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人生に必要なのは、やさしさと、かしこさと、ほんの少しの強さ

今朝ご紹介する本は、泉房穂さん『社会の変え方 日本の政治をあきらめていたすべての人へ』📖

明石市市長時代に、全国で初めて「インクルーシブ条例」など、マイノリティ(少数派)の方々を支援する条例を制定された泉さん。

インクルーシブは日本語で「包み込む」で、意訳すると「配慮」や「多様性を尊重する」なのだそうです📝

個人的にも関心を寄せている分野なので、今回手に取りました。


インクルーシブは多数派にも必要な視点

まず、心に残ったのがこの言葉。

少数の困りごとを解決することは
多数の人々のセーフティネットになる

社会の変え方

例えば、近年、駅のホームドア設置が進んでいます。

視覚障がいがある方が誤ってホームから落下し、命を落とす…そんなニュースを目にした方も多いのではないでしょうか?

障がいがある方(少数派)の困りごとを解決するホームドア、というイメージがあるかもしれないのですが、実は、多数派のセーフティーネットにもなっています。

例えば、小さなお子さん連れの家族、酔っ払った人、心身が疲れてしまった(自ら線路に落ちようとしている)人にとっても、ホームドアは必要なんですよね。

ラベリングを外すと広がる考え方

本を読みながら改めて気付かされたのは、少数派/多数派など、自分が無意識にラベリングして認知しているということ。

ラベリングすることで「自分事」として捉える機会を失っているかもしれない、ということでもあるんです。

ホームドアもあったほうが良いとは思いつつ、どこかで自分とは関係ないものだと感じていました。

日々、他人や物事をラベリングして、自分の色眼鏡で世界を見ているという事実。

完全に排除するのは不可能ですが、気付くきっかけを得る⇒ラベリングを外す機会を増やしていきたいと思いました。

「あなたの痛みがわかります」は本当?

泉さんは、「人生に必要なのは、やさしさと、かしこさと、ほんの少しの強さ」とおっしゃっています。

ホームドアの件は「わかったつもり」になって決めつけていた自分に気付かされた例でした。

これは、泉さんの言う”やさしさ”には限界があるという考えが足りなかったのだと思います。

よく「あなたの痛みがわかります」と言いますが、私が頬をつねってもあなたは痛くない。
逆もそうです。
残念ながら、本当のところは本人しかわからない。
それでも想像することはできます。
つねられたら痛いだろうな。
いじめられたら悔しいだろうな。
その想像力を、優しさと呼びます。
ただ、想像力には限界があることを知っておくことも大切です。
主人公は、本人です。
当事者の話を真摯に聞く姿勢を忘れてはいけない。

社会の変え方

そして、「かしこさ」とは、本質を見抜く力のこと。

マスコミの報道、政府の発表…その全て疑えというわけではないけど。

「本当はどうなんだろう?」と疑うことも大切です。

最後に、「ほんの少しの強さ」とは、様々な課題や困難にぶつかった時に、やり抜く力のことです。

「やさしさと、かしこさと、ほんの少しの強さ」を忘れず、今週も過ごしたいと思います!

最後までお読みいただき、ありがとうございました🍀

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