借地の物件、どう思いますか?

私は、自分が好きなこともあり、
定期的に不動産のポータルサイトを
チェックしています。


ついつい見ていると、
「これ、どんな物件なのかな?」
「違った条件で検索してみよう!」
など、時間忘れて見入ってしまう
時があります。


ポータルサイトに
掲載されている物件は、
あくまでも参考資料的に、


「今、どんな物件が
 売出されているのかな?」


という感覚で見るのですが、
たまに


「おっ、これいいんじゃない?」


と思える物件を見つける時もあります。


そんな時に、良くあるのが
「借地」の物件です。


例えば、区分マンションの場合であれば、
敷地は地主さんが所有している。
そのため、購入しても登記されるのは、
建物の部屋のみ。


土地は地主さんからお借りしている
ことになるので、借地代として
毎月一定額を地主さんへお支払いする。
というようなイメージです。


つまり、購入したとしても
手に入るのは、建物のみ。


その分価格が抑えられているので、
いわゆる投資の利回り的な部分で
言うと、リターンが高くなり、
投資対象として魅力的に見える、
というイメージでしょうか。


あなたは、土地が借地の物件、
保有されていますか?


あなたが、
検討しようとした物件が
もし借地だとした場合、
どう思いますか?


正解がある訳ではないのですが、
私は、借地の物件を見た時は、
その時点で購入検討から外す、
という選択をしています。


いくつか理由はありますが、
ひとつあげるとすれば、
最終的に自分に残るものが
なくなる可能性があるから、です。


つまり、建物は、建造物なので、
いつかは寿命がきます。


築60年なのか築80年なのか
築100年なのかは分かりませんが、
どんなにメンテナンスを
頑張ったとしても、
いつかは利用価値がなくなる
時がきます。


その時に、所有しているのが
建物のみで、土地の持ち分が
なければ、建物を取り壊した後、
基本残るものはありません。


借地権という権利が、
当然に消滅するわけでは
ありませんが、
どんな物件を建てるかなどを、
地主さんとも協議する必要が
生じるなど、
長い目で見た時に
手間がかかる可能性が高い。


このような、所有権とは異なる
煩雑さが生じる可能性が、
借地物件にはあるのです。


では、メリット・デメリットを
考えてみましょう。


メリットは、価格を抑えて
手に入れられることです。


これは、上記で伝えたことからも
分かって頂けると思いますが、
土地の所有部分がなくなるので、
建物の価値、建物の利用価値のみが
売買価格に反映されるからです。


また、固定資産税や不動産取得税が
安くなるという点もあります。
これも、土地が所有物ではないので、
建物分だけが支払いの
対象になるからです。


購入価格は、
全額が建物価格になります。
そのため、減価償却費が多く
計上でき、収支次第では、
赤字が増えるので、
給与などの他の収入と
相殺することで、節税に
つながる可能性も考えられます。


では反対に、デメリットには、
どんな点があるでしょうか?


土地の持ち分がないこと以外の
デメリットは、融資を受けにくい
ということです。


日本では、土地神話的なものが
まだまだ金融機関を中心に
残っているように感じます。


土地を担保にとれるから、
安心して貸し出せる、
みたいなイメージでしょうか?


その点で、借地の物件の場合、
建物しかないので、担保価値の
評価が出にくくなってしまう。
金融機関によっては、そもそも
借地の物件というだけで、
融資NGという所もあります。


また保有した後のランニングコストが
多くなります。区分マンションの場合、
管理費や修繕積立金に加えて、
地代の支払いが発生することになります。
物件により、数千円の所から数万円の所まで、
幅があるな、と見ていて感じます。


購入時に、「承諾料」という、
所有権の場合にはかからない費用が
発生するケースもあります。


あなたが、Aさんから譲り受ける
(所有者の名義が変わる)ことを、
地主さんに伝えて、了承してもらう
一時金というイメージです。


これもケースバイケースですが、
売買価格の1%とか3%など、
物件によって異なり、基本的には
購入する人が払う費用になります。


他にもメリット・デメリットは
あるかもしれませんが、
主だった所では上記のような
内容ではないかと私は考えています。


投資と割り切り、のちのち起こる
かもしれない煩雑さよりも、
利回りの良さや節税面などを優先する。


かかる費用やのちのち起こるかも
しれない煩雑さは避け、
長期保有に向いた物件を選ぶ。


あなただったら、
上記、どちらを選びたいと思いますか?


借地の物件を、あなたの
資産の中に組み入れたいと思いますか?

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