見出し画像

”Kotoba Kitchen”食を通じて自分の大切にしていることに気づく場に

12月23日(月)2学期の終業式前、そして冬休みに入る前に京エコロジーセンターのエコ厨房において多世代交流型のこども食堂を行いました。
「こども食堂」というと、メディア等でも盛んに取り上げられている時期がありました。いわゆる困難を抱えている家庭の子どもたちに向けた取り組みです。

しかし、福祉関係の運営側からも話を聞くことなのですが、現状はというとなかなか困難を抱えている家庭に届けられていない、そもそも来ないということがあります。

困っている家庭には、こども宅食のように希望する家庭に直接届けられる、相談できるという仕組みがけっこう重要になります。

もちろん、そのようなことを念頭に置きながら、こども食堂を運営する上で、課題設定をどこにするかはとても重要です。僕らは、身近な地域のことってよく知らないし、周りにはたくさんの魅力的な大人たちがいるけどなかなか出会う機会がない。一人で抱えこむのではなく、何かあったら、お互いが手をとりあう関係にしていきたい。だから地域内に限らず、多世代の大人とこどもが交流できる場所にしよう!そして分け合う食を通じて、より豊かな時間を過ごせることを大事にしよう!というのをコンセプトにしました。

画像1

今回、料理のワークショップは僕にとってもチャレンジしたかったことでもあり、ベジフル発酵ダイニングのみやはら さとこ さんこと「さっちゃん」と子どもたちと素材を味わいながら料理を楽しむという内容のワークショップにしてみました。

画像2

また、食材も、地域の生産者と話をして、できるだけ分けていただくことをミッションに集めていきました。
集まった食材から、今回は、冬野菜である大根と白菜を中心にした料理が始まります。

塩だけで野菜そのもののを味わってみる

画像3

まずは、大根と白菜で、味比べ。
それぞれ切った部位の違いで、味がどう変わるのか?素材そのものを知る。
辛かったり、甘かったり(りんごの味がする!という声もでていました)切った場所によってまったく味が異なるというのは、非常におもしろい体験でした。

【お詫び】塩で味付けをしていると記載していましたが、間違いでしたので訂正しています。何も調味料をかけていない素材そのものを味わっています。塩をかけると味覚が先にその塩を感じてしまうそうです(汗;)塩で味付けしたのは、漬物づくりのときでした。

同じ内容の野菜を使って異なる料理をつくってみる

そして、大根チームと白菜チームに分かれて調理開始。

画像4

まずは、煮る。
大根は、昆布の出汁のみで、ふろふき大根に、
白菜は、白菜の中心部を使っての白菜のスープです。 

さらに、炊く。
炊き込みご飯とシチュー。
シチューに使う野菜と同じ材料でごはんに使って炊き込みご飯です。シチューも米粉と豆乳ベースで、野菜のみで調理をしました。

野菜のみでというのは、子どもたちにとっては、けっこう苦手だったり、そもそも濃い味に慣れていたりするので、抵抗があるのかなと思いましたが、さっちゃん、子どもたちは嫌がったりしないのでしょうか?

食習慣も影響するので味覚によっては美味しいと思わない人もいるかもしれません。でも美味しいと思わなくても、こんな味がするという発見がまず一番大事で、徐々にその素材の味を感じる回数を増やしていくということが、現代の食環境の中には必要な機会です。

なるほど〜。
実際に調理の様子をみていても、調理の過程のなかで、味を確かめるということを何度も子どもたちといっしょに行っていました。
自分にとって今つくっている料理がどんな味がしているのか?そしてどうなれば美味しいと感じることができるのか?自分との対話が常にありました。

画像5

自分が美味しいと思うものを他者と共有してみる

子どもたち、そして大人である自分も含めて、この味をどうやったら伝えられるのだろうか?というところまで考えることはいきませんでした。でも、自分の美味しいの実感、さらに料理する過程を通して、他者と共有してみることで、少しずつ自分自身が大事にしていることにも気づいていけるようになるのではないかと思っています。

画像6

まだ、試験的なことなので、段取り等バタバタした当日でしたが、本当に素晴らしい仲間とともにこの場をひらけたことに改めて感謝し、来年にさらにブラッシュアップをしていこうと思った次第です。

「ワークショップデザインAdvent Calendar2019」に参加してます。



この記事が参加している募集

イベントレポ

「希望」ある社会、一人ひとりの才能が開花できる社会の実現に向けての活動資金にさせていただきます!!