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映画『沈黙の艦隊』をどう見る

今週の映画は『沈黙の艦隊』。

主演かつプロデューサの一人に名を連ねている大沢たかおさんの直接交渉もあり、防衛省、海上自衛隊が特別協賛となっている映画かつ、30年前のマンガかわぐちかいじ氏の作品。

※以下敬称略

まず、かわぐちかいじのマンガを何一つ読んだことのない、何なら大沢たかおの作品もそんな見たことのない初心者だ。たまたま金スマで出演者の特集をやっているのを見て興味が出たので見てきた。



第一声の感想は、豪華キャストが並び、お金をかけられている。先日の映画・福田村事件との対比が激しくて。


正直、中身よりも豪華キャストが気になり邪念だらけ。みな演技上手いのになんでだろう、ストーリーが入ってこないんだよね。


まぁとにかく、大沢たかお、玉木宏、江口洋介。他の方々もかっこいい、渋いーー!大画面でみると皺の入り方まで細かく見えるー!キャー!良い年の重ね方をして、キャリアを歩まれているんだろうなというのが伝わる。

潜水艦内をゆっくり歩む大沢たかおと、闊歩する玉木宏の「静・動」のコントラストだけでも、映画序盤のストーリー性が見えてこずとも役者と映像に引きこまれる。が、引き続き雑念が多く集中できない。

映像も音楽も役者もすばらしいし、考えるべきテーマであるはずなのだが臨場感が持てない。IMaxで見たら良かったのかもしれない。



闘いとは。悪とは。正義とは。平和とは。

といった大きなテーマも期待してみようとするのは辞めた方がいい。

全34巻もあるマンガ沈黙の艦隊を2時間の映画でおさめられるはずはないので序章。ストーリーやテーマは3の次くらいに置いておいて、役者や映像、音楽、戦艦などをエンタメショーとしてみる方がいい、という結論に至った。


個人的に一番お気に入りは笹野高史演じる竹下総理大臣。

ひとりだけコントかな?!と思うような、軸も意志もない、フラフラした主張が、やけにリアリティがあって笑えた。いや、笑えんのだけどもね。

実際マンガでは、首相の手腕が輝いてという展望があるようだけど、現実もそうあってほしいものだ。(マジで期待できないけど)


たくさんの人に見てもらって、次回作も作って欲しい!じゃないと序章で終わってしまう。話題になってほしい。



30年前の世界情勢だから成り立ったマンガ。
一本の映画としてはどうか(かなり中途半端な終わり方)。

と言われそうな気もするが、2時間にまとめるなんて到底無理だろうし、30年前10歳だった自分としては、この映画をみたことをきっかけに、原作の「沈黙の艦隊」や「ジパング」を見るきっかけにしたらいいのかなと思ってる。


なんでもキッカケがないと調べないままだし、知らないままだから、34巻読んでみようかな。

イケメン俳優陣が並んで、目に優しい映画でもあった。

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