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引き継ぎたい実家の味。

母から伊達巻きとお蕎麦が届いた。
私と息子は今年もお正月に実家に帰らなかったのだけど、母作のお節料理のいくつかが食べたくなって、できたら送ってと頼んでいたのだ。

煮豆や黒豆は自分でつくりなさいと言われてしまったけども、伊達巻きだけは送ってくれた。
(ついできお蕎麦も。多分息子が好きだからなのと、地元のお蕎麦がおいしいからかな?)

実家では、叔父の仕事の付き合いの都合でお節料理は注文していて、いくつかだけつくるということになっていた。
母がつくるのは、お煮しめ、伊達巻き、煮豆、黒豆。あとはかまぼこや小鯛の笹漬け、昆布巻き、八幡巻き、栗きんとんとかも並んだり。かぶら寿司もあったりするかな。

で、伊達巻きが家族のお気に入りなのでした。
私も妹も好きだし、娘も息子も好き。
息子なんてお節料理好きでないので、小さい頃は伊達巻きとかまぼこばかり食べていた気がする。

お煮しめや煮豆などは、ごく普通の、ちょっとあっさりしていて好みだなっていうくらいなのだけど、伊達巻きだけはほかと全然違って、私たちにとってすごく特別なものなのでした。

よくある市販の伊達巻きってふわふわで甘いじゃない?
もしくは蒲鉾とかはんぺんみたいなむっちりした感じかな?
それらとは違って、卵焼きっぽい伊達巻き。

特に特別なものを使っているわけではないので、何が違ってそんなに差が出るのかわからないのだけど。
海老と、卵と出汁と砂糖でつくった卵液を、すり鉢で擦っていって、海老の出汁が出た卵液を濾して、焼いて巻くだけ。
多分そんな作り方だったと思う。
もともとは結構砂糖が多いレシピだったのを、甘すぎるからと母が徐々に砂糖減らして、ほんのり甘いくらいで落ち着いたような。

甘すぎないけど、しっかり海老の出汁が出てるからかほかの材料のせいか、卵焼きとは違う甘さとおいしさ。

実家にいた頃は、つまみ食い狙いもあって、それだけはお節の手伝いしたものでした。
出し殻の海老ももったいなくて、海老ごと入れて焼いたのもつくったりとかもして。それは大晦日のおかずやおつまみになっていた。

見た目はよくある伊達巻きとあまり変わらない。

(せっかくなのでお節料理っぽく盛り付けて食べてみるなど。)

家ではお節料理つくってないし、実家に帰ってももうあまり手伝いもしてないのだけど、これだけはつくれるようになりたいなぁと思う。
好きだし自分ちの味として引き継ぎたい感じ。
子供たちにとっても、「ばぁばの伊達巻き」だしね。
作り方はなんとなく覚えているけども、レシピももらっておかなければ。

実家を出るときに、いくつか当時お気に入りだった母のレシピを教えてもらってきたのだけど、若い頃とは好みも変わったり、めんどうだったりでつくってないものも多くて。
好きなものや思い出の味は、忘れないうちに引き継げるようにしておきたいな。


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