私はなっちゃう……わかりやすく伝わればなぁ」と、講師の山口智胡(やまぐち ちこ)さんは話す。マーケティングと聞くと、3Cだの4Pだの、ソリューションとかインサイトだとかカタカナ用語が思い起こされる。これだけで拒絶反応が出てしまう方も少なくないだろう。 今回は弘前のコラーニングスペースHLS弘前が実施しているインターンシップ「まちなかキャンパスプロジェクト」の参加学生向け講座である、「学生目線が地域を救う?! マーケティングの基礎講座」に

          Event Report:学生目線が地域を救う?! マーケティングの基礎講座

          Event Report :ミカタバラボ「地域ではたらく」vol.2 『北海道全土が舞台! ローカルプレイヤーの魅力』

          クリプトン・フューチャー・メディア株式会社と聞いて、「あぁ……初音ミクの会社だっけ……」と思い出した方も多いのではないか。青森県弘前市でもさくら祭りで桜ミクがイメージキャラクターとなったことが記憶に新しい。 今回は初音ミクのお話ではなく、同社の「ローカルプロジェクト」について、マネージャーの服部亮太さんからお話を伺った。お話の内容は服部さんのキャリアと現在の仕事、そして仕事観についてだ。ピックアップした学びや感想はあくまで鎌田個人の意見である。 ↓ イベント概要とゲスト服

          Event Report :ミカタバラボ「地域ではたらく」vol.2 『北海道全土が舞台! ローカルプレイヤーの魅力』