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「コロナ禍における日本語教師の現状」アンケート結果

以前ご協力をお願いした「コロナ禍における日本語教師の現状」アンケート結果をまとめました。

アップするのが大変遅くなり申し訳ありません(;'∀')

アンケートの概要はこちら↓

https://note.com/madokakurokawa/n/n6b0217d64ced

Q1:日本語教師としての雇用状態について教えてください。現在、現役でない方は直近の状態をお答えください。(n=27)

非常勤講師:42.9% 

常勤講師:25% 

フリーランス:21.4% 

その他:10.7%(ボランティアなど)

Q2:日本語教師歴を教えてください(ボランティア除く)

2~5年:46.4% 

5~10年:17.9% 

10年以上:17.9% 

1年未満:14.3%

Q3:(現在教えている方へ)現在教えている場所について教えてください。

日本国内:59.3%

海外:22.2%

どちらも:18.5%

Q4:日本語教師としての仕事はコロナ禍(2020年2月以前)より

変わらない:25%

増えた:17.9%

減った:17.9%

失職した:7.1%

その他:32.1%(自分の意志で増やした・減らした・退職した、コロナ禍以前は他の仕事をしていた など)

Q5:日本語教師としての収入はコロナ禍(2020年2月以前)より

減った:42.9%

増えた:25%

変わらない:21.4%

その他:10.8%

Q6:日本語教師としてこうありたい、実現させたいこと等、ビジョンがあります(ありました)か。(1・ある⇔5・ない)

1:67.9%

2:14.3%

3:14.3%

4:0%

5:3.6%

Q7:(前問で1または2を選んだ方へ)それは具体的にどんなものですか。

(一部抜粋)

・現在住んでいる国の日本語教師会の活動を通して、この国の日本語教育を活性化させたい。

・学習者の人生を好転させることが使命だと思っています

・留学生が楽しか生活が出来る環境を提供するために家から仕事、生活までをフォロー出来る仕事を考えていました

・教えるのではなく、寄り添い学習者が日本生活に溶けこめるインストラクターの様な立場で接することを趣旨としてやっていく。

Q8:日本語を教えていて、やりがいを感じた時のエピソードを教えてください。

(一部抜粋)

・来日時は全然コミュニケーションできなかった学生が日々伸びていくのを間近で見られること。

・最高の授業で皆に「ありがとうございました」と言われたこと。
卒業の時「先生の授業わかりやすかったよ」と言われたこと。
クラス終了後に「先生〜」と学生たちが寄ってきたこと。
理解できなかった学生に「あ、なるほど」と気付きを与えられた時。

・日本語力により出世できたり、本人が望む職を得られたり、職場や家庭、ご近所さんとの関係がよくなったりと学習者が幸せになっていく過程や生き生きした様子を見られる時、やりがいを感じます。

Q9:コロナ禍に入ってから今までの期間は、あなたにとってどのような期間でしたか。

(一部抜粋)

・オンライン授業が増えて最初は大変でしたが、大変勉強になり新境地が拓けました。
この期間が自分自身のスキルアップになったと確信しています。

・学生数が減り不安はあるものの、仕事量が減った分毎回の授業準備が余裕を持ってできるようになったことはとてもよかった。また、これまでほとんど取れなかった有休や代休を消化でき、心身共に少し余裕が出てきた。

・心身ともにしんどい

・修行、 新たなスタイルの勉強と発展

上記のアンケート結果を踏まえ、Q5で「増えた」「減った」「変わらない」と回答されたそれぞれの方に個別にインタビューをしました。

➀「変わらない」と回答したAさん(大学非常勤講師・2~5年目)

Q:コロナ禍はAさんにとってどんな期間だったか?

Aさん:「潜伏期間」だった。最初はオンラインでの授業準備がしんどかったが、オンラインでの授業に幅を広げることができた。

また、今回のことで研究予算が1年延びたことで研究が進み、それが良かった。

Q:収入はコロナ禍以前と比べ「特に変わらない」とのことだったが、何がそうさせたと思うか?

Aさん:日本語を教える以外にも他にも仕事があるからだと思う。


②「減った」と回答したBさん(日本語学校非常勤講師・5~10年目)

Bさん:2021年7月で勤務先の学校を解雇されることになった。

コロナ禍に入り、2020年4月からしばらく休校になり、休校明けてからはオンラインか対面で授業を行ってきた。

オンライン授業でも講師は(自宅ではなく)来校して授業を行わなければならなく、学校のパソコンだとzoomでwordの共有ができない。(バージョンが古いからか?)

一方で解雇されたことにより、日本語学校から解放された気持ちにもなった。専任に何か聞いてもそっけない答えしか返ってこなく、不満だったから。

Q:コロナ禍はBさんにとってどんな期間だったか?

Bさん:「試練」。パソコンスキルを試された時期だった。

③「増えた」と回答したCさん(日本語学校非常勤講師・3年目)
Cさん:2020年4月から休校になり、5月からオンライン授業になった。

勤務先のベテランの先生方はオンラインでできる先生が少なく、また対面授業になるまで休職する先生が多かったが、

自分はキャリアが浅いし、今できることをやろう!オンライン授業へのチャレンジそしてチャンスだ!だと思い、学校からの「オンライン授業でできますか?」という要望に応えた。

また、勤務先の学校が海外の高校と提携し仕事を取ってきてくれた。

この様なチャンスに恵まれたのは、勤務校経営者の努力、配慮であると感謝している。

Q:収入がむしろ増えたとのことだが、何がそうさせたと思うか?

Cさん:何でもチャレンジしてみること。

Q:コロナ禍はCさんにとってどんな期間だったか?

Cさん:Advancedな一年だった。

まとめ

今回アンケートを行ったことで印象的だったのは、自分が思っていたほどコロナ禍で収入が減ったりした人が少なかったことです。(増えた方も思いのほか多かった!)

またコロナ禍に入ってから今までの期間を「スキルアップの期間」だと前向きに捉えていた方が多かったことです。

個人的な意見ですが、コロナ禍でも以前と変わらず、または日本語教師としてより収入が増えるカギは

➀日本語を教える以外にも仕事を持っていること(日本語教師×α)

②物怖じせずチャレンジできること

③感謝の気持ちを日頃から持っていること

→結果が感謝を生んだのではなく、日々の感謝が結果を生んだのではと、特にⅭさんのお人柄に触れ、これを強く思いました。

長文・駄文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!

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