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チームのグロースモデル(初版)、2022年の振り返り

一昨年の年末、マネージャー昇格試験を受けてほしいと打診され、当時のマネージャーと、リーダーだった私とでチームの体制を2ラインにする拡張路線かと思っていたら、年始の出社初日にマネージャーからまさかの退職の旨を告げられた。
去年はとりあえず止まったらまずいと思って何でも走りながら考え、時に考えているふうでただの直感だけで進めてきたことも多々あるが、同じ路線を続けることはメンバーにとっても会社にとっても不幸でしかない。
今年は思うところのグロースモデルの青写真を描き、2022年にできたこと、着手したこと、失敗したことを把握した上で、2022年に弱かったところやまったく着手できなかった部分について計画を進めたいので、まずはグロースモデルの青写真と2022年の振り返りから。
(ざっくりとした業務背景として、SIerのデザイン部隊のマネジメントが私の職務です)

参照したのはYAMAP時代のAndoさんの成長サイクルモデル

仕事でクライアントのサービスグロースを支援しているにも関わらず、自組織への応用をなぜ1年怠っていたんだという疑問もありつつ、わかりやすさNo.1のAndoさんの成長サイクルモデルに習って描いてみる。

下書き

下書き

清書

清書

2022年にできたこと

インプット、行動変換、アウトプットの一部

マネージャーに続き、売り上げを作れる(=単独でバリバリ動ける)別のメンバーも退職したため、正直半期は売り上げを免除してほしいくらいだった。ひとまず既に進んでいるプロジェクトに穴を開けないよう、外部パートナーの協力を仰ぐ。利益の「一時的な」減少がいつまでなのか、上層のネチネチ攻撃を部長に止めてもらいつつ計画を練り直す。

パートナーなので厳密な「採用」とはならないものの、人によるインプットや遂行力の減退を防ぐ最低限のラインを守った。また、長く一緒にやっているパートナーに帯プロジェクトへの参画を年単位で依頼、正社員採用の(正直読めないかつ長すぎる)リードタイムと、リソース不足による案件辞退の懸念を1案件減らすことを優先した。
このパートナーが該当プロジェクトとの相性がよかったことも幸いしたが、結果的にインプット→行動変換→アウトプット→売り上げというサイクルが既に回っている部分への手当てはうまくできたと思う。

もうひとつは育成に近い。あとひと押しで単独でバリバリ動けるレベルに近づけそうなジュニアメンバーに対し、徹底的にインプット→行動変換→アウトプットを課した
外部勉強会、書籍はもともと部門費用で賄っているが彼女は今期よく使ってくれたし、業界ブログなどもこれまでの倍くらいは読むようになった。特にアウトプットについては、大きめのコンペでも小さい案件でも、原則リードの役割で動くよう仕向けた。他部門との衝突や意思疎通に時間がかかるなど小さな障害はいくつか生じたが、自分で乗り越える経験を複数こなしたことで、本人的にも手応えを感じる期末になったようだ。半期の目標振り返り時に、これまでで一番自信に満ちて、それでいて来期の課題を明確に定めている姿がとてもかっこよかった。

2022年に着手したこと

行動変換における整備(体系化)

シニアレベルメンバーの離脱もあり、ジュニアのレベルを早期に引き上げることは必須だったが、個人のマインドや資質による部分も大きく、半年単位で急激なレベルアップを図ることは難しいと思った。そのため、特に行動変換→アウトプットにおける体系化できそうな部分を先に平準化することで、ジュニアの最初の壁を低くすることにした。
例えば提案資料やプロジェクト内の成果物。クライアントや提案の文脈において可変/不変の両方が存在する。不変の部分のテンプレートが用意されていることで、初めての種類の案件でも多少の支援や効率化に繋がる。実はこの整備(体系化)は、前マネージャーと共に一昨年の自分がプランを策定しており、着手までの準備は終わっていたことも大きかった。
また、秋口に参画した、ディレクターとして長い経験値を持つパートナーが、抽象化と具体化を行き来するこの作業への適性が高く、人が少ない中でも個の力で推し進められたこともひとついい要因だった。

2022年に失敗したこと

グロースモデルを先につくらなかった

頭の中では何となくやらなくてはいけないことリストがあったものの、全体像を描くことを怠った。結果としてただ穴をふさぐ動きになり、チームの力を維持し押し上げるということには失敗した。

2022年に弱かった、着手できなかったこと

サイクルとして各ポイントを繋げること

ひとことで言うと、2022年はすべて点での活動だった。これはグロースモデルなので、ポイン「ツ」とそれらを繋げる矢印たちが有機的に繋がることが前提だが、まったくそうではなかった。
採用についても、狙っていたシニアメンバー1名は採用できたものの、では彼のポテンシャルをインプットやアウトプット、そしてこのサイクルを成立させる力として使えているかというと、すべてが後手に回っている。もちろん彼自身はどうすれば組織として強くなるか、そこで自分がどう動けばいいかを考えながら働いてくれている。ただ、その力を何倍にもするには彼の個だけではなく、「全体が力強くグロースしているのはどういう状態か」をすり合わせた上で、私たちの動きをアジャストしなければならない。

2023年は線を繋げる意識を持ってひとまず進めようと思う。


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