見出し画像

ローカルライターのふたば暮らし 6月20日の日記

横浜から福島県浜通りに移住して9年半、
双葉町に引っ越して、2ヶ月。
双葉町に暮らしながら、双葉郡をはじめとする浜通りのあちこちに出かけるローカルライターの私の、なんということのない日常を綴ります。

2023年6月20日(火)

今日はホテルのフロントアルバイトの日。
7時から14時までのフロント業務は、正直そんなに忙しくは無いのだけど、スタッフが少ないので掃除する部屋数が多いときは私も掃除を手伝う。
この日はそういう日だったので、ロビー周りと一階の共用トイレ、ランドリー室、玄関周りなどを清掃。ホテルで清掃してると、自然と自宅も掃除したくなるという良い副産物。

ホテル勤務後は、ライターの先輩であり、移住、そして時期は重なってないけど中学の先輩でもあるライターの友人と双葉町で落ち合う。
(まさか福島で、横浜のそんなに知名度の高くないミッションスクールの卒業生同士が出会うなんてと、判明したときお互いビックリでした)

浪江町でのご用事の帰りに、双葉町で会いたいと言ってもらえてとてもうれしかったので、まずはKEY'S CAFE福島双葉店でいろいろおしゃべり。

うっかり写真撮り忘れたので、少し前のを

本を出されるというのは聞いていたのだけど、その完成した御本を発売前(6/28発売だそうです)にご本人から直接献本いただけるという光栄!(少し読んでみたけど、2014年初頭の移住当初の浪江町、福島県の置かれた状況から感じるご自身の思いの洞察などが、事実に即して克明に記されています。最近移住した人に読んでもらいたいし、アーカイブとしても秀逸だと思う)

詳細はこちらから↓

先輩ライター中川さんの著書!

ほかにも、最近増えて来ている外国人観光客にどのように福島、浜通りを案内するのがいいのかとか、最近の取材裏話などをざっくばらんに。おこがましくも、同じ目線で話せる人とのおしゃべりは示唆に富んでいて本当に楽しいし刺激になるなー。

そのあとは、双葉駅西の町営住宅と我が家をご案内。興味深く、楽しく見てもらって、今度は泊まりに来てくださいね〜!とお約束。一人暮らしには部屋が多すぎて、一部屋完全に余ってるのです(笑)

その後は、いわきへ映画を観に車でGO!
行く前に、草刈り中のご近所のお母さん2人組に会って、これから映画に行って来るんです〜ってお話ししたけど、この人毎晩夜出かけてるなと思われてるかしら……。

今回観た映画は「うみのこえ」という、いわき市出身・在住の監督が撮った、オールいわきロケの短編映画。

私の感想は、Facebookにも書きました。一部引用。


ストーリーは、一言で言っちゃうと津波で家族を亡くした漁師の悲しみと再生の物語、なんだけど、47分の短編の中に秘密や伏線がいろいろあって、震災映画だけど、少なくとも私には、あたたかく清々しく感じる映画でした。

監督自身に「震災を直接的に描きたくない」という思いがあって、あえてオールドレンズを使い、極力三脚も使わず撮影することで、景色や人が少し荒く、フィクションっぽく見えることを意識したそう。
確かに、見慣れたいわきの景色が少しファンタジックに、そして震災の場面も痛々しく感じ過ぎずに観ることができました。
ストーリー自体もある意味ファンタジーな部分もあり、特に私は直接被災していないこともあって、震災の記憶を押し付けがましくなく伝えられる、質の高い長めのPVのようにも感じました。

観る人によって___震災や津波を直接経験したか、それで身内や知り合いを亡くしたりしているか、はたまた私のように東北以外の地で震災を経験したかで___、おそらく感想や思いがだいぶ違うと思います。
でも「直接的に震災を描きたくない」「でも伝えたい」という思いは、伝わるのではないかと思いました。
6月いっぱい、いわき市内のいわきPITと湯本のマイクロシアターKuramotoで上映されるほか、夕張ファンタジック映画祭の招待作品にもなったということで、多くの人にいわきの経験や景色が届くといいなと私も思います。

映画に出て来たいわき駅前のゲストハウスFARO iwakiにごはんを食べに行くとちょうどワークショップをやっていて、そこに参加していた友人たちと少しおしゃべり。こうやって、少し足を運べばそこに必ず誰か知り合いがいるというのは本当に恵まれたこと。

映画の聖地巡礼的な(笑)

そこからまた1時間以上かけて双葉まで帰るのだけど、運転する前にTwitterをのぞくと、どうやら隣町の大熊でホタルが見えてるらしい!

ならば、帰り道に双葉の河原でも見られるかなぁと思って回り道してみたけど見つけられなかった……。
でも街灯がほとんどないので、星空が本当に綺麗に見えて、それが素敵だったからいいかーってなりました。

双葉高校の辺り

家に着いてから、なぜか話したくなった友人と1時間くらい電話したところで、眠くなったので寝ました。
1時に寝たのに5時に目が覚めるって……、これは歳を重ねると発生するというあの現象かしら。6時まで二度寝しましたけどね。

ご支援いただいた分は、感謝を込めて福島県浜通りへの取材費に充てさせていただきます。