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読んだ本の感想、気になる本についての記事のまとめです
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記事一覧

「バロック美術」を読みルーベンスの2枚の絵をみたくなった

じっくり2度読みました。カラー写真もふんだんにあり、バロック美術を俯瞰的かつ詳細に解説し…

森村一樹
3か月前
28

説話?ゴシップ?当時の世相が分かるボッカッチョのデカメロン

コロナで行動制限があった頃に流行った「デカメロン」を今頃読み終えました。ペストが流行った…

森村一樹
4か月前
16

文章による自画像 「ゴヤの手紙」

ゴヤの作品を最初に知ったのは30年以上前の学生の頃にヨーロッパをバックパッカーで旅行した…

森村一樹
1年前
55

高橋和巳の「非の器」 硬質な文章を読みたいという乾きを潤してくれる 

硬質な文章を無性に読みたくなり久方ぶりに高橋和巳の作品を手に取った。 高橋和巳は1931…

森村一樹
1年前
21

源氏物語54帖公開 入場無料の國學院大學博物館

山種美術館の後に、近くにある國學院大學博物館で公開されている「源氏物語54帖」を見に行き…

森村一樹
1年前
22

ドラクロワが描くファウスト 国立西洋美術館にて

今日は国立西洋美術館の常設展のファウスト、「版画で「観る」演劇」です。 ファウストはゲー…

森村一樹
1年前
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変化が減速している。未来予想が変わるかもしれない。

本書はスローライフ、スローな社会を提唱するものではありません。 様々なデータを分析して、これまで当たり前に思っていた、そして将来を予想する時の前提にしていた「変化する時代」「変化が加速する時代」を覆す事実を数字で提示しています。 この本を読み、人類の未来、今後10年の社会・経済の将来像を再考することが必要ではないか、と思いました。 「ドッグイヤー」という言葉があります。人間の7年が犬の1年に相当することから、通常7年で変化するような出来事が1年で変化する今の時代を表したも

優れた小説は副詞が少ない、という分析

副詞が減れば減るほど「良い」作品。という分析を行った本です。 本書は英語本の訳本ですが、…

森村一樹
1年前
30

「ハーメルンの笛吹き男」は組織論・リーダー論に通じる

ハーメルンの笛吹き男、子供達を引き連れてどこかに消えていった話は誰しも読んだり聞いたこと…

森村一樹
1年前
26

ゴッホの手紙を読んで 日本への強い憧憬

ゴッホが好きな人、西洋美術を学んだ人、ならゴッホの手紙を読んだことがあるでしょうが、これ…

森村一樹
1年前
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リヒターのビルケナウの理解のためにヤスパースを読む

国立近代美術館でのリヒター展、ポーラ美術館での「モネからリヒターへ」に行ったことから、リ…

森村一樹
1年前
23

「人的資本」は投資家向けの非財務情報のコアとなる

会計の観点から人的資本を論じた著者の意欲が伝わってくる本です。 「人的資本」という言葉が…

森村一樹
2年前
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インフレを知らない子供たち

良書です。物価研究の第一人者による平易で分かりやすく物価の仕組みを説明しています。 ただ…

森村一樹
2年前
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生物多様性を企業に求める動き

生物多様性については、それを唱えるだけでなく日常的において多様性を維持する活動を実践することが重要でしょう。 SDGs、ESGの視点から生物多様性を企業活動に求める動きが活発になってきています。脱炭素に向けた取り組みを企業の活動の「非財務情報」として公表することを目途としたTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures 気候関連財務情報開示タスクフォース)のように、TNFD(Task Force for Na