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ちどりあし帳

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自分のサイトやFacebook等で2011年ごろから書いてきた、お酒の感想をまとめています。(随時移植)
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記事一覧

雨後の月 十三夜と鮎

少し前のこと。 この夏は、いつもの年より鮎の塩焼きを食べました。この日は、割と大きめの鮎が入ったので塩焼きに。 別のお店で、小さめの鮎が売られていたので、唐揚げと煮付けに。他には、見切り品の細いアスパラの天ぷらや、同じアスパラやなすでお浸し、梨。 ​お酒は雨後の月の特別純米 十三夜。 ​雨後の月は広島の似方(呉市)のお酒だから、海のお酒なんだけれど、鮎のふっくらとした身の感じ、旨味はあるけれど繊細な味わい、そして苦味が、このお酒のイメージに重なるのです。 このお酒は常温で家

川西屋酒造店 山吹 隆

川西屋酒造店 山吹隆(火入れ) 播州山田錦の純米大吟醸です。 ​ 去年の6月、蔵での勉強会で一瞬感じたマンゴーの風味。 「いつかきっと飛べるはず」と信じて、ホウキにまたがりジャンプするかのように、この味わいに辿り着こうともがく私。 ​ 川西屋の仙人、いや工場長が 「2年間寝かせなさい。さすれば、マンゴーの風味が出てくるであろう。ふぉっふぉっふぉっふぉ」 と仰っておられましたが、せっかちな私。 今年買った4合瓶の1本は寝かすものの、1本は「開栓後半年ぐらいから

大衆居酒屋 親爺(富山市)

富山、 大衆居酒屋 親爺。 ​ 親戚を訪ねて富山へ。 キトキトのお魚、富山湾の宝石白えびが待っているのに、休んでいる場合じゃないぞ…ということで、休肝を返上。 富山に詳しい酒友さんたちにアドバイスを頂き、2日目にお邪魔したのがこのお店。 ​ 案内された席は、ケンミンSHOW見て以来、恋い焦がれていたおでん鍋の前、本日のおすすめがよく見える壁の側という特等席。 ​ 迷いに迷いながら、白えびの唐揚げや、ぶりの刺身、お魚や菜の花の昆布じめ、げんげの天ぷら、墨づくり、

華鳩 Hana Colombe H29BY さわやか貴醸酒白麹仕込

華鳩 Hana Colombe H29BY さわやか貴醸酒白麹仕込。 このお酒を吞んだ日の少し前、雨後の月を飲みながらキャビアを食べていたのですが、あっという間にお酒が蒸発。足りなくなったため、キャビアを売っていたハンガリーのワイン(貴腐ワイン)のニュアンスに近そうなこのお酒を開栓。 結果、キャビアには雨後の月のようなお酒の方が合うなと思ったのですが、同時に、 『このお酒、フォアグラとりんごの味を呼んでる?』 って感じたので、試してみることに。 フォアグラは生のじゃなく

川西屋酒造店 秋の勉強会

足柄山の麓にある川西屋酒造店で、今年2回めの勉強会を開いていただきました。 毎回、米山工場長がテーマを決めて講義をしてくださります。今回は「ブレンド」。 ​でも、本編の前に、まずは恒例の蔵見学。 エピソードを交えながら、すっごく丁寧かつ楽しく説明してくださるのですが、恒例と言えど、毎回、なにかかしら、新しい発見があり。 今回、気がついたことは、醸造責任者の二宮さんの良い意味での真面目さ、繊細さ。 もともと、「可愛い子には旅をさせよ」的に、丁寧でどSな酒造りをする蔵なのです

花垣 純米 60

ある日の晩酌。​ ​ 気まぐれで、鶏ごぼう唐揚げなるものを作ってみたくなりました。​ それに合せて、ごま油で炒めたしらすとたっぷり薬味をのせた冷奴、出来合いのポテトサラダ。​ ​ 日本酒を…というのか、私はお酒を吞むつもりはなかったのですが、とりごぼうの唐揚げを食べ始めたら気が変わり、花垣 純米 60を開栓。相変わらず素敵な色。黒飴のようなコクがある甘みに絶妙な辛味と酸味が続き、すっきりとした後味のお酒です。 ​ 鶏ごぼうの唐揚げは、味が薄めについていたこともあ

雨後の月 十三夜 特別純米と 報徳娘 純米酒 復刻ラベル

まだ梅雨が開ける前の週末。​ 場所によっては40度を超える猛暑だったのですが、横須賀は強い風のせいか30℃未満。少しムシムシするので除湿をかければ冷えすぎるっていう、なんとなく中途半端な天候でした。​ ​ そんな日の夕食は、鮎の塩焼き、半額で売られていた鰻の肝串を解いてさっと山椒の実と炊いたもの、同じく半額のびん長の大トロと甘々娘(とうもろこし)、冷蔵庫にあった野菜の煮浸し、ワインを飲むつもりで買った葉山牛入メンチカツ、頂き物のさくらんぼ。​ 合わせたのは、雨後の月 十三夜

第6回 川西屋酒造店 勉強会

私が愛してやまないお酒の1本、『報徳娘』。​ 足柄山の麓にある川西屋酒造店さんのお酒です。​ 他のお酒も、勿論美味しいのですが、うちの料理と相性がいいのかな。とにかくしっくり来るのです。​ ​ 土曜日は、その川西屋酒造店さんで、毎年恒例の勉強会が開かれました。​ ​ 1時間半掛けた、丁寧な蔵見学の後、昼食挟んで勉強会が行われます。去年は炭濾過で、今年は加水がテーマ。​ 新聞紙に包まれたお酒がずらりとテーブルの上に並んでいます。​ 過去の勉強会では、『このお酒の違いを当てろ』

アジアンエスニックと雨後の月の十三夜

先日の晩酌で、雨後の月の十三夜と煮魚がイケるなら、これもイケけるはず!​ って思ったのが、スイートチリソースのような、甘、辛、酸。​ ​ お酒が持つ甘露な甘み、グレープフルーツを思い起こさせるみずみずしさとすっきりさを生み出す苦味。​ 揚げ海老ワンタン以外は、唐辛子の辛さを利かせていますが、低アルコールらしからぬ、コシのつよさを持つこのお酒なら!と思って、こちらは冷酒で試してみました♪​ ​ 最初に合せたのは、タイスキ(タイ風しゃぶしゃぶ)。​ 市販のタイスキのたれが少し甘か

花垣 純米60

ずいぶん前の話になりますが、TVをみていたら、「美味しいゴマダレランキング」っていうのをやっていました。​ その9位に入っていたのが、ライフというスーパーの「プレミアム贅沢なごまぽん酢」。​ それを手に入れたついでに、根っこのついたセリたっぷりの鶏鍋を作った時に、使ってみることにしました。​ ​合せたお酒は、花垣 純米60。​ 去年、にごりを頂いたときに美味しかったのですが、普通のお酒を吞んだことがないと思って買ってみたお酒で、開栓するまで未知の味です。​ お酒をグ

雨後の月十三夜 丹澤山 麗峰

過日の夕食。​ ふらっと買い物に行ったら、メバルが半額。「あら、お安いわね」ってことで、1匹は煮魚、1匹はからあげに。​ それと菜花の辛し和え、えのきのベーコン巻き、ポテトサラダなど。​ ここ数年、香り高いお酒や、重いお酒が、だんだんと呑めなくなってきてはいたのですが、ここにきて、甘みも強く感じるようになってしまい、若干、日本酒から遠ざかり気味だった私。​ けど、やっぱりここは日本酒でしょう。​ 選んだのは、こういう肴にうってつけの川西屋の丹澤山 麗峰の火入れと、雨後の

UTAGE限定 雨後の月純米大吟醸 愛山リミテッド

JSPというグループが、毎週1蔵をピックアップして動画配信と限定酒の販売を行っているのですが、その時の紹介動画に興味を持ったのと、相原さんなので、​ 「こういう時は、採算度外視でいつもと違ったお酒を造るんじゃないかな?」​ と思って手に入れた一本です。​ そんなわけで、吞む方にも気合が入り、1月の半ば、私の誕生日の時に開封させて頂きました。​ ​ その日は珍しく、料理を作る前に試飲。​ レマコムから取り出し、1口だけ頂いた味わいは、華やかな香りと甘みが膨らむけれど、雨後の月

コンセプトワーカーズ 華鳩X三次ワイン(Thick)

もうすぐ春ですが、ある冬の日の晩酌。​ ​ 去年の3月、コンセプトワーカーズの日本酒Xワイン樽のシリーズを数本購入した際に、華鳩X三次ワイン(Thick)だけ2本買い。レマコムで9カ月ほど寝かしました。​ ​ 因みに、3月に呑んだ時の感想は、スモーキーフレーバーが強すぎてノックアウト。メルローを熟成させるために使用していた赤ワインの樽にいれて、430日間熟成させたとのことですが、樽香が強すぎて、何所に華鳩があるのかわからない状態。​ ​ それから1週間ほど過ぎると、お酒が膨ら

日本酒雑記 JSP UTAGE【雨後の月】ライブ

パンと日本酒は、作りての気持ちが味に出る …と、勝手に思っている素人の私。 先日、日本酒と焼酎の酒蔵が40蔵ほど集まってできたJ.S.Pというグループが、週1回、配信している動画を見たのですが、これが面白かった。 UTAGEっていう動画なのですが、加盟している蔵から一つの蔵がピックアップされ、その蔵元さんとJ.S.Pに加盟している蔵元さんからモデレーターとテイスター、その他、日本酒に詳しいゲストを交えた4人で、蔵の魅力や、この会のために造られたお酒が紹介されます。 今回