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「新しい動機」には従うべし。

GW真っ只中に大阪に一人で遠征に行ってました。自著「アンテナ力」販売にあたり、関西圏の書店の皆さまにぜひ一度、挨拶して回りたいと思ったわけです。きっかけは、twitterで見かけたこのツイート。

POPの手のかかり方、ボケっぷり、無名著者であるにも関わらず盛り立ててくださったことなどなど、感謝と興味から何度かやりとりさせていただいて、これはPOP&ともさんご本人ともに実物を見に行かねばならないと思い、思い立ったわけです。手書きPOPを携えて、ともさんのお店とそれ以外の書店も含めて、まるまる2日間かけて15店以上。温かく対応いただいたり、POPをその場で設置いただいたり、「休み中にご苦労様です」とねぎらっていただいたり、ありがたい体験をさせていただいたわけです。

加えて、これだけ書店ばっかり立て続けに見ていると、これまでなんともなしに眺めていた本棚たちが、いろいろと語りかけてくる感じで、気づきが多かった。本が世の中に死ぬほど大量に流通しているという改めての事実。その中で「目立つ」ということがいかに大事か。「目立つこと」に注力することは卑しいことでもなんでもなく、むしろ「清貧」であっても何も伝わらないということ。「店頭」を馬鹿にするなということ… これまでさんざん、えらそーに仕事でモノをわかったようなことを話してきたし、その中には例えば流通小売業系の経営者の方に「店頭でフェース展開を取った取られたすることよりもっと未来志向で事業を考えないと…」的な発言もあったと思うんです。己が死ぬほど恥ずかしいですよね。リスペクトの上でその先を語ることと、一般論で切り捨てることの雲泥の差たるや。「人は自分ごとにしないと、学べないんです」という発言がそもそも自分ごとになってないという重症の入り口に自分が立っていることを、自ら書店を回って棚を見て書店員さんと話すというこの経験から、痛感したわけです。ほんと回ってよかった。現場を自ら体験することの大事さは新人の時に教わったはずなのにね笑 「思考が実体験を追い抜きすぎないほうがいい」というものすごくでかい教訓を体で得られたので、今後も頭でっかちになりかかってたら実地に自分を突き落とそうと思います。

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今回のことを振り返ると、「新しい自分」になりたければ「新しい動機」に従ったほうがいいって言葉が思い浮かびました。

自著の販売の御礼に、大阪に行きたい

この動機。後半の「大阪に行きたい」という動機は、今までも何度か経験したことがあるやつです。前半部分が、これまでは「うまいものを食べに」とか「サウナに入りに」とか「出張なので」とか「USJを体験しに」とかだったわけで。「本の御礼に」っていうのは、当然初です。こういう、ふと立ち起こる自分の中の「新しい動機」にもし気づくことがあれば、それに従うと必ず、自分の地平が拓けるなあと思えた、これが今回の2日間の学びをメタ的に学びなおして強く思ったこと。書店のメカニズムや、店頭の奥の深さ、そこから「実地を知らずに語ること」の愚かさと戒めなど真面目系から、大阪中をぐるぐる「我が事」を動機に回ったおかげで地下鉄の路線図をほぼ暗記できたことなんかも地平が拓けた感覚はあるわけです。「大阪の街」という、例えそれが事実として体験済みのものだったとしても、「新しい動機越しにそれと関わること」は、自分の中でのその事実の意味付けを変えるんだと気づけたんですよね。

ただ反作用として、「新しい動機」に従うとどんなことが起こるかというと、「ガラにもない自分」を一度、通ることになるんです。ある意味僕は今回、ガラにもなく営業として店を回り、ガラにもなく初対面の書店員さんと頑張ってコミュニケーションし、ガラにもなく自分で手書きPOPを作った。全部、ガラにもないし、面倒で恥ずかしいし怖さを伴ったことを、それらの感情が些末に思えるほどの「新しい動機」、この場合は「本を売らないといけない!」という動機ですが、それに突き動かされて乗り越えることが、自分アップデートの一番のきっかけになるなあというのが、今回の学びでございました。

新しい自分になりたければ、新しい動機には従ってみるとよいよ。
あと本は、なるべく本屋さんで買いましょう!

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