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刺さるリード文をつくるコツ:主観の発露をおそれない【まいまい京都のメソッド公開④】

ここまでの記事で、ツアーへの期待感を高めるリード文の書き方をまとめてきた。構成のコツ言葉の選び方のコツを紹介したが、もうひとつ重要なポイントがある。それは、書くときの心構えだ。

リード文は、一般の人にもガイドさんにもツアー先の方にも読まれるもの。そう思うと、どうしても「正しいものを書こう」と肩の力が入ってしまう。そうすると、どこにでもありそうな無難なリード文にしかならない。

参加者の心をつかむリード文はどうやったら書けるのか。それは、主観をおそれずに出すことだ。その主観は、ほかの人の意見と違うかもしれない。たとえば、まいまいでは以前の記事でもとりあげたように京都駅について「巨匠・原広司の最高傑作!」と書いた。世の中には、京都駅が最高傑作ではないと感じる人もいると思う。でも、あれが最高傑作だと思ったのだ。だから、そう書いた。

まいまい京都のツアーは、ガイドさんのユニークな見方を楽しんでもらうもの。ガイドさんや担当者の思い切った見方が、ツアーの魅力をつくるのだ。

思い切っていえば、リード文を書くときに意識しているのは「正しいかどうか」ではない。「間違っていないかどうか」だ。京都駅がほんとうに最高傑作なのかどうかなんて、誰にもわからない。間違いとはいえない。
ただ、事実誤認はNG。たとえば京都駅に「日本一長いホームがある」とか「大正時代の軒飾りがある」とか、事実を扱うときはファクトチェックが欠かせない。事実誤認さえしていなければ、あとは堂々とガイドさんの見方を打ち出すだけだ。

リード文を書くときは、「正しくないといけない」という思い込みをはずそう。「※個人の感想です」を、おびえることなく提示する。こんなこと言ってもいいのかな、と感じるギリギリを攻める。そうすると、エッジの立った引きのあるリード文になるだろう。

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