まいこんのおと

小説家をめざす会社員。最近、雑誌の編集者になりました。そんなに甘くない現実。夢と現実に…

まいこんのおと

小説家をめざす会社員。最近、雑誌の編集者になりました。そんなに甘くない現実。夢と現実に折り合いをつけながら奮闘するアラサー女の等身大の日常の記録。想いと作品。

マガジン

  • 小さな作品たち(短編小説・詩・フィクション)

    連載小説以外の短編小説や詩やフィクションなど。 まいこんのおとの作品。

  • 物書き志望会社員の仕事観

    物書き志望が会社員として思うこと。仕事について、仕事とは、仕事ってなんだろう、仕事での気づき。仕事することについて思ったつらつらを書いています。

  • 身近な人々、物事、出来事について思うこと

    身近な人々、物事、出来事だからこそ、語るべきことがある、語りたいことがある。

  • 『あしたの転機予報は?』

    まいこんのおとの連載小説。 誰かの人生もいいけれど、自分の物語に向き合いたくなった。 小説家を目指すアラサー女の等身大の物語。

  • 物書き志望の物書き論、想い

    まいこんのおとが物を書くにあたって思っていること、スタンス、発見、気づき。

記事一覧

固定された記事

雑誌のひよっこ編集者、初めての取材

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小説未満 新作小説創作途中中継だよ③

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自分の読書習慣のきっかけって子どものときに読んだファンタジー小説だったよなーと。 小学生のときに「ハリーポッター」シリーズ読んで、これはめちゃくちゃ面白いって読…

小説未満 新作小説創作途中中継だよ①

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進行管理できるようになったツール作成と考え方(ひよっこ編集者のお勉強ノート)

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300〜
割引あり
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雑誌作りって編集の仕事っておもしろいよ(ひよっこ編集者のお勉強ノート)

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編集者になる選択が物書きな自分の人生の満足度を上げた

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ものかきなふたりが惹かれ合うとき。ロマンと現実を両立させて

先日結婚してちょうど1年たった。 夫と出会って結婚できたことのありがたさを思う。 夫と出会ったきっかけはいわゆる婚活だった。 自分が行動を起こして、パートナーを探…

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【コンプレックス女子たちの行進】第7話(最終話)ーなめくじ字女子 リョウコの場合ー

第7話(最終話) なめくじ字女子 リョウコの場合先輩のハヅキに婚約報告したら、じゃあお祝いしようとリョウコをレストランに連れて行ってくれた。 ハヅキは最近妊娠し…

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【コンプレックス女子たちの行進】第6話ー散らかり女子 ハヅキの場合ー

第6話 散らかり女子 ハヅキの場合「きょう、リョウコちゃんと会うんだっけ?」 朝ごはんを一緒に食べていて、夫が言った。 休日の朝。平日とは違い、遅い時間にのんびり…

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【コンプレックス女子たちの行進】第5話ーワンナイト女子 サチコの場合ー

第5話 ワンナイト女子 サチコの場合「サチコさんモテるでしょう?」 一緒にランチをしている同僚グループのひとりが、サチコに話を振った。 4人でランチをしており、ず…

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【コンプレックス女子たちの行進】第4話ー自分探し中女子 メグミの場合ー

第4話 自分探し中女子 メグミの場合「ごめんね、その日は別の予定があるんだ」 あてにしていた、ケイコに断られてからどうしようかなぁとメグミは悩む。 知り合ったD社…

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【コンプレックス女子たちの行進】第3話ーワーカホリック女子 ケイコの場合ー

第3話 ワーカホリック女子 ケイコの場合仕事が終わって、駅に向かう途中にケイコのスマホが鳴る。 この時間帯に電話かけてくるのは誰なのかは、もうなんとなくわかる。 …

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【コンプレックス女子たちの行進】第2話ー料理苦手女子 アキコの場合ー

第2話 料理苦手女子 アキコの場合「おまえの飯は食えたものではない」 そんな捨て台詞を吐いて、アキコの婚約者は出て行った。入籍をするまえに、お互いの生活ペースを…

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【コンプレックス女子たちの行進】第1話ー敏感肌女子 ヨリコの場合ー

あらすじ 第1話 敏感肌女子 ヨリコの場合蒸し暑く寝苦しい夜だった。 浅い眠りと覚醒の際を行き来しているときに、おもむろに右手で左腕を掻きむしっていた。その手の…

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【掌編小説】月が綺麗ですねと言った哀しき女

「ねー、ママー、月にうさぎがいるってほんと?」 と一緒にだんごを食べている我が子に尋ねられて、 指さして教えるために、ベランダに出て、月を見た。 見事な中秋の名月…

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雑誌のひよっこ編集者、初めての取材

4月から転職して、雑誌の編集者として働くことになった。 作る雑誌はパン業界向けの雑誌。 業界のことも何も知らず、そもそも編集経験もないなかで、全く新しいスタートをきることになった。 そんな、足元も覚束ない、ひよっこ雑誌編集者の学びというか、気づきや感想を残しておこうとこのnoteを書いている。 知っている人からすると、そんなの当たり前というところなのだろうが、ひよっこの私にしては、物珍しかったり、感動したことをそのまま素直に書きたいと思っている。 初めての取材は、とあるパ

小説未満 新作小説創作途中中継だよ③

具体的に読者像をイメージして、その人に語り掛けるように書いたらよいよというアドバイスを読んだ。 この小説を読んでもらいたい人って誰だろう?と考えたときに一番に思いつたのは、中学生の自分自身だった。 ちょうどファンタジー小説が好きで、自分も小説書いてみたいなって思っている年頃だった。 読書で物語の世界に没頭している時間が好きで、こんな風に誰かの心を奪うような物語も自分も書けたらって思っていた。 そのアンサー物語というか、30代の私が、14歳くらいの私に向かって、「こういうファン

小説未満 新作小説創作途中中継だよ②

自分の読書習慣のきっかけって子どものときに読んだファンタジー小説だったよなーと。 小学生のときに「ハリーポッター」シリーズ読んで、これはめちゃくちゃ面白いって読んで、新作を待ち遠しく思っていた。最終巻が出たのが確か高校三年生のときで、受験勉強中の自習室で1日つぶして本読んじゃった思い出。 あと、中学受験したのだけど、受験勉強のときに問題文に使われていて、出典気になって読んだのが、ミヒャエル・エンデの「果てしない物語」。で、第一志望の中学に落ちて落ち込んでいたときに、親がなんで

小説未満 新作小説創作途中中継だよ①

創作大賞の募集がスタートすると、新たに物語を書きたくなる。 毎年募集されるのであれば、もう少し計画的にちょっとずつ進めればいいものの、いつも、募集スタートしたよと告知されたタイミングでようやく書き始めようかとなる。 小説をちょこちょこ書いてきたことがあるものの、ファンタジーのジャンルで物語書いたことがないなーと思い、じゃあファンタジーを書いてみようかと思い立つ。 7月の〆切までにどこまでの物語が書けるだろうと悩みつつも、 ざっくりとした世界観と書きたいテーマを考えたあと、細

進行管理できるようになったツール作成と考え方(ひよっこ編集者のお勉強ノート)

ひよっこ編集者のお勉強note第二弾。 今回はひとり編集者として2か月に1回、60Pほどの雑誌を編集してつくっていくために奮闘して見出した方法の紹介です。 進行管理ツールがダウンロードできるようになっていたり、活用イメージ図を載せています。 前回は雑誌づくりの面白さについて語っています。 ひよっこ編集者のお勉強note第二弾で 何を書こうかなと思ったときに進行管理について書こうと思い立ちました。 編集の仕事を始めて半年たったころでしょうか、先輩編集から業務をひきついで、

有料
300〜
割引あり

雑誌作りって編集の仕事っておもしろいよ(ひよっこ編集者のお勉強ノート)

編集者として仕事をしてきて4年が経とうとしているので、改めて編集の仕事のノウハウや思いなどを記事にまとめていきたいなと思います。 まだまだひよっこだなぁと思う部分がありつつも、編集歴4年で学んできたことをまとめてみたいなと決意。 シリーズものとして更新していきたいなと思っています。 今回はその記念すべき第一段! 過去にはこういうnoteを書いてきました。 という感じで、何度か編集の仕事について思うことをつらつらと語ってきています。 こんなに何度も書くんだから、編集の仕事

有料
300

編集者になる選択が物書きな自分の人生の満足度を上げた

29歳。 30歳を目前として、自分の進路に迷っていた。 当時、仕事に悩んでいて、このままその仕事でキャリアを続けていってもよいのだろうかと悩んでいた。 そのときに、 自分がどういう風に人生を歩みたいのかということを改めてじっくり考えた。 会社員としての仕事とは別に 私には夢があった。 作家になりたいと思っていた。 一番の理想は、自分が小説を書いて、 それが多くの人に読まれるような作家になりたいと思っていた。 それが一番の目標だった。 でも自分の食い扶持は自分で稼げない

ものかきなふたりが惹かれ合うとき。ロマンと現実を両立させて

先日結婚してちょうど1年たった。 夫と出会って結婚できたことのありがたさを思う。 夫と出会ったきっかけはいわゆる婚活だった。 自分が行動を起こして、パートナーを探し求めることができたことは本当によかったと思う。 あの時の自分をほめてあげたいと思う。 もともと 結婚そのものに対する大きな憧れや理想を描いていたわけではなかった。 それよりも、二十代は夢を追い求めることの優先順位が高かった。 同世代の女の子たちが恋愛や婚活のための行動を盛んにやっているときに、自分は「小説家になり

【コンプレックス女子たちの行進】第7話(最終話)ーなめくじ字女子 リョウコの場合ー

第7話(最終話) なめくじ字女子 リョウコの場合先輩のハヅキに婚約報告したら、じゃあお祝いしようとリョウコをレストランに連れて行ってくれた。 ハヅキは最近妊娠したようで、そのお祝いもかねてふたりで会ったのだ。 先に結婚生活を進めているハヅキの話を聞くと、旦那さんのことがとても好きなんだなとわかるし、幸せそうで、ハヅキのように自分も幸せな結婚生活を築いていけたらいいなとリョウコは思った。 ハヅキと別れてから帰り道、文具屋さんに寄って、新しいペンを買った。 そのときに備えるペンな

【コンプレックス女子たちの行進】第6話ー散らかり女子 ハヅキの場合ー

第6話 散らかり女子 ハヅキの場合「きょう、リョウコちゃんと会うんだっけ?」 朝ごはんを一緒に食べていて、夫が言った。 休日の朝。平日とは違い、遅い時間にのんびり起きて、ふたりともパジャマ姿でトーストをかじっている。 「そう。リョウコね、婚約したみたいで、ちょっといいレストランでランチなの」 「それはおめでたいね」 「そうなの。ちょっと私の体調が落ち着くまで会うの待ってもらってたんだけど、つわりも落ち着いたから会えるなって」 「ハヅキ、無理はしないようにね」 「うん、ありがと

【コンプレックス女子たちの行進】第5話ーワンナイト女子 サチコの場合ー

第5話 ワンナイト女子 サチコの場合「サチコさんモテるでしょう?」 一緒にランチをしている同僚グループのひとりが、サチコに話を振った。 4人でランチをしており、ずっと他のメンバーの話を黙って聞いていただけだから、急に話が振られてサチコは驚いた。 「いやいや、そんなことないです」 「またまたぁ」 「サチコさんデートの目撃情報ちらほら入ってきますよ」 噂話好きな女子コミュニティは大変だ。いつの誰との逢瀬を目撃されたというのだろう? 「ほら、先週の金曜日、○○にいなかったですか? 

【コンプレックス女子たちの行進】第4話ー自分探し中女子 メグミの場合ー

第4話 自分探し中女子 メグミの場合「ごめんね、その日は別の予定があるんだ」 あてにしていた、ケイコに断られてからどうしようかなぁとメグミは悩む。 知り合ったD社の人に、飲み会しようよと言われていたのだ。 ケイコの都合がつかないのであれば、別の女の子を探さないと。 まあ、時間はあるし、いろいろ声をかけてみよう。 数週間前に、メグミは勤めていた会社を辞めた。 自分は、会社員に向いていないなあと思う。どうも、始業時間と終業時間が決められていて、その時間は会社のために、仕事するし

【コンプレックス女子たちの行進】第3話ーワーカホリック女子 ケイコの場合ー

第3話 ワーカホリック女子 ケイコの場合仕事が終わって、駅に向かう途中にケイコのスマホが鳴る。 この時間帯に電話かけてくるのは誰なのかは、もうなんとなくわかる。 画面に「メグミ」と表示されている。 やっぱりなとケイコは思いつつ、いつも自分の仕事が終わるタイミングを見計らって電話をかけてくるメグミの存在をありがたいも思う。 そして、だいたい、要件も予想がつく。 「あ、もしもし、ケイコ、今って電話大丈夫?」 「うん、いいよ。外を歩いているところだし」 「じゃあー、あのさー、今度の

【コンプレックス女子たちの行進】第2話ー料理苦手女子 アキコの場合ー

第2話 料理苦手女子 アキコの場合「おまえの飯は食えたものではない」 そんな捨て台詞を吐いて、アキコの婚約者は出て行った。入籍をするまえに、お互いの生活ペースを知りたいねという話になり、同棲を始めた。 同棲する前の付き合っている間は、違和感というものに気が付かなかった。共同生活をしていくうちに、少しずつ歯車が合わなくなっていた。 最初は少しテンポが合わないなと思った。 でもそれは、他人同士が初めて共同生活をするのだし、少しずつチューニングを合わせていくものだろうと深くは考え

【コンプレックス女子たちの行進】第1話ー敏感肌女子 ヨリコの場合ー

あらすじ 第1話 敏感肌女子 ヨリコの場合蒸し暑く寝苦しい夜だった。 浅い眠りと覚醒の際を行き来しているときに、おもむろに右手で左腕を掻きむしっていた。その手の動きでヨリコは眠りの浅瀬から引き揚げられた。 「う~ん」 一度目が覚めてしまうと、痒い腕が気になって眠れない。 痒みは掻けば掻くほど激しくなり、痒いエリアが広がっていく。 左腕をこれ以上搔きむしらないように、右手を胸元に避けてみたけれど、今度はその右手の先にある首筋がなんだかむずむずするようで、ポリポリと掻きはじめ

【掌編小説】月が綺麗ですねと言った哀しき女

「ねー、ママー、月にうさぎがいるってほんと?」 と一緒にだんごを食べている我が子に尋ねられて、 指さして教えるために、ベランダに出て、月を見た。 見事な中秋の名月に、私の中の別の記憶が呼び起される。 ----------------------------------------- 本当か嘘か、諸説あるけれど、 アイラブユーを夏目漱石が「月が綺麗ですね」と訳したという。 ちょっと洒落させすぎてるし、だれかの創作だろうという声があるけども、 その訳は あながち間違いじゃ