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引っ越してきた街の図書館に初めて行ってみた。

引っ越してきた街の図書館に、初めて行ってみた。

児童書のコーナーが充実していた。 
図書館は駅ビルの中に入っているため、少ないスペースの中にたくさん書架が詰め込まれている感じ。
都会の図書館といった風貌だ。

カードを作ってもらう。
育った街から2回引っ越して、図書館のカードの枚数が増えていく。
前の街にはもう住まないな、とは思うけど、なんとなく手元に取っておいてしまう。

今回のお目当ては、川上未映子さんの小説。
彼女のヒリヒリする生身の感情を描くのが上手い。
溢れ出す言葉の奔流に飲み込まれる時間が好きだ。
「すべての真夜中の恋人たち」を通勤中に読んだが、本当に本当に良くて。

フリーランスの校閲者としてひっそりと生きる冬子と、出版社で働くバリキャリで美人な聖。
アルコールを入れなければ、人とうまく話せない冬子。
そんな彼女は、高校教師の三束さんと出会い惹かれ、光について話すうちに、どんどん気持ちが溢れていく。

「あぁ、これは私だ」と思う瞬間が、ひやっと心を湿らせる。
冬子の気持ちになって、聖の言葉にぐさりと刺される。
でも同時に、聖の言葉にも、私もそう思う、と強く共感する。
彼女2人のどちらも私の中に含まれていると感じる。

川上未映子さんの文章の奔流に呑まれたくて、
また図書館で3冊借りた。

お風呂から上がったら読むのが楽しみだ。

《おわり》


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