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スラウェシ島の温泉をめぐる旅 4日目 名湯とマナド名物を楽しむ

昨日バイクが壊れて散々な目に遭いながら、一晩たっぷり寝て元気になると、やっぱり温泉に行こうと思い直した。

まずはレンタルバイク屋に行きバイクを交換してもらおうと、エンジンをかけようとしたらまたかからなくなっている。
仕方ないので押して持っていった。
レンタルバイク屋には替えのバイクが出払っており、仕方ないのでキャンセルし、1日分の料金と昨日の修理代、替えの部品代を払ってもらった。

そしてGrabでバイクを呼び、温泉3ヶ所を回って昼食つきの半日コースを300,000ルピア(3000円)でお願いした。

今日いく温泉は昨日行ったトンダノ温泉とは別の場所にある。
下の地図で言えば、青丸が昨日の温泉、赤丸が今日の温泉になる。


1.レイレム温泉

まず向かったのは、今日いく3つの温泉の中でマナドから最も遠い温泉。
明らかに温泉成分によると思われる綺麗なみずいろをした川の写真を見て、絶対に行きたいと思っていた場所だ。

砂利道を左折し、カーブに沿って少し下ると行き止まりになり、駐車場とほったて小屋が見える。入場料10,000ルピア(100円)を払い中に入ると、硫黄成分が入って白濁した渓流が目に入った。
木の遊歩道もついていて、日本と変わらない景色に見える。

硫化水素の匂いがぷんぷんしていて、右側の岩肌の斜面をよく見ると、水蒸気とともに黄色く変色した岩がちらほら見え、硫黄成分が付着しているのがわかる。
酸性の硫黄成分が入った温泉なのは間違い無いだろう。

わたしはワクワクしながら遊歩道を奥に向かって進んでいった。
時々立ち止まり川まで降りていって手を入れてみるのだが、川の水はぬるい。結局行き止まりまで進み、さらに20メートルくらい上流を開拓し、川がぬるいままなのを確認し戻った。
雨季で川の水が増水し、水温が下がっているのかもしれない。川の色を見れば間違いなく温泉成分が入った色をしているので、上流のどこかにいい塩梅のお湯が湧いているに違いなかった。

入り口近くにロッジ風の小屋があり、和を思わせる風流な打たせ湯になっている。この小屋が立っている場所は地熱がむき出しで、裸足で歩くと熱く、サウナのように蒸し蒸ししている。

日本にいるような錯覚を覚える

お湯は40度くらいあり、舐めると酸っぱい。酸っぱさ加減でいえば、おそらくPH2ちょうどくらいだと思う。2を割っている可能性もある。
日本だとトップクラスの強酸性泉になる。お湯の質は最高レベル。
山の谷間から湧き出たお湯が自然に流れて来るのを堰き止め、竹筒で流している。

湯小屋。手前が女性用、奥が男性用

「インドネシアの温泉バンザイ」と心の中で喝采した。

2.松林温泉(Palm Forest Travel & Hot water)

次に向かったのは松林温泉。ここは昨日バイクでマナドに戻ろうとして間違って逆方向に走ってしまった時に通った。夜で真っ暗だったので辺りの様子は不明ながら、明らかに温泉、硫黄成分の匂いが道にまで充満していて驚いた。

この温泉は事前調査で泥湯に見えたため注目していた。
公園の中にはいると、緑色の大きな池が見える。これはおそらく温泉ではないが、多少の成分は混じっている可能性はある。

他の場所に目を転じると、灰色の泥の池があちこちにあるのが見える。近づいて水面を見ると、泡がぶくぶくと浮き上がっており、下からお湯が湧き出ているようだ。手をつけると素晴らしく適温。

わたしは入りたくてたまらなかったが、入ってはいけない雰囲気がぷんぷんしており遠慮した。

温泉に入りたい人には、個室風呂とプールの2種類が用意されている。
個室風呂は50,000ルピア(500円)、プールは20,000ルピア(200円)、両方とも入りたい人はセットで55,000ルピアとなる。

わたしのために新鮮な温泉を入れてくれる ドバドバ
オーバーフローさせてみたところ

お湯が溜まるまでの間、外のプールに入ってみた。
温度は38度くらいだろうか。
湯口に近づいていくと、突然底が無茶苦茶熱い場所が出てくる。触ってみた限り底から湧き出しているわけではなさそうだが、お湯を温める効果はありそうだ。

お湯を舐めてみた。酸っぱくない。塩分も感じない。
その代わり、他の濃い成分を感じた。香りといい舌触りといい、かなり濃く、抹茶ラテ色になる温泉に似ている。
お湯に膜ができているので、炭酸カルシウムかと思ったものの、突起状の析出物がどこにもできておらず、その線はないだろう。マグネシウムが入っているのかもしれない。

泥湯の一つ

この温泉も濃さといい鮮度といい、日本でもなかなか無い最高レベルのお湯の質だった。

外国人はたまにやってくるが、中国人が多く日本人はほとんど来ないと言っていた。マナドから日帰りで楽しめるので是非立ち寄ってみてはいかがだろうか。

3.公衆温泉(Pemandian Air Panas Umum)

事前調査の画像検索で建物からひなびた雰囲気を感じたため、通り道でもあるし寄ってみようと思った温泉。

内部の様子

インドネシアによくある打たせ湯風の温泉が一つあり、男性用の建物と女性用の建物に分かれている。
お湯は非常にぬるく、いわゆる不感温度(36〜37度)。
この温泉が良いのは、このボロい小屋の外に、風流な露天風呂があるところだろう。

残念なことに、シャンプーやら石鹸の空き袋がたくさん捨ててあり、せっかくの雰囲気が台無しになってしまっているが、このインドネシアの小さい集落の教育レベルを考えれば仕方ないだろう。
いつか改心して綺麗な景色の温泉を楽しんでもらいたいものだ。

マナド名物料理

(1)ブブルマナド(マナド風お粥)

インドネシアではブブルアヤムという鶏肉のお粥を食べる習慣があるが、マナドには独特なお粥があり黄色い色をしている。
何が入っているのかお店の人に聞いたのだが、マチャムマチャム(色々という意味)としか言ってくれず、よくわからない。

わたしが食べたものには以下の材料が入っていた。
材料: いつも見る野沢菜のような菜葉、赤シソのような葉、コーン、バワンゴレン、米、コメ以外にアワとか入っているかも。
黄色い色素は、ターメリックだろうと思っていたが、とうもろこしをすり潰した色かもしれない。あとで調べたらカボチャが入っている時があるようだ。

野菜多めで素晴らしい。味は優しい味で気に入った。

(2)Mie Cakalang(チャカラン麺)

トモホンの町にある福来(Hok Lae)という中華料理屋で食べた。同じ名前で同じ字体を使っている店がマナド市内の海沿いにある。

まずスープをすすってみて、その濃厚な魚介の風味に驚いた。ちゃんぽんよりも魚介が強い。これはうまい。
昔屋久島で食べたカツオの生節みたいなのが入っていて、これはカツオではなくマグロの燻製らしい。マグロを出汁に使うとはなんと贅沢な料理なんだろうか。

他の材料としては揚げ豆腐、葉物野菜、錦糸卵、ポーチドエッグ(スペシャルにしたためついてきたのだろう)、麺。
麺はイマイチだったが、それを上回るスープの出来だった。

チャカランというのはカツオやマグロの燻製でマナド名物。マルク諸島でもマグロの燻製が名物なので同じだ。

(3)サテツナ

アンボンでも食べたマグロのサテをいただく。しっとり感を残した絶妙な焼き加減が素晴らしい。
マナド名物の辛いタレがたっぷりかかっているので、辛い。
ビールか辛口の日本酒をいただきたいところだ。

この店にはマグロの刺身も置いてある。

(4)ラハンツナ(マグロのあご)

Rahangはあごという意味。クラスメイトからマナドに行ったら必ず食べろとススメられたので食べてみた。
大きいのしかないというので、刺身はあきらめサテとアゴにした。

右がサテ、左がラハン(アゴ) ご飯と野菜はセットでついてくる

すごい迫力の料理がやってきた。アメリカでよく食べたポークリブに見える。
マグロのカマは日本でも食べるし、カブト焼きもあるが、アゴだけというのは記憶にない。もしかしたら過去食べているのに忘れているだけかもしれない。

表面にマナド名物の辛いタレをかけているため辛いが、奥の肉をほじくり出すと辛さは奥まで浸透していないらしく全く辛くない。その代わり、塩分が少し足りない気がした。

オーブン無しでどうやって表面を焦がさず奥まで火を入れたのだろう。うまく焼けていて、外はパリパリ中はしっとりして、脂がのっているのがよくわかる。
贅沢な料理だと思う。これで70,000ルピア(700円)はとてもお得だ。

ビールが飲みたい。この店はハラルなのでお酒は置いていない。
あったとしてもレバラン期間は飲まないと決めたので飲まなかっただろう。

食べた店のご紹介
Tuna House Cafe & Rest
マグロ料理で美味しい店を検索すると出てくる。
海沿いにあるため景色も楽しめる。夜は海岸沿いの夜景がとても綺麗。
にも変わらず、庶民的な店構えと価格設定なので、お財布にも優しい。

とても充実した1日だった。よく眠れそうだ。
明日はビトゥンに行ってみようと思う。

おやすみなさい。

ホテルのルーフトップカフェ。誰もいない。 

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