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魔女の宅急便で学ぶ子どもに伝えたい働く意味

久しぶりにジブリの名作「魔女の宅急便」を観た
小さい頃に大好きだった作品でビデオが擦り切れるほど何度も何度も観ていた

キキに憧れて、家にあったほうきに母親が持っていた赤いラジオを引っ掛けて"魔女宅ごっこ"をして魔女になれそうで嬉しかったな

当時は空を飛ぶことへの憧れと魔女と言うなんだか分からないけどカッコいい存在に憧れていた

あんな風に1人であちこち行ってみたいなぁ
空を飛んでみたいなぁって感じだった

自立と仕事探し

今観ると全く違う角度で「魔女の宅急便」が見えてくる

13歳になったら修行のために家をでて
自分の住む街を自分で見つけなければ
ならないと言う魔女のしきたり

旅立つ日は満月の夜と言うことは決まっているが
13歳の年ならいつでも良い

要するに自分で決めて、家族に知らせる
もうここから自立への練習が始まる

家をでて住む街が見つかったら
自分で稼いで生活をしていかなければならない

キキは素敵な出会いもあって、
パン屋さんを間借りして
"魔女の宅急便"屋さんを始めた

自分の特技=空を飛ぶこと
みんなが必要としていること=宅配

キキが住む街は見るからに坂や階段が多く
荷物を運ぶにも大変そう

そこで自分の特技を活かしてみんなの困りごとも
解決できるお金の稼ぎ方を見つけたキキ

人生で初めて自分で仕事をしてお金を稼ぐ
キキはお客様からお代をいただき嬉しそうだった

ところで稼ぐ方法の見つけ方って
親が教えたのかな?

確かキキのお母さんは魔法のチカラを使って
薬を作って困っている人に処方してたな

てことは、キキはお母さんの姿を見て
自然と学んだのかも知れない
自分の持つ"チカラ"を仕事にする方法を



じゃあ自分の持つ"チカラ"が仕事になるって
気がついたのはいつだろう?

この街に来てすぐにお世話になったパン屋さんのお上さんがお客様の忘れたものを渡せずに困っている所を見て「私が届けます」って声をかけて
渡しに行った後にお供の黒猫ジジに
「お店開くの」って決意表明してたから
その時なのかも!?

人の役に立つ嬉しい気持ちと
感謝される喜びを実感したから
自分の"チカラ"に気がつく事が
できたんだよね

仕事を見つける方法を教えてもらうのではなく
自らが感じてはじめて自分のこととして
真剣に"仕事"と向き合うことができたキキ

やっぱり色々な人との出会いやきっかけで
人は自ら成長することが出来るんだ!?

13歳という多感な時期に修行に出たキキ
大人以上にたくさんの気づきがあるだろうな
羨ましいな…

成功と挫折を感じたキキ

自分のチカラを活かしてみんなから感謝される
仕事に誇りを持ち、動き出した彼女はここから
挫折を味わうこととな

自分には魔法しかないというキキだが
その能力が何故か使えなくなってしまう
もちろん空も飛べなくなってしまう

空が飛べなきゃ"魔女の宅急便"と言う仕事は
続けられない

そんなある日
絵描きのある少女と再会する
その少女はウルスラ
嵐の日にあることがキッカケで出会った少女

キキはどうして魔法が使えなくなったのか
空が飛べなくなってしまったのだろうか

そのヒントは
キキとウルスラとの会話の中にある 

ウルスラは13歳くらいから絵を描き始め
今もずっと描いている
しかしある日から急に書けなくなったと言う

それは何故か?
ぜひ本作を見返してほしい

魔法が使えなくなった理由

その会話から私が感じたのは
周りを羨ましがってしまったから
キキは魔法が弱くなってしまったのではないか?

一説ではトンボに恋をしたからとか
初潮が来たからとか色々聞くけど

私は他人の人生を羨ましがってしまって
"自分"を見失ってしまったからなんじゃないかと

誰かの人生を真似してしまったら
自分が自分でなくなってしまう
それが原因なんじゃないか?と

自分の能力に気がつきそれを仕事にして
誰かの役に立って感謝されることに喜びを感じる

それを周りや自分が否定してしまったら
その子は自分を信じられなくなり
自信を無くす

そんなことあなたには無理
もっと違うことの方がいいんじゃないの
そんなんじゃ稼げないよ
そんなことを言ってくる大人も少なくない

自分なら飛べると信じてキキが初めて
魔法で空を飛べた時のように

周りがどうだろうと
"自分には出来る"と信じて
前へ進むことが大事だと教えてくれる
素晴らしい映画だと言うことに大人になって
気がついた

感じ方は人それぞれで
年齢や立場で見え方が変わってくる

ジブリ映画のいいところは
ヒントだけを与えてくれるところかな?

ぜひもう一度、
いや何度でも見返してほしい映画です


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