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DIYで和室を断熱。暮らしを豊かにする自己満足の積み重ね【つくり手であること】

「あー、寒い寒い」
11月に入ったら朝から晩まで口から飛び出るこのフレーズ。この街に越して以来、築40余年の昭和家屋をお借りしている我が家ではもはや冬の風物詩となってきました。

最初の冬をなんとか乗り越えて、2回目の冬が来る時には夫が天井裏に断熱材を敷き詰め、感覚的にだいぶ変化がありました。ただ今もやっぱり空中は寒い。特に外気によって冷えまくる2階の和室は、真冬になると、氷の館の住人になった気持ちで朝を迎えていました。

とはいえ賃貸だし(DIYはしていいと言っていただいている)そんなにコストも時間も掛けられないし、と思っているうちにもう5回目の冬。そろそろもう少し快適な冬を過ごしたいと思い、和室に漆喰を塗ってみることにしました。

使ったのはDIYerおなじみのあれ

はい、漆喰うま〜くヌレールの白です。

和室の壁面は、塗料できれいな表面にされているものの砂壁でした。その冷たさと建具との隙間も気になっていたので、このタイミングで砂壁の上に断熱材を貼ることを思いつきます。

自然を愛する一人として、ウレタンとかよりも自然素材を使いたいのは山々でしたが、限られたリソースでよりbetterを選ぶことが重要なこともあるわけで、今はそれだと思った次第。

各所のサイズを測り、押し入れてハマるくらいぴったりサイズの断熱材を、念のためボンドで砂壁の上に固定します。これで建具を含む壁の面が揃ったので、この上から漆喰を塗ろうというのが今回のプランです。

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DIYする度、素人だからこその強みってあるな、と毎回思うのですが、今回もまさにそれです。実は、断熱材に漆喰が塗れるのか、事前にメーカーさんにお問い合わせしたところ、「塗れるけど推奨できない使い方」でした。ただその際、担当者さんがとても丁寧に対応して説明くださったおかげで、自己責任でやってみたいと思います、とお伝えして購入。商品もさることながら、メーカーとしての姿勢も優しくていい会社さんだなぁと思いました。

とはいえ10〜11月は仕事も繁忙期。合間にしか時間が取れない上、なぜか天気が悪い日も続き、諸々の作業は超細切れになってしまいました。本当は、夫が3日間の出張中に終わらせてビックリさせたかったのに全然むり(笑)原稿書いて少し時間ができたら漆喰塗ったりペンキ塗ったり、zoomを開く前に顔に塗料がついてることに気づいて慌てて顔洗ったりして、我ながらいい加減こういうバタつきをなくして、そろそろゆったりと手作業を楽しむ暮らしを送りたいです。

したい事わらしべ長者になるのが手仕事


作業が細切れになってる分、途中で「やっぱりここはこうしたい」とか「ついでにこっちもやりたい」と、新しく手をつけたいことがどんどん出てくる。手仕事の良い側面でもありますが、どんどんクリエイティビティが刺激されるんですね。

結局、断熱材と漆喰に加えて、古いふすまのペイントと、窓枠にプラ段の二重窓をはめごろし(この呼び名どうなんだろう...)まですることにしました。

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ふすまは塗る前にモールディングを貼ってみることも思いつき、扱いやすいクッション素材のものを探し出して購入。もうだいぶ前ですが、横浜のアパートでもふすまをペイントしたことがあり、その時「のっぺりしちゃうのでふすまを塗るなら柄とか模様があったほうがいいな」と感じたことが10年以上経ってから活かされました。本当DIYって、自己満足の自己完結感がすごい。

ちなみに使ったのはこれです。

この和室は寝室として使うため、ふすまの塗料もオーガニックなものを使いたく、赤ちゃんが口にしても安全というエアピュアペイントをチョイスしました。

販売店であるグリーンエレファントさんは、それこそ10年以上前、当時のアパートの壁をカラフルなチョークボードにするために専用塗料を探していた時に出会えたお店です。こんなに久しぶりですが、またお世話になることができて嬉しかった!しつこいようですが、DIYの自己満足による多幸感の積み重ねを実感します。

さらに、作業のために部屋を一旦スケルトンにするなら、と思い切って10年以上使っていたベッドとマットレスを買い換え、親松寝具店さんでお願いしたオーガニックコットンのお布団も打ち直しに出して、結局、当初は壁に漆喰を塗るだけの予定が、結果的に諸々一変することになりました。

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人間の都合でしたことですが、きび🐱も大満足のようで、わたしたちが使い始める前から勝手にこの部屋で過ごしています。

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寝室の快適度が高まり、夜になればここで寝れると思うだけでこんなに幸せなのか!と、もはや和室がパワスポみたいになってきました。ただそのパワーの大半は、最高にお気に入りのオーガニックコットンのお布団に理由があるのですが、その件はまた別のnoteでご紹介します。

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