『年収150万円で僕らは自由に生きていく』/イケダハヤト

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イケダハヤトさんは高知の山奥に住むプロブロガーで、もっと、もっとメディアに出て欲しい人の一人。
彼をリスペクトし、同じように「田舎でIT暮らし」をする人も増えていることを考えるとその影響力は計り知れない。

私自身も都会で生活していると「人間としての尊厳を失いそうなあ・・・・」って思うことが多々ある。

朝と夜の満員電車。

今の所、リアルな人との関わりが薄い私にとっては、都会のメリットはあまりないのかもしれない。
人よりも自然が好き。「自足自給できる」くらいに広大な畑を耕したいとよく考えている。
「今すぐやれよ!」って言われそうですが、どこでも働けるスキル(肉体労働できるけど)が今はないので、社会を生きる中で今後自分がどうすべきかはしっかり考えていきたい。

で、こちらの書ですが、タイトルの通り
「年収150万円でも生きていけるよ!!」
って本ですね。

お金を稼ぐためには原則働かないと行けないけど、
不必要な残業、「これって本当に必要なの?」というお仕事・・・。
多いですよね・・・。

この違和感に対しては、「必要な分だけ働く」と言うことが一つの解になります。

「いかにお金(モノ)から離れていくか(執着しないか)」

「お金」というか「我欲/独占欲」みたいなものから、どんどん自分を切り離していきたいって思うんです。
この思想は、日本の厳しい経済事情、インターネットやSNSの発展を背景にどんどん強くなってきていると思います。シェアハウスなんかは、今でも住みたいですし、phaさんが言う「ゆるい家族の在り方」にも繋がる可能性があるし、とてもいいと思う。

まあ、勿論「年収150万円で生きていけるんだ!」と言わないといけない世の中がほんの少し悲しい。
ただ、どうしても「儲ける(お金を稼げること)と自分がやりたいこと(もしくは社会的にインパクトが大きいこと)」というのが必ずしも一致しないどころか、一致させない不一致によって、ビジネスが大きくなっている現状がある。「自分がやりたいこと」をやるためには「お金を稼ぐことにこだわらないどころか、貧困でもいいよ」くらいのスタンスが必要なんだと思います。それには覚悟必要であり、シェアリングエコノミーを駆使するといったテクニックが必要です。

本書で印象に残ったフレーズは以下の通り。

★自分が得たモノを公開していく
⇨ブログとかfacebookとかだろう。お金と一緒で自分の中だけで留めておいても、「活」されなければないのと同じ。公開していくことで新しい繋がりや何かが生まれる。まさにその通り。「届けたい」の想いと行動が大事。

★お金は人/社会と繋がらないための免罪符。
→これは考えたことがなかったけど、確かに・・・。船だって特等室より、皆一緒の2等座敷が圧倒的に安い。繋がることを覚悟したら、お金はそれほど必要ない。むしろ繋がるべきなのかもしれない。にしてもカウチサーフィンも衝撃だった・・・。

★社会に違和感を覚えたら炎上覚悟で発信
⇨言いにくいことは大抵言うべき価値のあること。少しずれるけど、LUNA SEAのリュウイチだって、「オレは日記に書いた恥ずかしいことをどんどん歌詞に落として言った」と昔インタビューで語っていました。違和感を抱えてまま発信せずに生きていても、国家とともに沈んでいくだけですよ!!

★「いい会社=世の中のどういう問題を解決するために自分達は日々働いているのかについて明確な答えを持っている(cf.お金を稼ぐ、スキルを稼ぐとかではなく)」
⇨そう考えると、いい会社って少ない。ホント少ない。世の中の問題解決ってよりは「会社の利益」がファーストなんだよね。会社だから仕方ないんだけど、世の中の問題解決するためだけなら、もうやらなくても良い仕事ってゴマンと溢れているし、畳んで別のことをやったほうがいいって会社も多い。でもそんな風にならないのは、そういう既存の会社ってのは、利権さえ守っていればまだまだ稼げるからだよ。だからこそ、「ボク、アタシ別に稼がなくてもいい。稼がずに楽しく幸せに暮らす方法を考える」ってスタンスにならないといけないと思うんだよ、強烈に。

★共感する=新しいことを言っていない証拠
⇨新しいことって「衝撃」そのものなんだよね。逆に「新しいこと=共感できない」ってこと。個人的には「新しい価値観、世界観」を模索して、提示していきたいんだけど、結局ここで話している内容もきっと誰がもう主張してたり、思っていることがほとんどなんだろうな。でも、別にそれでもいいんじゃないかな?「共感こそが世論だよ」。
テレビや既存メディアがもうオワコンだとしても、Twitterやブログにはまだ希望があるはず。共感が共感を呼んで、マスな意見になっていければいい。数と勢いで勝負していきたい。

・・・・

イケハヤさんが勤めていたルネサステクノロジみたいな「THE 大企業」が、今後バタバタと倒産や外資企業に吸収されていくと考えています。「日本企業の問題点」はまた何処かで言及したいんですが、端的に思うのは、特に製造業は他国に対してスピード感、利益の考え方(手の抜きどころ)、そして国際感覚が圧倒的に抜けている(made in Japan = No.1思想がまだある気が・・・)と感じている。

「(ごまかして)チャレンジ!レッツチャレンジ!」by 東芝など
「赤信号、皆で渡れば怖くない!レッツ談合!」by ゼネコン

と、現実離れした目標数値(チャレンジ)や日本式の慣行(談合)が絶えず、それがこの国の衰退の原因になっている・・・。昨今の相撲の隠蔽や八百長だってその一端みたいなもんです。この辺りについても考えや調査をいずれもまとめて発信していきたいところ。「慣行だから・・・」と黙ってみていたら、沈みゆく船で何もしないのと同じ。沈んでいく船の中でも何かできることがあるはずだ。そう思いませんか?

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