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2020年9月の記事一覧
マシーナリーとも子ALPHA ~厨房の決戦篇~
「フンッ!」
ツバメは丹田に力を込めて自らの身体に徳を行き渡らせた。徳は彼女の回復力を莫大に増大させ、切り落とされたセベクの尻尾を瞬時に復活させる。その純度の高い徳は、セベクの体内に吸収された徳人間、錫杖から発するものだ。
「いい加減離れなサいッ!」
「言われなくても」
ツバメはセベクの顎を束縛していたドゥームズデイクロックゆずきを振り払おうとする。が、ゆずきはそのタイミングを図ってサブ
マシーナリーとも子ALPHA 〜黄金の徳篇〜
前澤は自分で思ってたよりポカーンとしてしまっていた。と、いうのも状況が悪いとしか言いようがない。本来はこんな鉄火場で目の当たりにするつもりは毛頭なかったのだ。もっと穏やかに、あるいはおめでたい雰囲気でこの状況はやってくるはずだった。まさかワニツバメと文字通りの死闘を繰り広げている時に迎えることになろうとは。パワーボンバー土屋の復活を。
「……ったーく。ボーッとしてるから火が通り過ぎちゃってるよ
マシーナリーとも子ALPHA ~探偵が見た流星篇~
ワニツバメはぐるりと部屋を見回した。確かに以前来たときと違う。徳が満ちている。天井裏や床下から流れてくる徳は押し入れに流れている……。あの中か。
「さて……なんだか身構えておられるようでスが、本当にヤるつもりですか? 私はこの……タイムマシンを使わせてもらえればそれでいいんでスけどねえ。私たちが争う理由ってなんかありまスか?」
「大有りだっ! お前は敵で……この部屋を敵に使われせるわけにはいか
マシーナリーとも子ALPHA ~過去への郵便篇~
妙な感覚だった。人類が味わうという金縛りや幽体離脱のような感覚。意識ははっきりしてるのに身体が動かない、気持ちの悪い感覚。
こりゃなんだ? ここはどこだ? パワーボンバー土屋は目を開けようとするがかなわない。目蓋が開けないのだ。じゃあ目2(ツー)はどうかな? 土屋はこめかみに力を込めようとする。強襲前衛型である土屋には、通常の目のほか、こめかみに一対のカメラユニットが取り付けられ非常に広い視野