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PC-9801とE君と鬼の読書。

NECの『LAVIE NEXTREME Infinity』というノートパソコンを購入しました。

こんな感じのノートパソコンです。
名前と相まって、かなり強そうですね。
このパソコンは、NECの『PC-9801』発売40周年記念モデルだそうです。
PC-9801。。。

PC-9801といえば、発売当初は、神が使う幻の道具のようなものなんだろうなと思っていました。

僕が小学生の時にパソコンブームがありました。
当時の僕らはパソコン関連の雑誌を見て、ただただ想像を膨らませて楽しんでいました。

そんな中、その後とても仲良くなったE君という少年が、東京から引っ越して来ました。
E君のお父さんは、源氏物語を研究している文学者で、東京から僕の地元の大学に赴任してきたのです。

E君の家に遊びに行かせてもらったとき、驚いたのがその本の数でした。
お父さんの部屋に本がたくさん並んでいるのは、まあ当然として、E君の部屋にもめちゃくちゃたくさんの本が並んでいました。
まともに本など読んでなかった僕にとっては相当なカルチャーショックでした。すごい。。

ある日、E君の家に遊びに行ったとき、E君のお母さんが出かけるというので、E君の部屋でだべっていた僕らに挨拶に来てくれました。
するとE君が開口一番、「何でもいいから本を買ってきて!」と言い放ったのです。

何でもいいから?本を買ってきて??
言葉にならない衝撃が僕の脳を直撃しました。
僕は自分の好きな本(というか子ども雑誌)しか読まないのに…
興味がないものなんて全く興味がないから、そんなのどんなに暇でも読まないのに(あくまで子ども雑誌の話)…

今になって本気で思いますが、あの時、E君の真似をしておけばよかったなと。コロコロコミックからジャンプに格上げした!やったやった!などと浮かれているだけだったのは非常に不味かったな、本気でそう思うのでした。

小学校時代から恐らく大学時代あたりまで、何故か「週刊朝日」と「サンデー毎日」は読んでました。父が読んでいたのを真似したんでしょうね。学年が上がるつれ、中身も結構隅々まで読むようになっていました。最近はその手の雑誌はめっきり読まなくなってしまいましたが。

そしてそのE君のお父さんの部屋(研究室)の隅に、PC-9801が置かれてあったのでした。源氏物語研究の最先端が、その中に入っていたのでしょう。

しかし僕らは、E君のお父さんの「使っていないときは、ゲームしてもいいよ」という言葉だけを頼りに、資料だらけの研究室に入って来たのでした。

その時にPC-9801を初めて生で見た僕は、そのデスクトップパソコンを、端正でとてもスマートな、仕事のできるビジネスマンのようだと感じました。

見ているうちに何だか、「これで遊んではいかん!ゲームなんかするもんじゃない!」と強く感じたことも記憶しています。選ばれし者だけが使用することを許される、そんな迫力があったのです。

E君も何か感じたのか、「ウットイ」とかいうゲームを少しだけして、早々に研究室を出てしまいました。

その後、僕は「PC-8801mk2 MR」というパソコンを買ってもらったのですが、丸っきりゲームしかしてませんでした…
本気で使うようになったのは大学院に入ってからになります。
そういえば、大学院のときの指導教授(大のMac党)と同時期に、ソニーの「VAIO」を買ったのですが、壊れたのも同時期でした。何かあるのか…

ということでニューパソコン。
まだキーボードが全然打てないので、早く慣れて、タタタタ、タ、タタタと、リズミカルな音楽的キータッチサウンドを奏でられるようになりたいです。




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